赤・白・青とは?世界の国旗から読み解く“最強配色”の理由

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✅ 導入文|世界が選び続けた「3色」には、理由がある


チラシやパンフレットを作っていて、こんな疑問を抱いたことはないでしょうか。

「なんでこの色、どこかで見たことある気がするんだろう?」

その正体こそが、**「赤・白・青」**という配色です。

街に出れば、国旗、看板、商品パッケージ、企業ロゴ──あらゆる場所でこの3色が目に入ります。実際、赤・白・青は、世界の国旗でもっとも多く使われている色の組み合わせです。

ただよく使われているから目につくのではありません。
この3色には、視覚的な強さ・心理的な効果・文化的な象徴性・印刷物としての実用性が、すべてそろっているのです。

本記事では、なぜ「赤・白・青」がここまで支持され続けているのか──
色彩心理、国際的な配色傾向、印刷現場でのノウハウまで、印刷会社の視点から徹底的に読み解いていきます。


第1章|世界で一番使われているのはこの3色──国旗が示す“赤・白・青”の圧倒的採用率


赤・白・青の組み合わせは、国旗という“国家の象徴”にも数多く採用されています。

まず、各色が世界の国旗にどれほど使われているかを見てみましょう(※2024年)。

採用国数(概算) 採用率(195カ国中)
赤(Red) 約148カ国 約77%
白(White) 約140カ国 約72%
青(Blue) 約102カ国 約52%

そして、このうち赤・白・青すべてを使用している国旗は29カ国にのぼります。


🌍 代表的な赤・白・青の国旗

  • 🇫🇷 フランス(青・白・赤の縦三色旗)

  • 🇺🇸 アメリカ(赤白ストライプ+青地に白星)

  • 🇷🇺 ロシア(白・青・赤の横三色)

  • 🇬🇧 イギリス(青地に赤白の十字:ユニオンジャック)

  • 🇳🇱 オランダ(赤・白・青の横三色)

  • 🇨🇿 チェコ(白・赤+青の三角)

  • 🇹🇭 タイ(赤・白・青・白・赤の横縞)


なぜこの3色がここまで選ばれたのか?

理由のひとつは、近代国家の象徴として広まった歴史的背景にあります。

  • 🇺🇸 アメリカは、1776年に独立宣言を行い、自由と正義を掲げた国旗を制定

  • 🇫🇷 フランスは、1789年に始まったフランス革命で「自由・平等・友愛」を象徴する三色旗(トリコロール)を誕生させました

このような“近代国家の理念”が色に込められたことで、赤・白・青は**「自由・民主主義・独立」を象徴する配色**として、他国にも影響を与えていったのです。


この配色は単なる美的効果だけでなく、国家の哲学や文化の価値観を色で語る手段として機能してきました。
同時に、視認性にも優れ、印刷や掲示物においても高い効果を発揮する──まさに「象徴」と「実用」の両立を叶えた配色といえます。


第2章|🔴 赤の意味──熱・行動・生命を象徴する「引き寄せる色」


赤は、視覚の中でもっとも刺激が強い色です。
それは単に派手だからではなく、人間の本能に直結する“原始的な記憶”に訴えかける色だからです。

火、血、太陽──人類が進化の過程で出会い、恐れ、頼りにしてきたものは、すべて赤の記憶と結びついています。


🔥 国旗における「赤」の象徴

国旗で赤が多用されるのは、戦いや革命、血の犠牲を象徴する色としての意味を持つからです。

  • 🇻🇳 ベトナム:共産革命による独立の象徴

  • 🇨🇳 中国:労働者と農民の血

  • 🇯🇵 日本:日の丸=太陽=生命の源

  • 🇨🇭 スイス:十字の赤はキリスト教文化とのつながり

このように、赤は情熱、勇気、犠牲、独立心といった「国家の意思」を直接表現する色として使われてきました。


👁‍🗨 視覚的効果──目が無意識に反応する「警告色」

赤は人間の網膜に強く作用し、無意識に最も早く認識される色です。

そのため、赤は交通標識や警告ラベル、緊急停止ボタンなどにも使用されます。
広告や印刷物でも「目立たせたい要素」には赤が最適で、価格訴求・キャッチコピー・キャンペーン告知などで広く活用されています。


