コート紙とは?写真が映える“ツヤ紙”の特徴と70kg・90kg・135kgの厚み選び完全ガイド

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🟦第1節|コート紙とはどんな紙?“ツヤと発色”を生む仕組みと種類

▶ コート紙とは? ―― 表面に“白い下地”を塗った光沢紙

「コート紙って、上質紙とどう違うの?」と聞かれることがあります。
手で触ってみるとすぐにわかりますが、上質紙はさらっとしていて、コート紙はつるんと滑らか。
その“つるつる感”の正体は、紙の表面に白い顔料(クレーやカオリン)を塗ってコーティングしているからです。

この加工は「塗工(とこう)」と呼ばれ、まるで紙に下地メイクをしているようなもの。
木材パルプでできた紙に塗料を薄く塗り、ローラーでぎゅっと圧をかけて平らに仕上げることで、表面に独特のツヤと平滑性が生まれます。

この塗工のおかげで、インキが紙に染み込まず表面でピタッと止まるため、写真やイラストが鮮やかにくっきり再現されるのが最大の魅力です。

▶ 種類いろいろ。両面?片面?それとも高級タイプ?

コート紙には、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれ用途に応じて選ばれています。

  1. 両面コート紙
     もっとも一般的なタイプで、両面ともつやつやの仕上がり。商業チラシやカタログ、パンフレットなどで広く使われます。

  2. 片面コート紙
     表側だけつるつるで、裏側はペンがしっかり書けるマットな質感。ハガキやDMなど、“片面はビジュアル重視、片面は書き込み”といった用途にぴったりです。

  3. 高級コート紙(アートポストなど)
     塗工層が厚く、紙自体も重くてコシのある仕上がり。高級感があり、企業の案内パンフレットやブランド冊子など、印象を大切にしたい場面で選ばれます。

呼び名は「コート紙」「アート紙」「アートポスト」「グロス紙」などさまざまありますが、基本的にはすべて**“表面に塗工を施した紙”**の仲間と考えて大丈夫です。

▶ JISでも「塗工紙」として分類されています

コート紙は、JIS(日本産業規格)でも「塗工紙(とこうし)」というカテゴリに分類されています。
定義としては、「紙の片面または両面に白色顔料を含む塗料を塗布し、表面の平滑性や印刷適性を向上させた紙」。

つまり、あの独特のツヤと鮮やかな仕上がりは、紙の素材そのものではなく、あとから施した“化粧”によるものなんですね。


🔍まとめ:コート紙は、“見せたい”を支える印刷用紙

コート紙は、ただツヤがあるだけでなく、「写真をきれいに見せたい」「色を鮮やかに出したい」というときに強い味方になる紙です。

両面・片面・高級タイプと選択肢も豊富なので、**「どんな印象を与えたいか」「どんな用途で使うか」**を考えることで、最適なコート紙が見つかります。

次の章では、そんなコート紙の“見た目のインパクト”が、どのように発揮されるのかを詳しく見ていきましょう。


🟦第2節|コート紙が選ばれる理由――“見た目の力”で伝える紙

▶ 発色のよさで、写真やイラストがあざやかに見える

コート紙が印刷物でよく選ばれる理由のひとつは、なんといっても発色のよさです。
紙の表面に白い塗料を塗ってあることで、インキが紙の中に染み込まず、ピタッと表面にとどまります。その結果、色ムラが出にくく、にじみも少ない――つまり、写真やイラストの細かな部分までくっきり・あざやかに見せることができるのです。

とくにCMYKのベタ印刷やグラデーション、陰影をつけたいデザインでは、コート紙の得意分野。
「まずはコート紙で試してみましょう」と提案するデザイナーや印刷会社が多いのも納得です。

▶ “ツヤ感”で伝わる高級感や清潔感

コート紙のもうひとつの強みは、**表面の光沢(グロス感)**です。
明るい場所で見ると、光が反射してツヤっと光るため、見た目から「丁寧に作られた印刷物だな」という印象を与えることができます。

この効果は、清潔感・高級感・信頼感を大切にしたいシーンでとくに効果的です。
たとえば、美容院のパンフレット、クリニックの案内、ブライダルのカタログなど、“上質な印象”を届けたいときには、コート紙がぴったり。

