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0章|導入──“アウトドアは好き。でも虫は無理。”を色でゆるく減らしませんか?
アウトドアブームですよね。
キャンプ、BBQ、フェス、公園ピクニック──
外に出れば最高の写真が撮れて、空気もうまい。
……ただし。
「虫だけは無理!!」
これ、ほぼ全員の本音じゃないでしょうか。
虫除けスプレー?
つけても寄ってくる時は寄ってくる。
蚊取り線香?
風向きが悪いと一切守ってくれない。
でも実は、
虫は“色”も手がかりにして、ターゲットを探しています。
あなたが着ている 服の色 や、
あなたの 肌が虫にどう見えているか で、
寄ってくる虫の数が「変わりやすい」のはご存じでしょうか。
-
蚊が寄りやすい色
-
蜂が興奮しやすい色
-
虫があまり寄ってこない色
-
花だと勘違いされやすい色
-
逆に“虫の目では地味すぎて目立たない色”
こうした傾向は、いろいろな研究から少しずつ分かってきているんです。
実は「色選び=虫除け対策のひとつ」になる時代
虫除けといえばスプレーや香りのイメージですが、
“服の色”も、他の対策と一緒に使える心強い虫除けガードです。
この記事では、
-
虫が近づきにくい色とは?
-
逆に、虫が寄りやすい“危険色”って?
-
虫にとって人間の肌は何色に見えているの?
-
「色白さんは刺されやすい」って本当なの?
-
虫除けになる“破綻しない配色コーデ”の考え方
-
女子向けアウトドアの「可愛い × 刺されにくい」最適解
この全部を、できるだけ科学ベースで、でも難しくならないようにまとめていきます。
この記事を読めば、もう色選びで迷わない
結論から言えば、
**「こういう色や組み合わせにしておくと、虫が寄りにくくなりやすい」**という傾向はたしかにあります。
もちろん、
-
「絶対に刺されない」
-
「この色なら100%安全」
なんて世界はありません。
匂い(汗・体臭・呼気)、体温、動き、時間帯や場所など、色以外の要素もたくさん関わってきます。
それでも、
服の色 × 肌の見え方 × 素材の選び方
を少し工夫するだけで、
「虫との距離」をある程度コントロールしやすくなるのも事実です。
あなたのアウトドアが、
「虫に怯える時間」から
「気持ちよく外に出られる時間」に近づくように、
このあと、楽しさ優先で“虫目線の色の世界”をのぞいていきましょう。
さあ、それでは第1章へどうぞ。
✅ 第1章|虫はどんな“色”に反応しているのか?──虫の色覚のフシギ
アウトドアで虫が寄ってくる/寄ってこない。
その差は、実は **虫それぞれが持つ“色覚のクセ”**にあります。
まずは、
「虫には何色が見えていて、何色が見えていないのか?」
という基本からいきましょう。
🦋 虫は“紫外線が見えて、赤は苦手”という世界で生きている(※多くの昆虫の場合)
人間の目は、
**赤・緑・青(RGB)**の3つの光に反応して色を作ります。
一方、多くの昆虫はこんな感じです:
-
紫外線(UV)がよく見える
-
青が見える
-
緑が見える
-
赤はほとんど見えにくい(暗い色として処理されやすい)
つまり昆虫の視界は、
**人間とはまったく違う「短波長寄りの世界」**なんですね。
例えば——
-
人には“ピンクの花”に見える花でも、
虫には UVの模様がくっきり浮かぶ誘導サイン に見えたり、 -
人には“赤い服”でも、
虫には 黒〜こげ茶の塊 に見えていたり。
虫の視覚は、色の感じ方そのものが別物なのです。
👀 虫は“色”よりもまず“明るさ”と“コントラスト”を見ている
そして多くの虫は、
**色そのものより「明るさ」「背景とのコントラスト」**でターゲットを探します。
-
太陽光をよく反射する明るい色
-
白やパステルのような高輝度色
-
周囲と明暗差が大きく見える色
こうしたものは虫にとって、
➡️「ここに何かある!」
➡️「もしかして花や餌かも?」
と“見つけやすい対象”になります。
とはいえ、ここで注意。
「明るい=虫が必ず寄る」「黒=寄りにくい」
というわけではありません。
なぜなら、虫の種類ごとに反応が違うからです。
-
ハチ・チョウなど花に来る虫 → 黄色・白など明るい色が目立つ
-
蚊 → 黒・赤・オレンジなど“暗め〜温かみのある色”に寄りやすい研究が多い
…という感じで、実は反応が真逆になることさえあります。
だからこの記事では——
**「虫“全体”」ではなく、「どの虫がどう反応するのか」**を丁寧に書き分けていきます。
🐞 “虫の色覚のクセ”から見えること(全体の傾向)
ただ、昆虫全体の“色覚の傾向”としては次のような共通点があります。
-
UVに強く反応する
-
青・緑の短波長はよく見える
-
赤は多くの昆虫で苦手(暗色に見えがち)
-
背景との差(コントラスト)が強いほど目立つ
つまり、
-
「目立つ色・反射の強い色」は虫に見つかりやすい場合が多い
-
「背景に溶け込む色・反射が弱い色」は気づかれにくいことが多い
という “視覚的な傾向” は存在します。
ただし繰り返しますが、
蚊・ハチ・アブ・チョウなどでは“好む色”が全然違うため、
次の章で虫別に具体的な色を整理していきます。
🔍 ここまでのまとめ
-
多くの昆虫は 紫外線〜青〜緑がよく見える
-
赤は暗く見える種類が多い(ただし蚊は長波長にも反応しやすい)
-
“反射の強い色”“背景とコントラストが大きい色”は虫にとって目立つ
-
“くすみ色・自然色・背景と似た色”は気づかれにくいことがある
-
ただし 「虫全体」ではなく「虫の種類別」で反応が変わるのがポイント
この“虫目線の世界”を理解すると、
なぜあの服で刺されやすいのか、
なぜあの色は寄ってこないのか——
すべて筋が通ります。
次は、
虫にとって “あなたの肌は何色に見えているのか?”