🧠 色彩心理──「決断」を促す色

心理学的に、赤は以下のような作用をもたらすことがわかっています。

  • 注意をひきつける

  • 興奮を高める

  • 食欲を増進させる(飲食店の赤看板はこの効果)

  • 緊張感を与え、購買行動を即決させやすくする

つまり、**赤は「動かす色」**なのです。
人を止まらせる色ではなく、動かせる色。
そのパワーは印刷物でも大きな武器になります。


🖨 印刷における赤──CMYKでも再現しやすい「基本の強色」

印刷現場では、赤は**CMYKのM(マゼンタ)+Y(イエロー)**で構成されます。
この混色は非常に扱いやすく、次のようなメリットがあります。

  • 色ブレが少なく、鮮やかさが安定している

  • 大量印刷でも発色にムラが出にくい

  • チラシやパッケージなど“目立たせたい媒体”に最適

一方で、赤は使いすぎると圧迫感を与えるため、“使いどころ”が重要な色でもあります。


🖋 印刷会社の実感:赤は「引力」そのもの

印刷の現場では、赤は“引き寄せる色”として最も信頼されているカラーの一つです。
たとえば、こんな場面でよく登場します。

  • 「SALE」や「期間限定」の文字

  • 表紙のキャッチコピー

  • 選挙ポスターの名前や政党名

  • スーパーのプライスカード

それだけ人を動かす力を持っているからこそ、慎重に、そして的確に使う必要があるのが“赤”という色なのです。


第3章|⚪ 白の意味──清潔・中立・余白という“デザインの呼吸”


赤や青のように、白は「派手さ」こそありませんが、印刷物を整え、活かすために欠かせない色です。
白があるからこそ、他の色が“映える”。
白は、デザインの中で“呼吸を整える色”なのです。


🌿 国旗における「白」の象徴──平和、純粋、そして中立

国旗で白が使われる場面は多く、意味合いも国によってさまざまです。

  • 🇯🇵 日本:白地に赤い日の丸=太陽と純潔

  • 🇨🇭 スイス:赤地に白い十字=中立と人道

  • 🇫🇮 フィンランド:雪と誠実

  • 🇬🇷 ギリシャ:白は正義と信仰

白は「無垢」「正しさ」「神聖」「清潔」といったイメージと結びつきやすく、“争いのない理想の状態”を表す色として多くの国旗に採用されています。


👁‍🗨 視覚的効果──「何もないこと」が最大の力になる色

白は光の反射率が最も高く、「何も塗られていない」ように見える色です。

しかし、だからこそ大きな役割を担います。
背景として視線をコントロールしたり、文字を引き立てたり、余白として空気感をつくったり──**白は“何もしないことで、すべてを支える色”**なのです。


🧠 色彩心理──「安心・信頼・誠実さ」を裏打ちする色

白には、以下のような心理効果があります。

  • 清潔感を与える(医療・食品業界に多用される理由)

  • 緊張を和らげる(余白=安心)

  • 嘘がない印象をつくる(プレゼン資料や名刺にも効果的)

デザインや印刷物においては、白を単なる「空白」と考えるのではなく、**“積極的に使う色”**として活用することで、全体の印象が大きく変わります。


🖨 印刷における白──「色」ではなく「紙の色」としての存在

印刷における白は、基本的に「インキで表現される色」ではありません。
用紙そのものの白さが“白色”として表現されます。

したがって、同じデータでも、用紙が変われば白の見え方は大きく変わります。

用紙の種類 白の見え方
コート紙(グロス) 明るく反射的。写真やカラーが映える
上質紙(非塗工) 柔らかくナチュラル。文字系に最適
マット紙(つや消し) 落ち着いた印象。上品で品格がある

