立春とは?意味・由来・いつ?──「暦の上では春」の本当の理由を気象と歴史から解説【二十四節気】

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0章|導入──「暦の上では春」の本当の意味


まだ吐く息が白く、コートが手放せない頃——
それでも日本には「今日は立春。春の始まりです」と告げる日があります。

立春は、暦の上で春が始まる日
しかし実際の気候はまだ真冬。
この“ズレ”こそが、日本人の繊細な季節感を形づくってきました。

2025年の立春:2月3日
2026年の立春:2月4日
(※毎年少しずつ変動します)


1章|立春の意味──二十四節気のスタートライン


立春は、中国古代の天文学が由来の二十四節気の第1番目。
太陽が黄経315度に達した瞬間が立春と定義されており、

  • 冬至と春分の真ん中

  • 旧暦では一年の節目

とされてきました。

ここから暦上は春。
俳句の季語もこの日から春がスタートします。


2章|立春の語源と由来──「春が立つ」日


「立」は、「始まる」「気が動き出す」ことを意味します。
つまり立春とは、春そのものが始まる日というより、春の気配が立ち上がる瞬間を表した言葉です。

古くから日本では、季節はある日を境に急に変わるものではなく、
目に見えない気の流れが少しずつ移ろっていくものとして捉えられてきました。
立春という名には、そうした季節観が込められています。

「立春」という語は、平安時代の文献にもすでに見られ、
節分と並んで、季節の区切りを意識する重要な日として重んじられてきました。

現在の立春の日付は、明治6年(1873年)の太陽暦採用以降、
太陽の動きに基づいて定められています。
そのため、毎年わずかに日付が前後しながらも、
暦の上で春の始まりを告げる日として受け継がれているのです。


3章|気象学で見た立春──実はまだ冬真っ盛り


気象庁は気温に基づき「春」を判定します。

  • 日平均気温が継続して10℃を超える頃 → 春の到来

という考え方のため、
実際には立春から1か月以上たってようやく春を感じる地域が多いのです。

統計的には、

寒さの底は立春前後にやってくる

と言われるほど。
暦と気象は別軸で動くため、ズレが生まれます。

このズレがあるからこそ、
「春待ち」の情緒が生まれるともいえます。


4章|立春の歴史と文化──旧暦の年替わりを司る日


昔は立春が一年の始まりと考えられてきました。
そのため、

  • 立春前日=節分 → 翌年を迎えるための厄払い

  • 春節(中国)との共通性

という文化的なつながりもあります。

恵方を向いて願い事をする「恵方」も、
この立春の位置からその年の吉方位を定めたものです。


5章|立春の風習──春を迎える準備


◆立春大吉

寺院で目にする縦書きの札。
表裏同じ文字配列になるため
鬼が振り返っても気づかず出ていく=厄除けの意味。


◆立春朝搾り

立春の朝に搾る縁起酒。
全国各地の蔵が限定販売し、人気イベントに。


◆梅の観測──春の使者

梅の開花は立春近くから始まり、
気象観測の季節指標としても重要です。


6章|現代の立春──暦を楽しむライフスタイルへ


最近は、立春を境に

  • 春限定メニューの登場

  • コンビニの節分商品展開

  • 受験生向けの「春来たる」応援パッケージ

など、春を先取りする商文化が広がっています。

暦を知ることで、季節消費もより楽しくなる時代へ。


7章|まとめ──立春とは冷たさの中に、春の息吹を見つける日


立春は、

  • 暦の春のスタート

  • 一年の節目

  • 季節の気配に敏感に反応する日本文化の象徴

です。

寒さの底に差し込む小さな光。
それを「春の訪れ」と感じられる感性が、
四季の国・日本の美しさ。

立春は、
希望の季節の入口なのです。


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