という超重要ポイントへ進みます。
第2章|虫にとって“人間の肌は何色に見えているのか?”──色白さんが刺されやすいって本当?
虫が寄ってくる/寄ってこない。
その裏には、「虫には肌がどう見えているか」という“虫目線の世界”があります。
「服の色」ももちろん大事ですが、
虫からすれば、むき出しの肌そのものがかなり目立つ“サイン”。
まずは、虫目線での 肌色の見え方 を整理していきましょう。
虫には、人間の肌は“ベージュ”ではなく「人とは違う色合い」に見えている
私たちが鏡で見る自分の肌は、
-
ベージュ
-
ピンクベージュ
-
オークル
-
黄味肌・赤味肌
こんなラベルでイメージしますよね。
でも、虫は人間と同じような色分けをしているわけではありません。
多くの昆虫は「赤系」が苦手なタイプ
第1章でも触れたように、
ハチやハエなど多くの昆虫は、
-
紫外線(UV)・青・緑にはよく反応する
-
赤などの長い波長はあまり得意ではない
という特徴を持っています。
そのため、
人間から見ると「血色のいいピンクベージュの肌」でも、
虫からすると “人ほどカラフルには見えていない” と考えられます。
「じゃあ、肌の赤みは全部“黒っぽい塊”に見えてるの?」
と言うと、そこまで単純ではありません。
蚊は“肌から出る赤〜オレンジの光”をちゃんと見ている
ここでややこしいのが、蚊の存在です。
蚊は、他の昆虫よりも
-
人の肌から反射する 赤〜オレンジ寄りの光
-
黒っぽい・濃い色の物体
に引き寄せられやすい、という実験結果が出ています。
つまり蚊にとっては、
人間の肌は「そこそこ明るく、赤〜オレンジ寄りのサインを持った対象」
として、むしろ“見つける手がかり”になっている可能性が高いんですね。
一方で、
-
虫全体
-
肌の色の違い(色白/色黒)
について、「こう見えている」と一刀両断できるほど、分かっていません。
なのでこの記事では、
-
「虫は人間と同じ“肌色”には見ていない」
-
「蚊は、人の肌から出る長波長の光をけっこう手がかりにしている」
という**“ざっくり方向性”**だけ押さえておきます。
「色白さんは刺されやすい」は、どこまで本当なのか?
よく言われる
「色白の人ほど、蚊に刺されやすい」
という話。
これは、完全な迷信とも言い切れないけれど、“色だけの問題”でもない、というのが安全なところです。
① 肌の明るさで“目立ち方”は変わる
虫はターゲットを探すとき、
明るさ(反射)と背景とのコントラストを強いヒントにします。
-
明るい肌が、暗い森や木陰の中にポンと出ている
-
日差しの下で、肌のハイライトが強く出ている
こんな状況では、
**「周りとのコントラストが大きい=見つかりやすい」**という可能性はたしかにあります。
ただし逆に、
-
暗い色の服 × 暗い肌
-
明るい服 × 明るい肌
など、服・背景との組み合わせによってもコントラストは変わるので、
「色白だから必ず目立つ」というシンプルな話ではありません。
② 肌の色よりも“匂い・体温”のほうが圧倒的に重要
蚊が近づいてくるとき、
研究で特に重要だとされているのは、
-
CO₂(息)
-
体温
-
汗・皮膚の常在菌が出す匂い
-
動き
といった 嗅覚・温度の要素 です。
つまり、
「同じ肌色の人が2人いても、
匂いや体温、汗のかき方が違えば、刺されやすさは全く変わる」
ということ。
肌色の違いは、あくまでたくさんある要素のうちの一つにすぎません。
③ 「色白だから刺されやすい」よりも「条件が重なると狙われやすい」と考えよう
実際には、
-
色白で、汗をかきやすく、
-
甘い飲み物を飲んでいて、
-
黒っぽい服で、
-
日没前後の蚊が多い時間帯に、
-
じっと座っている
…というように、いくつもの条件が重なった結果として「よく刺される人」が生まれます。
なので、
「色白さんだから刺される」というより、
「条件が重なりやすいと、結果的に“色白さんが刺されやすく見える”ことがある」
くらいの言い方が、科学的にはいちばん安全です。
色黒の人は刺されにくい?──“視覚的には”そう見えることもある
一方で、
「色黒の人は刺されにくい」
というイメージもありますよね。
-
暗い肌色は、明るい背景ではコントラストが低くなりにくい
-
明るい服を着れば、肌と服の境界が目立ちにくい
といった理由から、“視覚的には”ターゲットとして気づかれにくい場合があるのは事実です。
しかし、こちらも同じ。
-
体温が高い
-
汗をかきやすい
-
匂いの出やすい体質
などの条件がそろえば、
肌色に関係なくしっかり刺されます。
「色黒=刺されない」ではなく、
「視覚的な面では、条件によっては目立ちにくいこともある」
くらいのニュアンスで押さえておくのが無難です。
ここまでのまとめ:虫目線の“肌の色”はこう考えると安全
-
虫は、人間のように「ベージュ」「オークル」といった肌色では見ていない
-
多くの昆虫は赤が苦手だが、蚊は肌からの赤〜オレンジ成分を手がかりにしている
-
「色白だから刺される」というより、
匂い・体温・汗・服の色・背景など、複数の条件の組み合わせで刺されやすさが決まる -
色白・色黒どちらも、条件がそろえば普通に刺される
-
肌色はあくまで“要素のひとつ”で、
色+匂い+体温+時間帯をまとめて考えるのが現実的
この“虫目線の肌色”のイメージがつかめてくると、
「じゃあ、服の色はどう組み合わせればいいか?」がぐっとわかりやすくなります。
次は、
**虫が寄ってきやすい危険な色(白・黄色・パステルなど)**を、
「どの虫にとってどう危ないのか?」という視点で掘り下げていきましょう。
