昭和・平成・令和でどう変わった?チラシ文化の違いを新潟の印刷会社が徹底比較!進化と今後も解説

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第1章|昭和のチラシ文化:手描きの温もりと人情を届ける紙メディア

活版・ガリ版と筆文字が支えた“町の顔”

昭和時代のチラシといえば、まず思い浮かぶのが手描き文字の躍動感。特売やイベントの告知は、店主自らが筆で書いた文字を、ガリ版や活版印刷で複製し、地域に配っていました。文字が大きく、余白が少なく、でもどこか温かい──それが昭和のチラシの特徴でした。印刷はプロの専売特許ではなく、地域の誰もが関われる日常的な技術だったのです。

貼りチラシ文化と“目に触れる情報”の力

当時はポスティングや折込配布よりも、商店街やバス停、町内掲示板などへの「貼る」スタイルが一般的でした。特に銭湯や八百屋の壁には、手描きチラシが所狭しと並び、街の風景の一部に。こうした“貼りチラシ文化”は、生活動線上に自然と情報を挟み込むリアルなメディアでした。

昭和のチラシには、売上アップを目指す「広告」としてだけでなく、お客さんとのつながりを作る“手紙”のような役割もありました。「○○が安くなりました」「ご近所さん限定で早い者勝ち!」など、文体も親しみを感じさせる口調が多く、読む人の心に届く設計になっていたのです。

また、現代のレトロブームにおいて、こうした昭和チラシの“デザインにならない魅力”が再評価されています。筆文字、版ズレ、手書きの余白感──それらが偶然の美しさ=味わいとしてZ世代からも注目されるようになっています。

昭和のチラシは、単なる印刷物ではなく、「町の文化記録」であり、「人の営みが詰まった紙」でした。その空気感に学ぶべきことは、今なお多く存在しています。

昭和のチラシ文化:手描きの温もりと人情を届ける紙メディア


第2章|平成のチラシ文化:DTP普及で“情報の海”へ突入

Illustrator登場で誰でもデザインできる時代へ

平成初期から中盤にかけて、チラシ文化は劇的な変化を遂げました。その大きな要因がDTP(デスクトップパブリッシング)の普及です。Adobe IllustratorやPhotoshopといったデザインソフトの登場により、印刷会社だけでなく、一般企業や小売店でも自社でチラシを作る時代が始まりました。

昭和の手書き文化とは一転、平成ではレイアウトの整った文字情報や、デジタル処理された写真、カラフルな背景がチラシの主流となり、「美しさ」と「視認性」が重視されるようになります。ここでチラシは“見てもらう”ものから、“選ばれるための比較ツール”として役割を広げていきました。

新聞折込チラシ黄金時代と“文字ぎっしり”の情報戦

1990〜2000年代にかけては、新聞折込チラシの全盛期でした。スーパー、家電量販店、不動産など、多業種が毎週のように折込で大量配布を行い、価格訴求と商品量を勝負の軸にしていました。「本日限り」「先着順」「半額」「○円引き」など、セール文句がぎっしり詰まった構成が一般的です。

この時代のチラシは、見やすさより**“情報量とインパクト”**が優先されていました。蛍光色、太字フォント、破裂線(爆発マーク)などを駆使し、視線を奪う仕掛けがあちこちに。余白は極力削り、1ページに30商品以上を詰め込むことも珍しくありません。

同時にFAX DMやDM封入といった紙×紙の多層戦略も活発化し、企業の販促活動は「チラシ中心」で動いていた時代とも言えます。

平成のチラシは、**“大量生産・大量告知の象徴”**であり、デジタルの台頭前夜における紙媒体の最盛期でした。そしてその設計思想は、現代のEC広告・LP制作にも通じるヒントを今なお多く含んでいます。