つまり、**「白=何もしない色」ではなく、「白=素材でコントロールすべき色」**なのです。


🖋 印刷会社の実感:白がうまいデザインは、最後まで読みたくなる

白を効果的に使えている印刷物には、共通点があります。
それは「読んでいて疲れない」こと。
レイアウトにも余裕があり、情報が整理され、視線誘導が自然です。

たとえば──

  • PTA資料や広報誌で、白背景に青文字+赤見出しの組み合わせ

  • 保険会社のパンフレットで、白ベース+ネイビーブルーの信頼設計

  • 医療系チラシで、白地+明るい赤や緑のアクセント

どれも白を「ただの空白」ではなく、「読者の安心材料」としてうまく活かしている例です。


第4章|🔵 青の意味──信頼・冷静・知性を表す“ビジネスの色”


青は、赤のように熱くもなく、白のように無色でもない──
だからこそ、冷静・理性・安心感といった印象を与える「調和の色」として、多くの国や企業に選ばれています。

信頼されたい、落ち着いた印象を持たせたい──
そんなときに、真っ先に検討される色が「青」なのです。


🌍 国旗における「青」の象徴──自由・忠誠・海の文化

青は、国旗の中で以下のような概念と結びついてきました。

  • 🇺🇸 アメリカ:青地に白い星=統一と正義

  • 🇫🇷 フランス:自由と平等

  • 🇬🇧 イギリス:青は海洋帝国の象徴

  • 🇷🇺 ロシア:冷静と誠実

  • 🇬🇷 ギリシャ:青=海、白=波しぶき

特に、海に囲まれた国や、海軍を持つ国では青の使用率が高い傾向があります。
それは青が「空」「海」「広がり」を連想させ、“国としてのスケール感”や“知性”を訴求できる色だからです。


🧠 色彩心理──青は「信頼されたいときに使うべき色」

青が持つ心理的イメージには、以下のようなものがあります。

  • 信頼・安心・誠実さ(官公庁、銀行、医療機関に多い理由)

  • 冷静・論理・集中力(勉強部屋や会議室に多用される色)

  • ストレス軽減・体感温度の低下(青色照明に“犯罪抑制効果”の報告も)

つまり青は、**“感情を整える色”**でもあるのです。
赤が「動かす色」なら、青は「落ち着かせる色」。
このコントラストが、赤・白・青という配色全体のバランスにも深く関係してきます。


👁‍🗨 視覚的特性──「奥行きと距離感」をつくる色

青には、赤とは逆に「遠ざかって見える」性質があります。
この効果を活かすことで、デザインに奥行きや空間感を持たせることができます。

たとえば──

  • 背景に青を使って、文字を手前に浮かび上がらせる

  • グラデーションや写真に青を取り入れ、広がりを演出する

  • 青を基調にしたレイアウトで「視線が安定する」チラシをつくる

視覚的にも心理的にも、**青は“全体を整える色”**として機能するのです。


🖨 印刷における青──沈みがちだからこそ、丁寧に使う色

印刷の現場では、青はCMYKのC(シアン)とM(マゼンタ)を使って再現します。

  • シアン100%だけだと“水色”に近くなる

  • Mを加えると深い青に

  • K(黒)を足すとネイビーやブルーブラックに調整可能

ただし、青は印刷物ではやや「沈んで見える」ことがあり、紙質・インキ量・面積によって印象が大きく左右されます。

たとえば、同じ青でも──

用紙 青の印象
コート紙 鮮やかでシャープ
マット紙 落ち着いてやわらかい
再生紙 やや濁ってクラフト感あり

印刷では、“沈む青”をうまくコントロールする設計力が求められるのです。


🖋 印刷会社の実感:青は「信頼と品格」を演出する色

私たち印刷会社でも、「信頼性がほしい」「冷静で上品に見せたい」という相談を受けると、自然と青を提案する機会が増えます。

特に──

  • 医療・保険・金融系のパンフレット

  • 地域広報誌や公的な案内文書

  • お堅めな企業の名刺や会社案内

こうした媒体で青をうまく使うと、品があり、信頼感のある仕上がりになります。
主張しすぎず、しっかりと伝える──青は、そんな“伝わる印刷”に欠かせない色なのです。


第5章|三色そろうと最強──赤・白・青の“心理的バランス”と“文化的パワー”