✅ 第3章|虫が寄りつきやすい色──白・黄色・パステルが注意色になる理由
ここからは、
「どんな色が“虫に見つかりやすいのか”」
という実用パートに入ります。
第1・2章で学んだように、虫は
明るさ(反射)とコントラスト を手がかりにターゲットを探しています。
そのため、虫にとって“目に入りやすい色”というものが存在します。
(※あくまで「傾向」であり、虫の種類や環境によって変わります)
🟨 白──反射の強さが虫の視界で目立ちやすい
白い服は爽やかで可愛いですよね。
ただ、アウトドアでは 白は虫に見つかりやすい傾向 があります。
理由はシンプル。
-
太陽光を強く反射する
-
反射光が虫の視界で“明るい面”として際立つ
-
背景との明暗差がはっきり出る
特に、
-
ハチ
-
アブ
-
ガ
-
小さなハエ類
など、光の反射を手がかりに飛ぶ虫は
白を“そこに何かある”というサインとして捉えやすいと考えられています。
さらに白は、花びらのような反射に近い光り方をするため、
花と誤認されやすいケースがある とも言われています。
つまり、
👉 白=虫に“視認されやすい”明るい色
という位置づけになります。
💛 黄色──自然界で“花の色”として認識されやすい
黄色は、虫にとって 花色(蜜のサイン)と重なりやすい色 です。
自然界の花には、
-
黄色
-
白
-
明るい紫
-
水色
など、虫が認識しやすい色が多く使われています。
特に 蜂・ハナバチ類・チョウ は黄色に反応しやすい傾向があり、
蜜源としての“花色”と重ねてしまう可能性があります。
そのため、黄色のTシャツやワンピースは
アウトドアでは
👉 「目立ちやすい色」
👉 「虫に気づかれやすい色」
になりやすいと言われています。
※攻撃されるという意味ではなく、
“注意しておきたい色”というニュアンスです。
🟦 パステルカラー(薄ピンク・水色・ミント)が注意される理由
夏のアウトドアで着たくなるパステル。
ですが虫目線で見ると、
-
明度が高い(=明るく見える)
-
反射しやすい
-
花の色に近い
-
背景から浮き上がって見える
といった特徴があり、
視界で見つかりやすい色の条件を満たしがち です。
「明るくて柔らかい色」=虫の視界で目立ちやすいケースがあるため、
水辺や日中のレジャーでは注意しておきたい色 です。
📝 明るい色=“安全”ではない理由
よく、
「明るい色=虫が寄らなそう」
というイメージを持つ人がいます。
実際はその逆で、
👉 明るいほど反射が強く、虫には“見つけやすい色”になる
という仕組みがあります。
日差しの強いフィールドでは、
白・黄色・パステルなどの 高輝度色 が
“光のかたまり”として認識されやすく、
虫が近づくきっかけになることがあります。
📌 ここまでのまとめ
-
白:反射が強く、虫の視界で目立ちやすい
-
黄色:花の色と重なり、蜂や蝶に見つかりやすいことがある
-
パステル:明度が高く、背景から浮きやすい
-
共通点:反射が強い/コントラストが大きい色は虫の視界で目立ちやすい
次の章では、
逆に 虫が寄りにくい“安全色” を紹介します。
ここを押さえると、
アウトドアの服選びが一気にラクになります。
✅ 第4章|虫が寄りにくい色──黒・ネイビー・赤・カーキが“見つかりにくい”理由
第3章では「虫に見つかりやすい色」を紹介しました。
ここからは逆に、
👉 虫に“気づかれにくい”色
👉 アウトドアで安心感が上がる色
を、科学的な“傾向”に基づいて解説していきます。
※虫の種類・季節・場所で違いが出るため、
あくまで「多くの場面で役立つ色」というニュアンスで読んでください。
⚫ 黒──反射が少なく“情報量が低い色”として見えやすい
虫は色そのものよりも、
反射(明るさ)やコントラスト を手がかりにターゲットを探します。
黒は、
-
光を反射しにくい
-
明度が低い
-
背景と同化しやすい
という特徴があり、
虫の視界では “暗い影のような対象” として見えることが多い色です。
そのため、
👉 多くの虫にとって黒は“気づきにくい色”
と言われます。
ただし例外があります。
-
蚊は黒などの暗色に寄りやすいという研究がある
(理由は体温の上昇・影の認識など複数説)
そのため黒は
日中の蜂・アブ対策には有効でも、夕方の蚊対策にはやや注意
という使い分けがポイントです。
🔵 ネイビー──黒ほど重くないのに“視界では地味”という優秀色
ネイビーは、
黒ほど光を吸収しないのに、虫の視界では
-
暗めに見える
-
反射が弱い
-
花色に見えない
-
目立たない
という特徴がそろっています。
つまりネイビーは、
👉 虫視点では“黒に近い暗色”として扱われる
👉 人間視点ではおしゃれに見える
という“いいとこ取りの色”。
アウトドアブランドがネイビーのウェアを多く出すのも、
視認性のバランスがちょうど良いためです。
🔴 赤・ワインレッド──“虫には暗く見えやすい色”という特殊ポジション
赤は人間にとっては強く目立つ色ですが、
多くの昆虫は赤い波長を認識しにくい、あるいは弱く感じる傾向があります。
そのため虫の視界では、
-
黒っぽく見える
-
暗い色として処理される
-
花色とは重ならない
といった特性があり、
👉 赤=虫にとっては“情報量の少ない色”
👉 人には華やかで、虫には地味に見える
という不思議なギャップが生まれます。
特に深いワインレッドやボルドーは、
虫からの“視認性が低い”暗色寄りの色として扱われることが多く、
アウトドアでも使いやすい色です。
※ただし蚊については例外的に“赤い反射成分”に反応するという研究もあるため、
蚊の多いエリアでは濃い赤より ネイビー・チャコール の方がより安定します。
