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0章|導入──どうして「本」を“ほん”と読むのか?
私たちは当たり前のように「本(ほん)」という言葉を使っています。
でも、よく考えると不思議です。
なぜ書物が「本」なのか?
なぜ「ほん」と読むのか?
そして、なぜこの漢字が“木へん”でも“紙へん”でもなく「木」に由来しているのか?
その答えは意外にも、
「木の根っこ」 にありました。
1章|「本」という漢字の成り立ち──木の根元を表す象形
「本」は、木の下の部分に一本の線を引いた形です。
これは古代中国で “木の根元=基点” を示すための印でした。
-
木(木偏)そのもの
-
その足もとに線(=ここが“根”だよ)
という視覚的なマークです。
ここから意味が広がり、
-
根本、基礎、もとになるもの
-
物事の出発点
を表す漢字として使われていきました。
日本語で「本(もと)」と読むのも、
古くから“起点・根源”を表す 大和言葉の「もと」 と
漢字の意味がぴたり一致したためです。
2章|なぜ「書物」を「本」と呼ぶようになったのか?
書物を指して「本」というのは、じつは中国文化の発想です。
古代中国では、記録・知識・学問をまとめたものを
“学問の根本”=本 と呼びました。
つまり、本は
知識の根っこ
=「本」
という概念なのです。
この考え方ごと、日本に伝来。
奈良〜平安時代にはすでに
「本=書籍」という意味が定着していました。
また、漢字の音読み「ホン」(漢音)もこの時代に入ってきて、
“本(もと)”の概念と二重に意味が重なり、
現代の「本(ほん)」として固まります。
3章|日本語としての「本(ほん)」の広がり
「本」は“根源”という意味から、
日本語のなかでどんどん抽象語へ広がっていきます。
● 本質
ものごとの“本当の姿”=根っこ
● 本音
心の根源にある“素の気持ち”
● 本物
本来の姿/偽物でないもの
さらに面白いのが助数詞。
書物はもともと 巻物(一本) だったため、
“書物=一本”という発想がそのまま残り、
-
一本 → いっぽん
-
→ 一(ひと)ほん
-
→ 一冊(いっさつ)へ意味の枝分かれ
という変化をたどりました。
今でこそ「冊(さつ)」で数えますが、
ルーツは“本=一本状の記録物”だった名残なんです。
4章|まとめ──本は「木の根っこ」から“知の根っこ”へ
「本(ほん)」という言葉の原点は、
木の根元=物事の始まり という象形にあります。
それが文化の中で広がり、
-
木の根=基点 → 物事の基礎
-
基礎 → 知識の基礎(書物)
-
書物 → “本(ほん)”という日本語
へと進化しました。
つまり、
木の根っこが、知の根っこを表す言葉になった。
そんな長い歴史の上に、
私たちが日常的に使う「本」は存在しているのです。
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