ここまで、赤・白・青のそれぞれの意味と効果を見てきました。
では、これら3色がそろったとき、どんな力が生まれるのでしょうか。

結論から言えば──**視覚的にも、心理的にも、文化的にも“最も完成された配色”**がこのトリコロールです。


🔁 視覚的バランス──暖色・寒色・無彩色の“黄金比”

赤・白・青の3色は、色彩構成の観点から見ても理想的です。

  • 🔴 赤:暖色系(エネルギー・興奮・前進)

  • ⚪ 白:無彩色(中立・調和・分離)

  • 🔵 青:寒色系(沈静・論理・奥行き)

このように、それぞれの色が「感情」と「理性」、「前進」と「安定」、「主張」と「引き算」をバランス良く支え合っているのです。

たとえば赤と青を並べるとぶつかりやすい──しかし、その間に白が入ることで一気に落ち着き、整う
これが赤・白・青という配色が「目立つのにうるさくない」最大の理由です。


🧠 心理的バランス──人間の感情と行動に絶妙に訴える

この配色は、心理的にも深い意味を持っています。

心理効果
行動・決断・熱意を喚起する(動かす)
余白・安心・中立性(休ませる)
信頼・冷静・継続力(落ち着かせる)

つまり、赤が「注目させ」、青が「安心させ」、白が「整理して伝える」──
この3色を使えば、人の視線も感情も思考もコントロールできる
これが赤・白・青が広告や国旗、パッケージに選ばれ続けている理由です。


🌍 文化的影響力──フランス・アメリカ・イギリスが広めた配色思想

歴史的に見ても、この配色が世界に広がった背景には強力な文化的エンジンがあります。

  • 🇫🇷 フランス:自由・平等・友愛を掲げた三色旗(トリコロール)

  • 🇺🇸 アメリカ:独立と正義の象徴として星条旗に使用

  • 🇬🇧 イギリス:青地に赤白の十字が重なるユニオンジャック

これらの国々が、近代国家としての理念や影響力を世界に広げた際、その象徴としてこの配色が一緒に広まったのです。

現在では、民主主義や自由主義を掲げる多くの国がこの3色を国旗に採用しており、それは**「価値観の共通言語」としての色**とも言える存在です。


🖋 印刷会社の実感:配色に迷ったら、まず“トリコロール”から考える

実務でも、クライアントから「目立たせたいけど、信頼感もほしい」という相談を受けることは多くあります。

そんなときにおすすめできるのが、赤・白・青のトリコロール設計です。

たとえば──

  • 赤:キャッチコピーやボタンなど“行動喚起”に

  • 青:見出しや背景に使って“落ち着き”を演出

  • 白:余白を生かして読みやすく、美しく

これらをうまく組み合わせることで、力強く、信頼できて、読みたくなる印刷物が出来上がります。


第6章|“伝わる印刷物”は配色で決まる──赤・白・青を使うときのポイントとNG例


ここまで見てきたように、「赤・白・青」は心理的にも視覚的にも優れた組み合わせです。
しかし実際の印刷物で使う場合、どう配置し、どんな比率で、どんな順序で使うかによって、伝わり方は大きく変わります。