🌿 カーキ・オリーブ・モス──“背景に溶けやすい自然色”は見つかりにくい
カーキ・オリーブ・モスなどのアースカラーは、
自然の中では 背景と近い色 になります。
-
反射が弱い
-
低彩度で目立ちにくい
-
草木・土・影に近い
-
昆虫が頼りにする“花色”ではない
これらの理由から、虫の視界では
👉 「特別な対象」ではなく、ただの背景成分
として処理されやすい色です。
特に
-
くすんだ緑
-
深いオリーブ
-
モスグリーン(苔色)
などは、虫からの“視覚的注目度”がかなり低く、
アウトドアでは非常に安定した色選びになります。
🌫️ チャコールグレー──黒のメリットを持ちつつ“温度感が軽い”万能色
チャコールグレーは、
-
黒ほど重くなく
-
黒ほど温度がこもらず
-
反射はしっかり抑えられる
-
花色や高明度色とは違う
という絶妙なバランスを持っています。
虫視点では「暗色の仲間」として扱われやすく、
人間視点では暑苦しさも少なく、
街とアウトドアどちらでも使いやすい万能色。
👉 黒に近い“影色”で、虫にも見つかりにくい傾向
という、非常に頼れる色です。
📌 ここまでのまとめ
-
黒:反射が少なく、多くの虫にとって“見えにくい”
※ただし蚊だけは例外的に寄りやすい研究あり -
ネイビー:黒より軽いのに虫視点では暗色扱いされやすい
-
赤・ワインレッド:多くの虫が赤を弱く感じるため暗く見えやすい
※蚊は例外がある可能性 -
カーキ・オリーブ・モス:自然背景に溶け込みやすく視認性が低い
-
チャコール:黒のメリットを保ちながら温度・重さを軽減した暗色
つまり、
👉 “暗い・くすんだ・自然色”は虫に見つかりにくい傾向にある
👉 “明るい・白い・花色っぽい色”は虫が気づきやすい
という大きな法則がここで浮かび上がります。
次のコラムでは、
「赤い花に虫が寄りにくい理由」 をくわしく見ていきます。
実はこの“虫の赤の見え方”と、虫除けカラーは一本の線でつながっています。
🌺 コラム|なぜ“赤い花には虫が寄りにくい”と言われるのか?──そして赤い花のハチミツが少ない理由
「虫は赤をよく見えない」
この事実を知ると、誰もが一度は思います。
「じゃあ赤い花って、虫は来ないの?」
「赤い花のハチミツってあるの?」
この疑問、実は色覚の仕組みを知ると
“かなりスッキリ”説明できます。
🔍 多くの昆虫は“赤い光を感じにくい”ため、赤が暗く見えやすい
ミツバチ・ハエ・多くのチョウなど、
たくさんの昆虫は
-
紫外線(UV)
-
青
-
緑
この3つの波長をよく感知しています。
一方で 赤の波長は感じにくい種が多い とされていて、
赤い物体は虫の視界では
-
暗く見える
-
影のように見える
-
反射が弱い対象として処理される
という傾向があります。
そのため、
👉 赤い花は“視覚的に魅力が伝わりにくい色”になりやすい
という、色覚上の前提があります。
(※チョウの一部など、赤をある程度認識する例外も存在します)
🐦 赤い花は“鳥に見つけてもらう”ための色になっているケースが多い
赤い花の代表といえば、
-
サルビア
-
ツツジ
-
ハイビスカス
-
ブーゲンビリア
-
ツバキ
こうした花の多くは、
鳥(メジロ・ヒヨドリ・ハチドリなど)に蜜を運んでもらうタイプ に分類される例が多いです。
鳥は人間と同じく 赤をはっきり認識できるため、
赤い花は鳥にとって
👉 「ここに蜜がありますよ」の強いサイン
になります。
結果として、
-
鳥にはよく見える
-
でも虫には色の情報が届きにくい
という“差”が自然に生まれます。
(一部の赤い花でも、虫が寄る種類はもちろんあります)
🌼 そのため、赤い花には“虫が集まりにくい傾向”がある
赤い花は、虫の視界では
-
花色に見えにくい
-
反射の特徴が弱い
-
UVガイド(蜜の位置を示す模様)が少ない種もある
といった理由で、
ほかの色の花より“視覚的なアピール度”が低いことがあります。
だから、
👉 「赤い花=虫が少ないことが多い」
という現象につながります。
100%ではありませんが、
多くの虫が赤い物体を認識しにくいことと整合します。
🍯 赤い花のハチミツが少ないのは“ミツバチがあまり訪れない”ため
ハチミツは、ミツバチが
-
花蜜を吸い
-
巣に持ち帰り
-
何回も口移しして熟成
することで作られます。
つまり、ミツバチが訪れない花は
ハチミツの材料になりにくい という単純な構造です。
赤い花は、ミツバチの色覚では
-
花色として認識されにくい
-
色の手がかりが弱い
-
魅力が伝わりにくい
ため、結果として
👉 “主要な蜜源として使われにくい”
という傾向が生まれます。
実際、市場で流通しているハチミツの多くは
-
アカシア(白)
-
レンゲ(紫)
-
クローバー(白)
-
ラベンダー(紫)
-
菜の花(黄色)
-
マヌカ(白)
など、ミツバチの色覚に入りやすい色の花 が中心です。
(※赤い花から採れるハチミツが“ゼロ”という意味ではありません)
🧪 例外──赤でも“UVで光る花”や“香りが強い花”には虫が来ることも
例外も存在します。
✔ UV反射が強い赤い花
見た目は赤でも、紫外線を強く反射する花は
ミツバチに“青〜緑っぽく”見え、寄ってくることがあります。
✔ 香り・蜜量が多い花
色以外の魅力(匂い・蜜の量)が強い場合、
虫が学習して寄るケースもあります。
とはいえ、これらは
「赤い花が市場の主流蜜源にならない理由」を覆すほど大規模な例ではありません。
🧵 まとめ──赤い花 × 虫の色覚 × ハチミツは一本の線でつながっている
-
多くの昆虫は赤を感じにくい
-
赤い花は鳥に向けた色戦略が多い
-
そのため虫には“視覚的に弱く”映りやすい
