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1. PP加工とは?表面仕上げの重要工程
「PP加工(ポリプロピレン加工)」とは、印刷後の用紙表面に、薄いポリプロピレンフィルムを貼り付ける加工方法のこと。
光沢やマットな質感を与えるだけでなく、印刷面の保護・耐久性向上・高級感演出にも大きく貢献します。
商業印刷やパッケージ印刷、さらには営業ツールや販促物において、印刷後の“仕上がりの質”を左右する最終工程として重要視される加工です。
▶併せて読みたい記事 PP加工とは?新潟で高品質な印刷表面加工・PPフィルム加工・光沢・マット仕上げなら新潟フレキソへ!
2. PP加工の実際の流れ|仕上がるまでの4ステップ
PP加工は単に「フィルムを貼る」だけではありません。安定した仕上がりを得るためには、いくつもの重要なプロセスが存在します。
ステップ①|🌀 印刷物の乾燥・安定化|PP加工前に必ず押さえるべき“下地づくり”
PP加工を行う前に最も大切な工程が、「印刷物の完全な乾燥」と「用紙の安定化」です。
この工程を疎かにすると、後工程で以下のようなトラブルが高確率で発生します:
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インキがフィルム側に移ってしまう「裏写り」
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フィルムの一部が浮く「密着不良」
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表面が波打つように歪む「シワ」
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気泡が入り込む「ラミネートムラ」
特にオフセット印刷など油性インキを使用した場合、乾燥には時間がかかるため注意が必要です。気温・湿度・用紙の種類によっても乾燥速度は大きく変化します。
また、印刷直後の用紙は、**インキの油分や溶剤が紙面に残留しており、PPフィルムの接着剤と反応することで“剥がれやすくなる”**リスクがあります。
とくに全面ベタ印刷や濃い色のデザイン、裏表両面の印刷物などでは、インキの乾きにムラが生じやすく、乾燥時間を十分に確保することがPP加工の成否を左右するカギになります。
▼ 印刷物の乾燥における現場テクニック(例):
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オフセット印刷物:納品翌日まで最低24時間以上の自然乾燥が理想
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UV印刷:紫外線硬化により比較的すぐ加工可能だが、過剰硬化に注意
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印刷濃度が高いもの:ベタ面が多い場合、ドライヤーやラック乾燥の併用を推奨
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紙の歪みチェック:乾燥後に反りやカールが発生していないかを確認する
この「乾燥・安定化」が甘い状態でPP加工を強行すると、たとえ最新機器を使ってもフィルムがきれいに密着せず、最終製品のクオリティが著しく低下します。
だからこそ、PP加工の“成功の7割”は、印刷後のこの準備段階にあると言っても過言ではありません。
ステップ②|フィルムのラミネート(貼り合わせ)
次に、PPフィルムを専用機械で用紙に圧着します。方式は2種類:
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ホットラミネート:加熱+圧力で密着。一般的で高い安定性。
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コールドラミネート:糊付きフィルムを冷間で貼付。熱に弱い素材向け。
使用するフィルムは「グロス(光沢)タイプ」か「マット(ツヤ消し)タイプ」から選びます。
ステップ③|断裁・型抜きなどの仕上げ加工
貼り終えた印刷物を、仕様に合わせて断裁。パッケージや特殊形状の場合は、トムソン加工(型抜き)も行います。
ステップ④|検品と梱包
最後に、ムラ・気泡・剥がれなどがないかを細かくチェック。問題なければ丁寧に梱包して出荷します。
3. グロスPPとマットPPの違いを徹底比較
PP加工の効果は、選ぶフィルムの種類によって大きく変化します。見た目だけでなく、手触りや用途にも関わるため、選定は慎重に行う必要があります。
フィルム種別 | 質感 | 特徴 | 向いている用途 |
---|---|---|---|
グロスPP(ツヤあり) | ツルツルで光沢あり | 発色が良く、色が鮮やかに映える/水滴・汚れに強い | 商品パッケージ/カタログ表紙/ポスター |
マットPP(ツヤ消し) | 落ち着いたサラサラ質感 | 上品・高級感/照明反射を抑え読みやすい | 名刺/会社案内/アートブック |
4. 発注前に知っておきたい注意点と選定のコツ
✔ 紙との相性が重要
PP加工は「コート紙」「アート紙」など表面が平滑な紙と相性抜群です。一方、「上質紙」「クラフト紙」など吸水性のある紙はフィルムが剥がれやすく不向きです。
✔ インキやニスとの干渉にも注意
UV厚盛などの特殊加工があると、フィルムが密着しにくくトラブルの元に。印刷設計段階での加工確認が不可欠です。
✔ 加熱式・非加熱式の選定
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加熱式(ホットラミ):一般印刷物・コート紙などに
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非加熱式(コールドラミ):熱に弱い素材・特殊インク使用時に
✔ 気泡やシワを防ぐには?
フィルムの密着不足や温度条件が合っていないと、表面に「気泡」「しわ」が出ることも。経験豊富な加工業者の技術が問われます。
5. PP加工が効果を発揮する印刷物とは?
PP加工は“すべての印刷物に必要”というわけではありませんが、以下のようなものには特に効果的です。
印刷物の種類 | 推奨加工 | 理由 |
---|---|---|
パッケージ | グロスPP | 発色良く、商品の魅力が際立つ |
名刺 | マットPP | 落ち着きと上質感、反射も抑制 |
パンフレット | マットPP | 可読性と高級感のバランスが良い |
カタログ表紙 | グロスまたはマット | ブランディングに合わせて選択 |
ポスター | グロスPP | カラーが映える・防水性が高い |
6. まとめ|PP加工で“仕上げ品質”は劇的に変わる
PP加工は単なるオプション加工ではなく、印刷物にとって「仕上げの品質を決める最後の工程」です。
光沢感・耐久性・防水性・高級感など、目的に合わせた選択と適切な加工設計が、印刷物の価値を大きく左右します。
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