第3章|令和のチラシ文化:SNS時代にこそ“紙”が効く理由

紙×デジタルの連携で“行動を生むチラシ”に進化

「今さら紙のチラシなんて…」と思われがちな令和時代。しかし実は今、紙のチラシが**“デジタル時代の共犯者”**として再評価されています。
その代表的な手法が、QRコード・SNS連携・動画URLなどを盛り込んだクロスメディア戦略。たとえば「イベントチラシにQRコードを入れてLINEで予約」「紙クーポンをSNSに投稿して拡散特典」など、紙とデジタルの導線をセットで設計することが当たり前になっています。

このように令和のチラシは、“情報を届ける”だけでなく、“行動を起こさせる起点”として設計されるようになりました。スマホ広告は一瞬で流されますが、手に残る紙チラシは、記憶と行動につながる“立体的な広告体験”を実現できるのです。

地域密着×紙チラシの“信頼力”が高まっている

また、特筆すべきは地域イベント・学校・自治体チラシでの紙の存在感。高齢者層やファミリー層には、LINEやInstagramよりも「ポストに入った1枚のチラシ」の方が行動につながるケースが圧倒的に多いのです。とくに新潟のように地域コミュニティが強く残る地域では、「手にとってもらう」こと自体が信頼構築になる場面も多くあります。

さらに令和では、“レトロ可愛い”や“エモい”といった感覚で昭和風のチラシデザインがZ世代からも注目されており、紙そのものがSNS映えする時代でもあります。おしゃれなイベントチラシを「写真映えするプロップ(小道具)」として設計し、拡散を狙うケースも増えています。

つまり令和のチラシ文化は、一方通行ではなく、対話と体験を生む広告媒体へと変化したと言えるでしょう。紙だからこそ、人の記憶に深く残る。そんな“チラシの未来”が、今、現実になりつつあるのです。


第4章|進化するチラシの素材と加工:昭和→令和でどう変わった?

紙質の選択肢が広がり“伝わり方”も多様化

昭和のチラシといえば、上質紙やわら半紙など、コスト重視の用紙が一般的でした。しかし平成以降、コート紙・マット紙・再生紙といった紙のバリエーションが急増。発色や手触り、厚みなどの違いによって、情報の“伝わり方”そのものが変化しました。

令和ではさらに進化が進み、撥水紙・耐油紙・ファンシーペーパーなど、目的別の紙素材が当たり前に。たとえば、飲食系には耐油紙、アウトドアイベントには耐水性の強い用紙、ブランディング重視の会社案内にはエンボス感のある高級紙──「何をどう伝えたいか」に合わせて、紙そのものがマーケティング設計の一部になっています。

加工・印刷表現の進化で“記憶に残るチラシ”へ

チラシの進化は紙質だけにとどまりません。平成以降、PP加工(光沢・マット)や箔押し、UVニス、型抜き、ミシン目加工などの表現技法が急速に浸透。特にブランド訴求や高価格帯の商材では、“印刷の仕上がり”が信頼や品質イメージを決定づける要素となりました。

また、折り加工のバリエーションも豊富に。二つ折り・観音折り・Z折りだけでなく、地図を中心に展開する折り、クーポンが切り取れるミシン目付きなど、機能性を持たせた構造設計が増えています。

このように、チラシはもはや「安く刷ってばらまく紙」ではなく、視覚・触覚・構造すべてを設計する広告物へと進化したのです。どんな紙を選び、どんな加工を加えるかで、手に取った人の印象も反応も変わる。令和のチラシ制作には、そんな“印象設計力”が欠かせません。


第5章|チラシの役割と意味はどう変化したのか?