-
ミツバチが訪れにくい → ハチミツの主要蜜源になりにくい
-
一方で人間には“強く見える”
この一連の流れが、
“赤い花には虫が寄りにくい”
“赤い花のハチミツが少ない”
という現象を説明してくれます。
そしてもうひとつ。
👉 赤い服は、虫の視界では暗く見えやすく“虫除け色”として使えることが多い。
花の世界で起きていることは、
あなたのアウトドアコーデにも応用できるわけです。
第5章|季節と虫の種類で変わる“避けたい色”──蚊・蜂・ブヨ、それぞれの弱点カラー
虫は種類によって反応する色の傾向が異なります。
さらに季節で活動する虫も変わるため、
「いつ/どこ/何色を着るか」
は、実はかなり重要です。
ここでは 季節 × 虫 × 色 の関係を、できるだけ分かりやすく整理します。
夏(6〜9月)|蚊・ブヨ・ヌカカが多い時期は “黒・赤・濃い色” に注意
夏は言うまでもなく 蚊のピークシーズン。
報告によれば、蚊は視覚的に
-
黒
-
赤(血色に近い反射)
-
オレンジ
-
暗い色全般
に反応しやすい傾向があると言われています。
蚊が“影のように見える暗色”を探すという性質が背景にあります。
つまり夏場は、暗い色ほど蚊に見つかりやすい可能性が高い。
ただし重要なのはここ。
-
黒に特に寄るのは主に“蚊”の性質
-
蜂・アブ・蛾などは黒に特別反応するとは限らない
つまり 「蚊 × 黒」だけが少し特殊 という点です。
そのため夏の外遊びでは、
ネイビー・チャコールなど、 “黒より少し軽い暗色” が無難
さらに、水辺は蚊の発生が特に多いため、
-
黒Tシャツ
-
黒ショートパンツ
-
黒ワンピ
など 黒色の面積が大きい服 は、避ける人も多いです。
春〜初夏(4〜6月)|蜂・アブが増える時期は “白・黄色・パステル” に注意
蜂(ミツバチ・アシナガバチ・スズメバチ)は、
“花を探す” という視覚性のため、
-
黄色
-
白
-
水色
-
パステル系
といった 花の色に近い明るい色 に反応しやすいという指摘があります。
春〜初夏は巣作りが始まる時期で、蜂の活動も活発。
特に 白は「花びらの色」+「光の反射」 の2つが重なるため、
→ 蜂に見つかりやすい色とされることが多い
という特徴があります。
そのため、春〜初夏の山道・林道では
黄色・白・淡いパステルのトップスは控える という人が多いです。
秋(9〜11月)|スズメバチの警戒心が高まる季節。全身黒は避けたい
秋はスズメバチの警戒が強くなる季節。
理由としては、
-
子育て終盤で巣を強く守ろうとする
-
餌場の確保で積極的になる
-
気温が安定し活動しやすい
などが挙げられます。
この時期に 黒い服が刺激になりやすい と言われるのは、
-
黒が“敵や外敵の色”に見える
-
暗い色に突進しやすいという報告がある
といった理由から。
特に避けたいのは、
-
全身黒
-
黒い帽子
-
黒のフード
-
黒のバッグ
など、“黒の面積が大きいスタイル”。
秋の山道では ネイビー・オリーブ・モスグリーン のような
暗すぎない色でまとめると落ち着きやすいと言われます。
冬|虫はほぼ出ないが、雪の“白背景 × 黒服”は強いコントラストに
冬は多くの虫が活動せず、基本的にはどんな色でも問題ありません。
ただ、冬キャンプや雪山では、
-
雪面の強い反射
-
背景が真っ白になるコントラスト
によって、光に集まる小さな虫が増える場面 もあります。
そのため、視覚的にも
黒一色より、グレー・ネイビーの方が目立ちにくく快適
という声もあります。
ここまでのまとめ|季節ごとに避けたい色
-
夏(蚊) → 黒・赤・濃色
→ ネイビー・チャコールなどで軽くする -
春〜初夏(蜂・アブ) → 白・黄色・パステル
→ オリーブ・モス・濃い緑が無難 -
秋(スズメバチ) → 全身黒は避ける
→ 黒をネイビー・オリーブに置き換える -
冬 → ほぼ自由。ただし雪上での黒は目立ちやすい
季節が変われば、虫が反応しやすい色も変わります。
この知識があると、次の
「素材やデザインで虫の見え方はどう変わる?」
の理解がさらに深まります。
✅ 第6章|色だけじゃない。“素材・形・質感”で虫の見え方は大きく変わる
虫が人を見つけるときには、
色だけでなく “素材の反射” “服の動き” “輪郭の見え方” といった複数の要素が関わります。
つまり、
虫が近づくかどうか=色 × 素材 × デザインの総合評価。
同じ黒でも、同じカーキでも、
素材が変われば“見え方”がまったく違ってくるのです。
ここでは、知っているだけで差が出る
「色以外の虫除けポイント」 を紹介します。
🟫 光沢のある素材は目立ちやすい──反射が強いと“気づかれやすい”
虫の多くは、光の反射やコントラストに敏感です。
ナイロン
ポリエステルの光沢生地
表面がツルッとした化繊
レインウェアのテカリ
これらは光をよく反射するため、
周囲とのコントラストが大きくなり、虫に見つかりやすくなる可能性があります。
特に、
・ハチ
・アブ
・ガ
・小バエ類
は 光の変化に反応する種類も多い とされ、
光沢素材は接近されやすいケースがあります。
同じ黒でも
**マット寄りの黒のほうが“反射が少ない=落ち着いて見える”**ため、
光沢素材より安全と言えます。
🟩 コットン(綿)が“控えめに見える”理由──反射が弱く、虫にとって情報が少ない
自然素材のコットンは、
・テカりにくい
・光の反射が弱い
・表面が均一
・色の情報が外へ漏れにくい
といった特徴があります。
そのため、
背景の影と近いコントラストになりやすく、虫から見えにくくなることがあります。
黒・ネイビー・カーキなどの濃い色と組み合わせると、