この章では、印刷物として“伝わる”ための赤・白・青の使い方と、避けたいNGパターンを整理します。


🎯 目的別・おすすめ配色バランス

🔷 信頼されたいなら:青ベース+白文字+赤アクセント

  • ビジネス書類、会社案内、公共性の高い印刷物に向く構成

  • 青が“全体を整え”、赤が“意志”を伝え、白が“読みやすさ”を確保

  • 例:自治体パンフ、士業の名刺、金融系チラシ

🔴 目立たせたいなら:赤タイトル+白背景+青のライン使い

  • セール告知、イベント告知、スポーツ系におすすめ

  • 見出しに赤を使い、青を“引き締め色”として添えると引き締まる

  • 例:店舗のキャンペーンチラシ、ポスター、チームロゴ

⚪ 清潔感を出したいなら:白ベース+青見出し+赤は控えめに

  • 医療、教育、生活関連のチラシなどで安心感を与える

  • 赤は使いすぎず、ワンポイントにとどめることで落ち着いた印象に

  • 例:病院案内、学校のお知らせ、子育て系冊子


❌ よくあるNG配色とその理由

🚫 赤文字+青背景 → チカチカして読みにくい

  • 赤と青は視覚的に補色関係に近いため、強くぶつかって“フリンジ現象”(色のにじみ)を起こしやすい

  • 文字情報は読みやすさ優先。背景と文字色のコントラスト設計が重要

🚫 赤と青を隣接してベタ塗り → 色がけんかする

  • 視線が落ち着かず、情報が整理されない印象になる

  • 中間に白を入れて分離・整理するのが基本テクニック

🚫 白抜き文字+淡色背景 → 判読性が低下する

  • 特に小さな文字や細い書体で白抜きすると、読みにくさが倍増

  • 白抜きは濃い背景色+太めの書体+大きめサイズでのみ活用すべき


📄 印刷現場からのアドバイス:紙と配色の相性も考えよう

「同じ配色でも、用紙が変われば印象が変わる」──これは印刷ならではの重要なポイントです。

用紙 赤・白・青の見え方
コート紙 鮮やかでパキッと強調。赤が特に映える
マット紙 全体が落ち着いた印象。白と青に品が出る
上質紙 赤がやや沈むが、柔らかい印象に仕上がる
再生紙 白がくすみ、青が沈むので要注意。赤との相性次第

また、オフセット印刷とオンデマンド印刷でも発色の傾向は異なるため、事前の色校正紙見本での確認も重要です。


🖋 印刷会社の実感:設計の鍵は「白で整理し、赤で動かし、青で信頼を置く」

印刷物を「伝わる設計」にするための秘訣は、この3色をどう動かすかに尽きます。

  • 白があることで、色に“意味”と“間”が生まれる

  • 赤があることで、注意が引きつけられる

  • 青があることで、読者は安心して読み進められる

つまり、赤・白・青のバランス設計こそが、読ませる・伝わる・信頼される印刷物づくりの核心なのです。


第7章|日本における赤・白・青──“国旗にないのに、国民的カラー”だった?


不思議なことに、日本の国旗には青が使われていません。
しかし、日常の印刷物や公共デザイン、さらには学校行事に至るまで、私たちの身の回りには赤・白・青の配色があふれています。

この章では、日本における赤・白・青の受容と、印刷物としての活用例を紐解いていきます。


🇯🇵 国旗は「赤・白」だけ。でも、それだけじゃなかった

日本の国旗「日の丸」は、白地に赤い太陽という非常にシンプルなデザインです。
しかし、色の文化として見ると、「赤と白」の組み合わせは日本に深く根づいています。

  • 紅白まんじゅう、紅白幕、紅白歌合戦──祝い事の象徴

  • 運動会では紅組・白組が定番(ここに“青帽子”が入る学校も多数)

  • 鯉のぼりでは「赤・白・青」がそろう

つまり、「赤と白」は日本の精神文化に、そして「青」はその調和と引き締めとして潜在的に“第3の定番色”として受け入れられてきたのです。


🏢 企業や団体にも見られる「赤・白・青」のデザイン

国旗に青が含まれていないにもかかわらず、日本の企業や公的機関では、「赤・白・青」の組み合わせを思わせる配色が日常的に使われています。

たとえば、こんな例が代表的です。

  • 航空
     ANAは青と白、JALは赤と白──それぞれ異なるブランドカラーですが、街中や空港で両社が並ぶことで、結果的に“赤・白・青”という印象が定着しています。

