意味(いみ)の語源とは? なぜ「味」という漢字が使われたのか|価値・含意から読み解く“意味”の正体

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0章|意味(いみ)の語源


「味」は、なぜ“意味”を表す漢字になったのか?

「意味」という言葉は、日常のあらゆる場面で使われています。

言葉の意味
行動の意味
人生の意味

あまりに自然すぎて、立ち止まって考えることは少ないかもしれません。
しかし、漢字として眺めると、ふと疑問が浮かびます。

なぜ「意味」には「味」という漢字が入っているのか?

味覚の「味」と、
理解や価値を表す「意味」。

一見すると無関係に思えるこの二つは、
実は 漢字の使われ方 という点で、きちんとつながっています。

結論から言えば、
意味の「味」は 味覚そのものではありません

ここで使われている「味」は、

👉 価値・含意・中身・趣
を表すために拡張された漢字の用法です。


1章|意味(いみ)の基本情報【辞書的定義】


読み:いみ
漢字:意味

現代における意味とは

意味とは一般に、

  • 言葉・行為・事象が持つ内容

  • そこに含まれる意図・価値・解釈

を指します。

現在では完全に抽象的・知的な言葉ですが、
漢字の組み合わせを見ると、意味はかなり具体的な構造を持っていることがわかります。


2章|漢字「意味」の成り立ちを分解する


「意」=こころ・考え・意図

「意」は、

  • 心の中に浮かぶ考え

  • 意志・方向性・ねらい

を表す漢字です。
「意見」「意思」「意図」などからもわかる通り、内面の働きを示します。


「味」=あじ、しかし味覚だけではない

「味」という漢字は、もともとは味覚を表します。
しかし漢語の世界では、早い段階から次のような意味でも使われてきました。

  • 物事の中身

  • 表に出ていない含み

  • 表現や行為の趣(おもむき)

つまり「味」には、

👉 価値や内容を評価するための言葉

という役割があったのです。


3章|意味の語源の核心


「意味」とは「心が捉えた“価値・含意”」

この前提に立つと、「意味」という言葉は次のように整理できます。

意(こころ)が、味(価値・含意)を捉えたもの

ここで重要なのは、

  • 味覚としての「味」ではないこと

  • 「価値・中身・含意」を表す漢語的な「味」であること

です。

つまり意味とは、

📌 物事の中に含まれている“価値の部分”

を指す言葉だと考えられます。

※「意味」という語が歴史的にどのような経緯で成立したかについてではなく、あくまで 漢字の用法と意味の広がりから整理できる理解 です。


4章|漢文・仏教語における「味」の使われ方


漢文や仏教的な文脈では、「味」は比喩的に用いられてきました。

  • 教えの味

  • 言葉の味

  • 文の味わい

ここで言う「味」は、もちろん舌で感じる味ではありません。

👉 理解したときに立ち上がる価値・深さ・含意

を表しています。

この文脈の中で、

  • 教えの意味

  • 言葉の意味

という表現が自然に成立していったと考えられます。


5章|なぜ「味」が“価値”を表すようになったのか


味覚は、人間にとってきわめて原初的な感覚のひとつです。
食べた瞬間に、

うまい
まずい

と判断できるように、理屈を介さず、身体が即座に評価を下す感覚でもあります。

この「即座に良し悪しを判断できる」という性質から、
「味」という言葉は次第に、味覚そのものを超えて使われるようになっていきました。

たとえば、

行為の味
表現の味
人生の味

といった言い回しで使われる「味」は、
舌で感じる感覚ではなく、

その行為や表現がもつ
・おもしろさ
・深み
・受け取られる価値

といったものを指しています。

辞書的にも、「味」には
味覚のほかに「あじわい」「趣」「内容」といった意味があることが示されています。
このことから、「味」という言葉が、

👉 物事を評価するための感覚的な指標

として、比喩的に用いられるようになったと考えることができます。

つまり、「味」は単なる感覚語ではなく、
価値や含意を直感的に示すための言葉として意味を広げてきた──
そう整理するのが、もっとも無理のない理解でしょう。


6章|日本語としての「意味」の定着


「意味」という言葉は、
漢文・仏教語の受容を通して日本語に定着しました。

その後、

  • 言葉の意味

  • 行為の意味

  • 存在の意味

といった使い方が一般化し、
現代では論理的・知的な語として使われています。

しかし漢字を見れば今も、

意味=心が捉えた“価値の部分”

という構造は、はっきり残っています。


7章|趣味・意味の味は、同じ「味」なのか?


ちなみに「趣味」の「味」も、同じ系統の使い方です。

  • 趣味:心が感じ取るおもしろさ・価値

  • 意味:心が理解した含意・価値

どちらも、

👉 味覚ではなく、価値評価としての「味」

を表しています。


まとめ|意味とは「心が見つけた“価値の所在”」


  • 意味の「味」は、味覚そのものではない

  • 価値・含意・中身を表すための漢字用法

  • 意味とは、心がそこに価値を見出した結果

つまり、

意味があるかどうかとは、
価値として受け取れたかどうかなのです。

そう考えると、

人生の意味
言葉の意味
出会いの意味

は、「何が起きたか」ではなく、
そこから何を汲み取ったかで決まるのかもしれません。


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