[印刷会社を新潟市でお探しなら株式会社新潟フレキソへ] 名刺・封筒・伝票・シールなど各種商業印刷、Tシャツプリント・販促物など幅広く対応しています。
0章|導入──バナーって旗なの?広告なの?
Web では「バナー広告」、街では「イベントバナー」。
でも英語の banner は、もともと「布の旗」を意味する言葉です。
さらに日本語には 旗・幟(のぼり)・横断幕 があり、どれも微妙に違うのに、英語では「banner」でまとめられる部分もある。
本記事では、語源→歴史→Webへの転用→日本語との対応まで、一度で整理します。
1章|語源──banner はラテン語 bandum(軍旗)が起点
banner の源流は ラテン語 bandum。
意味は「布の旗・軍旗」。
これが古フランス語 baniere となり、中英語に入り banner=旗印・軍旗 を意味するようになりました。
重要なのは、ただ「旗」というより
“何かを示すための旗”=メッセージ性の強い旗
が起点だという点。
これが後の “広告バナー” の発想につながっていきます。
2章|歴史・文化──中世ヨーロッパのバナー文化
中世ヨーロッパで banner は、領主・騎士団の象徴でした。
紋章や色を描いた旗を掲げることで、
-
どの勢力に属しているか
-
何を守るのか
-
どこに集まるべきか
が視覚的に一瞬で伝わりました。
つまり、banner は
「遠くからでも伝わる視覚の言語」 だったのです。
旗が担ってきた「メッセージ性」が、現代の広告とつながるのは自然な流れと言えます。
3章|現代──なぜ banner が「広告」になったのか?
1990年代の Web 初期、ページ上部に 横長の画像 を貼るスタイルが一般化しました。
その見た目がまさに “横長の旗=banner” にそっくり。
そのため、
banner ad(バナー広告)
という呼び方が誕生し、世界中に広がりました。
日本語でも “バナー” がそのまま輸入され、広告画像の名称として定着しています。
4章|flag と banner の違い──英語ネイティブの感覚
●flag(フラッグ)
-
旗そのもの
-
国旗・校旗・スポーツの旗
→ 物としての旗。布がはためいているイメージ。
●banner(バナー)
-
長方形でメッセージを掲げる旗
-
スローガン・広告・象徴
→ 意味を伝えるための旗。
物体=flag
メッセージ=banner
と覚えると迷いにくい。
5章|日本語の「旗・幟・横断幕」は英語でどう表す?
① 旗(はた)
用途で英語が変わる。
-
flag(一般的な旗)
-
banner(文字やスローガン入りの旗)
② 幟(のぼり)
日本特有で、対応する英語がない。
縦長で片側を固定して立てる「店先の宣伝旗」。
一番自然なのは
vertical banner。
ほか
-
advertising banner
-
shop banner
も文脈によって使う。
③ 横断幕
banner とほぼ完全一致。
-
banner
-
large banner / big banner(強調)
横長でメッセージを掲げる布=英語の banner と完全に重なる。
6章|まとめ──banner は“旗”ではなく「意味を掲げる布」
-
banner の語源はラテン語 bandum(軍旗)
-
中世では騎士団の象徴=視覚メッセージ
-
Web 初期の横長広告が「旗」に似ていたため banner と呼ばれるように
-
日本語の「旗・幟・横断幕」は英語では用途で区別
-
flag=物理的な旗、banner=意味を掲げる旗 が基本イメージ
バナー広告は、実は千年以上前の“旗印”の文化の延長線にある言葉でした。
チラシ・名刺・シール・ポスターなどの商業印刷、販促物の制作など幅広く対応しています。お気軽にご相談ください。
↑オリジーではTシャツやグッズを作成してます!インスタで作品公開してます!
🔗こちらの記事もおすすめ
■letterの語源とは?|「文字」と「手紙」が同じ理由をやさしく解説
■BOOKとは?語源は「木」だった|ブックの歴史・成り立ちをやさしく解説
■本(ほん)の語源とは?──木の根っこから始まる“知の言葉”の歴史
■紙(かみ)の語源とは?──言葉の成り立ち・歴史・文化までやさしく解説
■BOX(ボックス)の語源は木の名前だった|意味・歴史・成り立ちをわかりやすく解説
■箱の語源とは?「箱」と「函」の違い・漢字の成り立ち・歴史をやさしく解説
■COLOR(カラー)の語源とは?──ラテン語から生まれた「色」の本当の意味
■色という言葉の語源|「いろ」は色じゃなかった?歴史・文化・漢字の成り立ちをやさしく解説