  • 郵便
     郵便マーク(〒)やポストは赤と白が基本ですが、封筒のデザインや制服、車両の装飾には青のラインも使われ、視覚的には赤・白・青が揃います。

  • 鉄道
     JR東海は青、JR東日本は緑が基本カラーですが、駅のサインや信号灯、案内表示などで赤・白・青の配色が使われる場面も多く見られます。

  • スポーツ・学校
     学校の体操着や紅白帽子、部活動の団旗などで、赤・白・青が定番カラーとして親しまれています。

つまり、公式な国旗の配色とは関係なく、「赤・白・青」は私たちの生活の中で自然と目にする機会が多い配色なのです。社会に浸透した“日常のトリコロール”とも言えるかもしれません。


🖨 印刷の歴史から見ると、もっと“身近な色”だった

昭和〜平成初期の商業印刷物では、「三色刷り」が主流の時代がありました。
このとき、よく使われていたのが──まさにこの3色。

  • 赤:タイトル・見出し・価格などの強調用

  • 青:見出し・罫線・背景などの補色用

  • 白:紙の地色をそのまま活用(コスト削減のためも)

この三色刷り文化は、学校のプリントや学級新聞、選挙ポスター、社内報など、“印刷の民主化”とともに育ってきた配色でもあります。


🖋 印刷会社の実感:赤・白・青は“どの世代にも自然に届く配色”

日本では、赤・白・青は“国民的カラー”とも言えるほど、潜在的な親しみがあります。
そのため、年齢や性別、地域を問わず、広く伝えたい印刷物にこの配色を使うと、**「受け入れられやすく、拒否されにくい」**という強みがあります。

たとえば──

  • PTAのお知らせ(白地に青見出し、赤い締切日)

  • 学校新聞(赤タイトル、青枠、白背景)

  • 防災マニュアル(青ベース+赤の注意喚起+白で読みやすさを確保)

これらは無意識のうちに目にしてきた配色であり、**“なじみがあるから、読んでもらえる”**という効果を自然に発揮しているのです。


第8章|まとめ──赤・白・青は“選ばれてきた”配色であり、これからも“選ばれ続ける”


赤・白・青──この3色の組み合わせは、単なる“よく使われる配色”ではありません。
世界中の国旗や印刷物に採用されてきた背景には、明確な理由と積み重ねられた効果があります。

心理的な安心感、視覚的なバランス、歴史的な意味、印刷における扱いやすさ──
あらゆる角度から見ても、この3色が組み合わさることには強い“合理性”があるのです。


🌎 世界に広がる「赤・白・青」という思想

フランス・アメリカ・イギリスなどの影響力ある国々が掲げたトリコロールは、単に色の組み合わせではなく、自由・平等・独立・誠実といった国家理念を色で語る手段でした。

それが国旗に広がり、企業のロゴに広がり、印刷物にも浸透していきます。

この配色は、“目立つのにうるさくない”、“力強いのに品がある”──
主張と調和を両立できる、数少ない黄金配色です。


🖨 印刷の現場でも、最初に試す価値がある3色

私たち印刷会社としても、配色に迷ったとき、最初に検討するのがこのトリコロールです。

  • 赤で「動機」を作り

  • 青で「信頼」を補強し

  • 白で「余白と安心」を与える

この3色をうまく配置し、バランスよく設計することで、読む人にストレスを与えずにしっかり伝わるデザインが実現します。

とくに、年齢・性別・目的を問わず“届きやすい”配色として、汎用性の高さは群を抜いています。


🧭 「印刷に正解はない」けれど、選ばれ続ける色には意味がある

もちろん、デザインに絶対的な“正解の色”はありません。
でも、「選ばれ続けている色」には、それなりの理由がある。

赤・白・青──この配色は、そうした**実績と信頼の積み重ねで証明された“道具としての色”**です。

どんな印刷物でも、「誰に、何を、どう伝えるか」を考えるとき、
この3色をどう使うかを考えることが、印刷設計の“第一歩”になるかもしれません


📌 この記事のまとめ

  • 赤・白・青は、国旗で最も使われている色の組み合わせ

  • 色彩心理的にも「動かす・整える・信頼させる」の役割を持つ

  • 印刷では視認性が高く、再現性も良く、配色設計に優れている

  • 日本でも“国旗にないのに”社会に広く浸透している“なじみのある色”

  • 迷ったときに頼れる「完成された配色」として使う価値がある


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