さらに“発見されにくい服装”になりやすい傾向があります。
🟦 メッシュ・透け感素材は注意──“光が抜ける”構造は虫の探索対象になりやすい
夏服に多い、
・レーストップス
・メッシュ
・透け感シャツ
・チュール生地
これらは、
光が裏側へ抜ける
輪郭が複雑になる
隙間が多い
といった特性があり、
虫が「何かある」と探索のために近づくケースがあります。
特に 白 × メッシュ は、
コントラストが大きくなりやすく、接近を招きやすい組み合わせです。
🟨 揺れるシルエットは虫が反応しやすい──“小さな動き”に敏感な種類もいる
虫は視覚の解像度こそ低いものの、
“動きの変化”には意外と敏感 です。
・フリル
・揺れるスカート
・リボン
・ヒラヒラした装飾
は、風で動くと
植物の揺れや花弁の揺れに近い動き に見える場合があります。
特に日中活動する虫(ハチ・小バエ類)は、
動きに注意を向ける種類も多く、接近されることがあります。
もちろんデザインとして可愛いですが、
アウトドアでは少し気をつけたいポイントです。
🟦 直線的・揺れない形は“気づかれにくい”──情報が少ないほど見つかりにくい
・ストレートパンツ
・シンプルなTシャツ
・ジャケット
・スウェット(マット質感)
こうした“揺れない×反射が弱い”服は、
虫の視覚に入る情報が少なくなり、
結果として気づかれにくくなると考えられます。
色選びと組み合わせることで、
かなり安定した虫除け効果が期待できます。
🟫 柄物はどうなる?──花柄は注意、暗色ベースは比較的安全
柄によっても虫の反応は変わります。
虫が近づきやすい柄
・花柄(そのまま花に見える)
・イエロー系のタイダイ
・白 × 水色のグラデ
・ピンク系パステル
これらは植物や花の明るさを連想させることがあり、
虫の注意を引く場合があります。
近づかれにくい柄
・黒ベースの柄
・ネイビー × 小柄
・カーキ × 幾何学柄
暗めの色・規則的な柄は、
虫の視覚に強い刺激を与えにくく、比較的安全と言えます。
🟢 ここまでのまとめ:素材とデザインで虫除け効果が“倍”になる
・光沢素材は反射が強く、虫に気づかれやすい
・コットンは落ち着いて見えるため安全寄り
・メッシュは探索行動を招きやすい
・揺れる服は動きで注目されやすい
・直線的でシンプルな形は発見されにくい
つまり、アウトドアでの総合点が高いのは
👉 「暗い色 × マット素材 × 揺れない形」
色だけでなく、
素材・シルエットまで意識すると
虫除け効果は確実に変わります。
✅ 第7章|虫除け × おしゃれを両立する“破綻しない配色コーデ”
虫除けに強い色は、基本的に「暗色」「背景に溶け込む色」。
でもそのままだと重く見えてしまうことがあります。
そこでこの章では、
虫が近づきにくい傾向のある色 × ちゃんとおしゃれに見える配色
だけを厳選して紹介します。
ただのおすすめではなく、
「なぜこの色が虫に認識されにくいのか」
という理由も合わせて説明していきます。
※なお、蚊に関しては「黒や赤に反応しやすい」という研究もあります。
ただし本章では、複数の虫の“総合的な見え方の傾向”をベースにしており、
特に蚊が多い季節は暗色を使う時に少し意識してみると安心です。
🟢 ① 黒 × オリーブ(アウトドアで特に相性が良い)
黒 → 光をあまり反射せず、虫にとって“影に近いコントラスト”
オリーブ → 自然背景(苔・草・土)に近い落ち着いた色
この2色は、虫から見ると
**「目立たない色の組み合わせ」**になりやすい傾向があります。
コーデ例
・黒T × オリーブのカーゴパンツ
・黒キャップ × カーキの羽織
・黒ワンピ × オリーブシャツ
重さと自然感のバランスが良く、男女問わず使いやすい配色です。
※蚊は黒に寄りやすい傾向があるため、
夏場の水辺・湿地では黒1色よりも「黒+アースカラー」で
面積を減らすとより安心です。
🔵 ② ネイビー × モスグリーン(清潔感+虫除けの両立)
ネイビー → 黒に近い暗色。ただし重すぎない
モス → 背景色として認識されやすい“自然の緑”
この組み合わせは、
「落ち着いた暗色 × 自然に馴染む色」
というバランスで、虫にとっても強い刺激が少ない配色です。
コーデ例
・ネイビーT × モスのフレアスカート
・ネイビーパーカー × モスのショーパン
・モスの帽子 × ネイビーワンピ
街でも違和感がなく、爽やかにまとまります。
🍷 ③ ワインレッド × チャコール(虫には暗色寄り・人には大人っぽい)
多くの虫は赤の識別が得意ではない種類も多く、
赤〜ワイン系は暗色寄りに見えることがあります。
チャコールは黒より柔らかい“影色”。
人間視点では華やかさが出るのに、虫には大きく目立ちません。
コーデ例
・バーガンディT × チャコールパンツ
・赤キャップ × グレーT
・ワインロンT × 黒スキニー
落ち着きと華やかさのバランスが良く、フェスでも人気の色合わせです。
※補足:蚊は赤色に反応しやすいという報告もあります。
ただしワインやバーガンディのような“暗い赤”は、明度が低いため
黒に近い暗色として認識されやすいと言われています。
🤎 ④ 黒 × ベージュ(軽さのある虫除け配色)
黒は虫除けに使いやすい色ですが、
全身黒だと重い印象になりがち。
そこにベージュを合わせることで、
・見た目が軽くなる
・虫から見ると“暗色+中間色”で刺激が少ない
・花色に見えにくい
というメリットが生まれます。
コーデ例
・黒トップス × ベージュワイドパンツ
・黒T × グレージュスカート
・黒アウター × ベージュ帽子
街中・アウトドアどちらでも使いやすい配色です。
※蚊は黒に寄りやすい傾向があるため、