さらに、表面がなめらかなので、ニス加工やPP加工(プラスチックフィルムを貼る加工)とも相性がよく、より一層ツヤを引き立てたり、耐久性を高めたりすることも可能です。

▶ よく使われるシーン――見た目が勝負の印刷物に最適

コート紙は「第一印象がすべて」のような印刷物で、頼もしい存在です。たとえばこんな場面でよく使われます:

  • スーパーや不動産の折込チラシ

  • イベントや展示会のポスター

  • 商品カタログやパンフレット

  • 写真入りのDM(ダイレクトメール)やメニュー

いずれも共通しているのは、視覚で強く伝える必要があるということ。
マーケティングや販促の現場では「まずはコート紙で」と言われることが多く、それだけ実績も安心感もある用紙です。


✔ まとめ|コート紙は“魅せる”ことに強い紙

コート紙は、発色・ツヤ・再現力に優れた「見た目で伝える」ことに強い紙です。
写真やイラストの美しさをしっかり伝えたい、第一印象で記憶に残したい――そんな印刷物では、コート紙が最適な選択肢となります。

ただし、見た目の美しさが武器である反面、使う場面を間違えると「書けない」「反射して見にくい」といった弱点もあります。
このあと、その注意点をくわしく見ていきましょう。


🟦最終節|「なんとなくツヤ」で選ばない。コート紙は“魅せ方”で選ぶ紙

コート紙は、色の鮮やかさや光沢感でビジュアルの強さを演出できる紙です。とくに写真やイラストを印象的に見せたいときに、その効果を存分に発揮します。

ただし、筆記には不向き・反射が強すぎる・指紋がつきやすいといった注意点もあるため、「なんとなくきれいだから」という理由だけで選ぶと失敗することも。

ここでは、用途ごとの最適な紙厚(坪量)の目安と、選び方の考え方を整理してみましょう。


▶ 用途別に見る、コート紙の“ちょうどいい厚さ”

● チラシやフライヤーなど、軽量・大量配布向け

→ コート70kg
:新聞折込チラシや大量配布物に多く使われます。軽くて安価なため、コストを抑えたい用途にぴったりです。

● パンフレット・会社案内・広報冊子など

→ コート90kg
:持ったときにしっかり感があり、展示会資料や店舗配布など、少し丁寧に見せたい印刷物に適しています。

● DM・ポスター・ハガキなど、厚手で存在感を出したい場合

→ コート135kg
:折れにくく、手ざわりにもハリがあり、発送物や掲示用にも向いています。印象に残すツールには最適です。

● カード類・高級感ある案内など、厚くて光沢が必要なとき

→ アートポスト180kg以上
:名刺や高級パンフ、ギフト用リーフレットなど、ワンランク上の仕上がりを目指す印刷物に使われます。


▶ 記入式の印刷物には“非コート紙”を

注意したいのが、「あとからペンで書く」タイプの印刷物です。

申込書・アンケート・説明書など、筆記を前提とするものではコート紙は不向きです。つるつるした表面はインキを弾き、文字がにじんだり乾きにくくなることがあります。

このような場合は、上質紙やマット紙など筆記性に優れた紙に切り替えるのが安心です。


▶ 迷ったときは、印刷会社に相談するのがいちばん確実

「この用途には何kgがベスト?」「光沢ありとなし、どちらがいい?」
そんなときは、印刷会社に相談すれば、在庫状況・コスト感・加工との相性なども含めて、最適な組み合わせを提案してくれます。

とくに納期や予算が決まっている場合は、事前にプロのアドバイスを受けることで、トラブルを避けられるだけでなく、**“仕上がりとコストのちょうどいいバランス”**が取りやすくなります。


✅まとめ|「見た目で伝えたい」なら、コート紙は強い味方

コート紙は、写真や色の鮮やかさ・高級感のあるツヤを出すことに特化した“魅せる紙”です。

ただし、「書きやすさ」や「落ち着き感」「実用性」が求められる場面では、マット紙や上質紙の方が適していることもあります。

大切なのは、**「誰に」「どんな印象を与えたいか」**という視点をもって選ぶこと。

そして、印刷会社と相談しながら仕上がりの方向性を共有できれば、コート紙はあなたの印刷物にとって、最も信頼できる一枚になるはずです。


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