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0章|導入──「今度」は今のことではないのか?
「今度やろう」
「今度また会おう」
日常で何気なく使う「今度」は、多くの場合“次の機会”を指します。
そのため、私たちは自然に「今度=未来」と受け取っています。
けれど、漢字を見ると少し引っかかります。
今度=今の度
「今」と書いてある以上、ふつうは“今”のことを言っていそうです。
それなのに「次回」になる。
この小さなズレが、「今度」という言葉を分かりにくくしています。
しかも「今度」は未来だけの言葉ではありません。
-
今度の件ですが(=今回)
-
今度行った店が良かった(=この前)
ひとつの言葉が、過去にも現在にも未来にも使える。
便利な反面、正体がつかみにくいのも当然です。
では「今度」とは、いったい何を指しているのでしょうか。
ここから順にほどいていきます。
1章|今度の意味──“次回”だけでは説明しきれない
「今度」を言い換えると、だいたい次の三つに分かれます。
-
次回:今度飲みに行こう
-
今回:今度の件はどうしますか
-
この前:今度行った店が良かった
これが混乱の原因です。
「今度」は、“未来の予定”というより、
もっと広い範囲で使われています。
そしてこの言葉を理解するときに大切なのは、
「今度」を時間の方向(過去・未来)で決めようとしないことです。
むしろ「今度」は、時間ではなく――
出来事のまとまりを指している言葉です。
2章|漢字の分解──主役は「今」より「度」
「今度」という言葉は「今」と「度」から成り立ちます。
このうち、意味の核になるのは「度」のほうです。
「度」は「一度、二度」の度。
回数や機会、つまり「一回分」を表す言葉です。
たとえば、
-
会う度に
-
度を重ねる
-
一度きり
この「度」が入ることで、「今度」は
✅ “一回分の出来事(機会)”
を扱う言葉になります。
だから「今度」は、時計で測る時間ではなく、
「出来事をどう区切って語るか」という話になってくるのです。
3章|今度の正体──「今に近い一回」を指す言葉
ここまでを踏まえると、「今度」は次のように整理できます。
✅ 今度とは、話題として「今に近い一回(機会)」を指す言葉
重要なのは、その一回が
-
すでに終わった出来事か
-
いま進行中の出来事か
-
これから起きる出来事か
に強く縛られないことです。
「今度」は、完了・進行・未実施といった状態よりも、
**“どの一回を話題として取り上げているか”**を優先する傾向があります。
だからこそ「今度」は、
-
未来の一回 → 今度(次回)
-
現在の一回 → 今度(今回)
-
直近の過去の一回 → 今度(この前)
というふうに、広く使えるのです。
4章|「今」がつく理由──時計の今ではなく「話題の今」
では、核心の疑問に戻ります。
「度」が機会なら分かる。
でも、なんで「今」がつくのか?
ここで大事なのは、
「今度」の今を“現在時刻”として捉えないことです。
「今度」の今は、どちらかというと
-
いま話している
-
いま取り上げている
-
いま問題になっている
という、話題の現在を示すことが多い言葉です。
たとえば「今度の件」と言ったとき、
それが未来の案件とは限りません。
むしろ「いまこの場で話題にしている件」という意味で使われることがあります。
つまり「今度」は、
✅ 「いま話題にしている“一回分”」
を示す言葉だと考えると、分かりやすくなります。
この性質があるため、「今」と書きつつ未来も過去も指せる。
──「今度」という言葉が持つ不思議さは、ここから来ているのかもしれません。
5章|なぜ「次回」の印象が強いのか
それでもやはり、「今度」は未来の意味で使われることが多い。
その結果、「今度=次回」と思われやすくなっています。
理由は単純で、会話の中で「今度」が登場する典型が、
-
いまはできない
-
でも、やる気はある(かもしれない)
-
だから次の機会に回す
という場面だからです。
「今度やろう」は、単なる未来ではなく、
「いまの流れの延長にある次の一回」を指しています。
この意味が日常的に多用されることで、
「今度」は次回の言葉として定着していったわけです。
6章|今度の使い方と例文
最後に、「今度」の使い方を意味別に整理します。
① 次回(未来)
-
今度飲みに行こう
-
今度こそ頑張る
-
今度また連絡します
② 今回(現在)
-
今度の件、進め方どうする?
-
今度の会議は重要だ
-
今度の担当は◯◯さんです
③ この前(直近の過去)
-
今度行った店、良かったよ
-
今度の旅行、楽しかったね
-
今度会った人、印象が強かった
「今度」は、文脈の中で自然に意味が切り替わります。
だから便利な一方で、説明が難しい言葉でもあります。
コラム|「今度」が“逃げ用語”になっている現代
「今度」という言葉には、本来「次の機会」「今回」「この前」といった、出来事の“近い一回”を指し示す働きがあります。
ところが現代では、「今度」が別の意味でも使われるようになりました。
それが、いわゆる逃げのクッションとしての「今度」です。
たとえば、
-
今度飲みに行こうね
-
また今度ね
-
今度時間があれば
こう言われた側は、どこかで察してしまいます。
「本当に実現するかは分からないな」と。
なぜこんな使われ方が広がったのかというと、「今度」がもともと持っている性質が関係しています。
「今度」は、予定を断定する言葉ではなく、“次の一回”をそれとなく示す言葉です。
日付や時刻を決めなくても成立してしまう。だから便利です。
その便利さは、同時に“逃げ道”にもなります。
はっきり断るわけではない。
でも約束しすぎるわけでもない。
人間関係の温度を下げずに、その場を丸く収められる。
つまり「今度」は、時間の表現でありながら、じつは距離感の表現でもあるのです。
もちろん「今度」がすべて社交辞令というわけではありません。
けれど、「今度」が“逃げ用語”として機能してしまうのは、この言葉が「具体性を持たないまま成立する」性質を持っているから。
そしてそれこそが、「今度」が現代でも生き続ける理由なのかもしれません。
まとめ|今度とは「いま話題にしている“今に近い一回”」
「今度」は次回だけを表す言葉ではありません。
過去にも現在にも未来にも使われます。
その理由は、「度」が回数や機会を表し、
「今」がそれを“話題としての現在”から取り出す役割を持つからです。
つまり「今度」とは、
✅ いま話題にしている“今に近い一回”を指す言葉
時間を正確に決めるためではなく、
出来事を自然に区切って会話をつなぐために生まれ、
そして定着していった表現なのかもしれません。
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