夏場の水辺・湿地では黒1色よりも「黒+アースカラー」で
面積を減らすとより安心です。
🔵 ⑤ ネイビー × ワイン(上品×安全寄りの組み合わせ)
ネイビー → 暗色
ワイン → 虫には暗めの色として認識されやすい
この2色は、虫視点では
「暗色 × 暗色」
に近いのに、
人から見るとしっかり上品で大人っぽいバランスになります。
コーデ例
・ネイビーT × ワインショートパンツ
・バーガンディシャツ × ネイビースキニー
・ワインキャップ × ネイビーアウター
華やかさと落ち着きを両立した組み合わせ。
🌿 ⑥ モス × チャコール(自然背景×影の“溶け込み配色”)
モス → 苔・草・木陰など自然の暗い緑
チャコール → 影に近い中間色
自然の風景に馴染む組み合わせで、
虫に強い刺激を与えにくい組み合わせです。
コーデ例
・モスT × チャコールスキニー
・オリーブパーカー × グレーショーパン
・モス帽子 × 灰色Tシャツ
自然系コーデが好きな人には非常に使いやすい配色です。
🔴 ⑦ 黒 × オリーブ × ワイン(3色でも破綻しにくい)
黒 → 影
オリーブ → 自然色
ワイン → 暗色寄りで花色に見えにくい
この3色は、虫にとって刺激が少なく、
人間にはおしゃれに見える“相性の良い三角関係”。
コーデ例
・黒T × オリーブパンツ × ワインのキャップ
・黒アウター × ワインスカート × カーキバッグ
暗色を中心にしつつ、ワインの差し色が効く万能配色です。
🟢 ここまでのまとめ:虫除けコーデの黄金比
虫除けとおしゃれを両立させるなら、
👉 暗色 × アースカラー × ダークレッド(ワイン)
このどれか、あるいは組み合わせれば
“派手すぎず、地味すぎず、使いやすい”バランスになります。
メイン色
・黒
・ネイビー
・チャコール
サブ色(自然系)
・オリーブ
・モス
アクセント色
・ワインレッド
このバランスは
落ち着き、軽さ、統一感が出しやすく、
結果として虫にも“目立ちにくい配色”になります。
※蚊については、黒や赤に反応しやすいとされる研究もあります。
夏の蚊が多い時期は、暗い色でも“面積を減らす”意識があると安全性が上がります。
✅ 第8章|女子向け“虫除けコーデ”実例──これ着ていけば大丈夫👌完全ガイド
ここでは、
色・素材・デザインの“三位一体”で虫に気づかれにくい女子コーデだけを紹介します。
そのまま真似するだけで、アウトドアでも街中でも浮かず、
“おしゃれ × 安心感”を両立できるラインナップです。
※補足:蚊については「黒や赤に反応しやすい」という報告もありますが、
暗い色でも素材や組み合わせで目立ちにくくできます。
本章では“総合的に虫に気づかれにくい”という観点でまとめています。
① 黒T × オリーブカーゴパンツ(王道・安定・超使える)
✔虫除けになる理由
-
黒は光を吸収しやすく、虫からは“影”として見えやすい
-
オリーブは自然背景と馴染む色
-
コットン素材なら反射が弱く、光で目立たない
※ただし蚊は黒に寄りやすいとされるため、
夏の夕方など“蚊が多い状況”では黒の面積を少し減らすと安心。
✔具体コーデ
-
黒のヘビーウェイトT
-
オリーブのハイウエストカーゴ
-
マットな黒キャップ
-
ベージュスニーカーで軽さプラス
✔印象
強さと可愛さの両立。
キャンプもフェスもBBQもこれ一枚で安定感◎。
② ネイビー長袖 × モスグリーンスカート(清潔感の塊)
✔虫除けになる理由
-
ネイビー=黒ほど重くない“地味な暗色”
-
モス=自然の苔色で背景化
-
光沢ゼロの素材にするとさらに目立ちにくい
✔具体コーデ
-
ネイビーのロンT
-
モスのフレアスカート
-
黒のバケットハット
-
白スニーカー(足元は特に問題なし)
✔印象
清潔感ピカイチで、街コーデとしても完全に成立。
③ ワインレッドT × チャコールパンツ(大人色なのに虫からは地味)
✔虫除けになる理由
-
多くの虫は赤を認識しにくいとされ、暗色に近い見え方になる
-
チャコールは“柔らかい影色”で反射が弱い
-
暗色同士の組み合わせは輪郭が出にくく、目立ちにくい
※蚊は赤の波長に反応しやすいという報告もあるため、
ワインは“くすみ赤”を選ぶとより安全。
✔具体コーデ
-
くすみワインのT
-
チャコールのテーパードパンツ
-
グレーキャップ
-
黒のウエストポーチ
✔印象
落ち着き×華を両立し、夜BBQやフェスにも最適。
④ 黒ワンピ × オリーブシャツ羽織り(揺れない × 暗色で安全度UP)
✔虫除けになる理由
-
黒ワンピ:虫からは“影の塊”のように見えやすい
-
オリーブの羽織:自然色で主張が弱い
-
揺れが少ないシルエットは、虫の“動き検知”に引っかかりにくい
✔具体コーデ
-
黒のTワンピ
-
コットンのオリーブシャツ
-
ベージュのキャップ
-
黒サンダル
✔印象
可愛いのに、虫リスクはかなり抑えられる鉄板スタイル。
⑤ ネイビー × ワインのスポーティコーデ(映えるのに刺されにくい)
✔虫除けになる理由
-
ネイビー=暗色で落ち着いた印象
-
ワインは虫から“暗色扱い”されやすい
-
スポーツ素材でも「マット仕上げ」を選ぶと反射が弱い
✔具体コーデ
-
ネイビーのスポーティT
-
ワインショーパン
-
黒キャップ
-
黒スニーカー
✔印象
フェスのビビッドな環境でも埋もれず、なのに刺されにくい絶妙バランス。
⑥ モスT × チャコールスキニー(背景と影のダブル同化)
✔虫除けになる理由
-
モス=自然の背景
-
チャコール=半影っぽい色
-
スキニーは揺れが少なく、輪郭が安定する
✔具体コーデ
-
モスのT
-
チャコールの細身パンツ
-
黒のバケハ
-