“情報伝達ツール”から“感情共鳴メディア”へ

昭和・平成・令和と時代が進むなかで、チラシの存在価値は大きく変わってきました。昭和では、チラシは“地域の商店からの手紙”のような存在。内容はシンプルでも、手描き文字や呼びかけ口調に作り手の人柄がにじみ、読み手との心の距離を縮める広告媒体として機能していました。

平成に入ると、チラシは「いかに多くの情報を効率よく伝えるか」が重視され、価格訴求・商品一覧型の合理的レイアウトが主流に。消費者行動を“瞬時に動かす”広告として、よりビジネスライクなメディアへと進化しました。紙面から個性が失われていく一方、効率性と拡張性という観点では大きな成果を上げた時代でした。

令和は“選ばれる紙”の時代へ

令和のいま、情報過多の社会において、チラシの価値は再び変わろうとしています。それは**“感情を動かす紙”**としてのチラシ。何を載せるかより、「どう感じてもらうか」が重要視され、デザインや文体に“らしさ”や“共感性”を込めた設計が求められています。

実際にZ世代のあいだでは、昭和風レトロチラシが「かわいい」「エモい」として人気を集めています。意図的に版ズレや筆文字を取り入れたデザインや、コピーに人間味を感じさせる“語り口調”を用いたチラシがSNSで拡散されるケースも少なくありません。

つまり今のチラシは、「届ける」から「共感される」へ、そして「手元に残る広告」へと進化しています。一枚のチラシが、ブランドの世界観や価値観を映し出す“文化的なアイコン”になる時代──それが令和のチラシの本質です。


第6章|令和のチラシ成功ポイント:届け方・見せ方・魅せ方

紙×デジタルの“導線設計”が令和の鉄則

令和の時代にチラシで成果を出すには、「配る」だけではなく「つなげる」ことが重要です。
具体的には、QRコードからLINE登録へ誘導、Instagramと連動したフォロワーキャンペーン、動画へのアクセスなど、チラシをWeb導線の起点にするクロスメディア戦略が必須。紙チラシの役割は単独ではなく、「行動につなげる橋渡し」として再定義されています。

スマホ広告は一瞬で流される時代だからこそ、手に残るチラシが持つ“物理的な強制力”と“記憶に残る重み”は強力。**「紙で触れて、Webで動く」**設計こそ、現代チラシの最適解といえるでしょう。

ターゲット別設計と“拡散される紙面”の時代へ

チラシは万人向けに作るのではなく、ターゲットを明確に絞り、刺さる表現に落とし込む設計力が求められます。
たとえば、若年層にはSNS映えを意識したポップな配色と短いキャッチ、高齢層には大きな文字と安心感ある言葉選び、ファミリー層には共感性や実用性を重視した内容など、“読み手視点での紙面設計”が反応率を左右します。

また、紙チラシであっても「SNSにアップされる前提」で作る時代になっています。かわいいイラスト、レトロ風の構図、限定感のあるコピーなど、“写真に撮りたくなるチラシ”が拡散を生む資産になるのです。

さらに、ポスティングや手配りだけでなく、店舗設置、イベント配布、DM同封など配布チャネルを複数使い分ける設計も成果を左右します。

つまり、令和のチラシ成功のカギは、届け方・見せ方・魅せ方の3点設計にあり。紙の強みを活かしながら、デジタルの力を“つなぐ”ことができれば、チラシは今なお圧倒的な販促力を持つ武器になるのです。


まとめ|チラシは“時代の空気”を映すメディアだった

昭和・平成・令和の3つの時代を通して、チラシ文化は大きく変化してきました。
筆で書いた1枚が人情を伝えた昭和、DTPと折込全盛で情報量が勝負だった平成、SNSと連動し共感を重視する令和──その変化の軌跡は、日本の広告・印刷・デザインの歴史そのものといえるでしょう。

しかし共通して言えるのは、どの時代もチラシが「人と人をつなぐ紙」だったこと。ただの広告ではなく、生活の中に入り込み、行動や感情を動かすメディアだったのです。

そして令和の今、再び「紙チラシ」が見直されています。情報が飽和し、スクロールされ続ける時代だからこそ、“手に取って、目に留まり、心に残る”という紙の特性が、信頼と記憶を届ける最前線ツールとして復活しています。


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