黒スニーカー
✔印象
地味すぎず、自然に馴染む万能スタイル。
⑦ 黒 × オリーブ × ワイン(破綻ゼロの三色ミックス)
✔虫除けになる理由
-
すべて暗色寄りで、虫の視覚では地味にまとまりやすい
-
くすみワインは花色に見えにくい
-
光沢を抑えれば“反射”の刺激も最小限
✔具体コーデ
-
黒T
-
オリーブパンツ
-
ワインレッドのキャップ
-
黒バッグ
-
チャコールの羽織でもOK
✔印象
こなれ感・安全性・おしゃれの3つが奇跡的に揃う完成形。
🧵 ここまでのまとめ
虫除け女子コーデの基本は以下の3つ:
✔ 暗色で全体を落ち着かせる
(黒・ネイビー・チャコール・ワインなど)
✔ アースカラーで自然馴染みをつくる
(オリーブ・カーキ・モス)
✔ 光沢のない素材を選ぶ
(コットン・マット系ナイロン)
※蚊が特に多い状況では、黒や赤は“面積を少し減らす”とより安心。
とはいえ、素材・明度・組み合わせで十分に調整できます。
これらを守るだけで、体感で刺されにくさが変わります。
第9章|なぜ“色で虫除け”が成立するのか──ここまでの全まとめ
虫に刺される・刺されにくい。
その差は 偶然ではなく“見え方の違い” から生まれています。
ここまで解説してきた内容を、
科学的に安全な表現で、わかりやすく整理していきます。
① 虫の色覚は「UV〜緑」が中心──赤は刺激しにくい世界
多くの昆虫は、
-
紫外線(UV)
-
青
-
緑
このあたりの波長をよく感じ取っています。
一方で、赤い波長はほとんど刺激にならず、
人間の“赤”が、虫にとっては暗く見える場合がある と考えられています。
そのため、
-
ワインレッド
-
バーガンディ
-
ダークレッド
といった色は、虫の視界では“暗めの色”として認識されやすく、
強い刺激になりにくい という考え方があります。
② 虫は「色」よりも“反射(明るさ)”を優先して判断する
昆虫は色そのものより、
光の反射量=明るさの違い を手がかりに対象を探す傾向があります。
そのため、
-
白:反射が強い → 目立ちやすい
-
パステル:光をよく返す → 花の色に近く見える場合がある
-
黒:反射が弱い → 影のように見える
という特徴が出てきます。
ここから生まれる結論が、
👉 「暗い色 × マット素材」がもっとも虫に見つかりにくい方向性
ということです。
③ 日本人の肌は“暗め〜中間色”として見えやすいが、色白は反射で目立つことも
赤が弱く見える虫にとって、
日本人の肌の“赤み・黄み”は暗く感じられやすいと考えられています。
ただし、
-
色白の肌は光をよく反射する
-
透ける血色が、蚊にとって識別の手がかりになる可能性がある
-
背景とのコントラストが強まる
などの理由から、
色白の人は比較的刺されやすい傾向が指摘されることがあります。
逆に色黒の人は、視覚的には気づかれにくいこともありますが、
もちろん CO₂や汗・匂い・体温 など、
“視覚以外の要因”では誰でも刺される可能性があります。
④ 虫の種類ごとに“反応しやすい色”は異なる
ここが最重要ポイント。
虫は種類によって目の構造が違うため、反応する色にも差があります。
-
蚊
-
暗色・赤系に反応したという報告もある
-
CO₂や体温が加わると寄りやすい
-
-
蜂・アブ
-
黄色・白・水色など、花を連想する色に寄りやすいケースがある
-
-
スズメバチ
-
秋は黒いものにアタックした例があり、注意が必要
-
-
小バエ・蛾
-
光によく反応し、白や光沢素材に寄りやすい
-
つまり、
👉 「どの虫が出る季節か」で避けるべき色が変わる
ということです。
⑤ 素材・揺れ・光沢も“色と同じくらい重要”
虫が寄るかどうかは、色だけでは決まりません。
-
光沢素材
→ 反射が強く、虫に見つかりやすい方向へ。 -
透ける素材
→ 花や草の隙間に見えることがあり、探索されやすい。 -
揺れるシルエット
→ 風で揺れる花の動きに近く、寄ってくる場合がある。 -
コットンやマット素材
→ 光を吸収し、虫にとっては“背景や影”のように見えやすい。
つまり、
👉 色 × 素材 × シルエット
この3つがそろって初めて「虫除けファッション」が成立します。
⑥ 結論──虫除けに強い色は“暗い・くすんだ・反射しない”
この記事全体をまとめると、
虫対策として有利と言われる条件は次の3つ。
-
暗い色(黒・ネイビー・チャコール)
-
くすんだ自然色(オリーブ・カーキ・モス)
-
反射しない素材(コットン・マットナイロン)
さらに、
ワインレッド・バーガンディ は虫には暗く見える場合があり、
“おしゃれしながら安全度を上げるアクセント色”として優秀です。
⑦ 色は、五感の中で“自分でコントロールできる虫除け要素”
虫に刺される要因は複合的です。
-
視覚(色)
-
嗅覚(汗・匂い)
-
体温
-
CO₂
-
動き
-
湿度
この中で、
唯一その場で自由に変えられるのが「色」。
だからこそ、
ほんの少し色を工夫するだけで刺されにくくなる──
これはとても理にかなった方法なんです。
最後に──色を味方につけると、外がもっと楽しくなる
虫除けスプレーや蚊取り線香はもちろん大事ですが、
それと同じくらい “今日の服の色、大丈夫?” という視点が効きます。
-
暗色 × アースカラー
-
マット素材
-
揺れないシルエット
この3つを押さえるだけで、
アウトドアでも街中でも“安心とかわいさ”を両立できます。
色を少し工夫して、
外の時間をもっと快適に、もっと楽しく。
虫に怯えない夏が、そこから始まります。
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