英語の序数とは?1st/2nd/3rdが特別な理由【first second thirdの語源】

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0.英語の「1st・2nd・3rd」はなぜ特別?first/second/third の謎を語源から解く


英語を学んでいると、一度はこう思ったことがあるかもしれません。

「1番、2番、3番って、日本語はそのまま“番”を付けるだけなのに、英語はなんで first / second / third と別の単語になるの?」
さらに不思議なのは、4番目から急に素直になることです。fourth, fifth, sixth……と、まるで「-th付けとけばいいや」みたいに規則化されていく。

でもこれ、英語が適当に決めたわけではありません。英語には英語なりの“順番の世界”があり、そこに歴史が積み重なった結果なのです。

この記事では、英語の序数(ordinal number)の仕組みを、語源・歴史・文化の視点からわかりやすく紐解きます。


1. 英語には「数える数字」と「順番の数字」がある


英語で大事なのは、「数」と「順番」が別カテゴリとして扱われやすいことです。

たとえば、

  • I have three apples.(リンゴが3個ある)

  • This is the third apple.(これは3番目のリンゴ)

どちらも「3」なのに、英語では three(数量)と third(順番)で言い方が変わります。
この「順番専用の数字」を英語では **序数(ordinal number)**と呼びます。

そして、序数は「日付」「順位」「階数」などで頻繁に登場します。英語圏では順番の言い方がとても生活に密着しているため、序数が“わざわざ独立した言葉”として発達しやすかったのです。


2. one と first は語源が違う|first は「1」より「先頭」から来た


まず意外なのがここ。first は one 由来ではありません。

one は「1という数」を表す、ゲルマン系の基本語です。英語にとって「数える1」そのもの。

一方の first は、もともと「1番目」という数学的な意味というより、**「いちばん前」「先頭」**という位置感覚が核にある言葉でした。
つまり first は「1」ではなく、「前(fore)」の世界から育った語です。

この感覚は現代英語にも残っています。

  • first(最初の)

  • foremost(最前の)

  • foreword(前置き=序文)

  • forehead(顔の前=額)

英語の first は、数量というより「先頭に立つ」「前にある」という、空間的な感覚の言葉だった。だから one とは別語源のまま残ったわけです。


3. two と second も別ルート|second は「2」ではなく「次」が本質


さらにクセが強いのが two と second

two は古くから英語にある「2」という数の語。こちらもゲルマン系の基本語です。
ところが second は two から派生した語ではありません。

second はラテン語 secundus(次に続く、following)を起源とし、フランス語を経由して英語に入ってきた言葉です。
だから second が持つ根っこの意味は、「2番目」よりもむしろ **「次」**です。

この「次」感は現代英語でも生きています。

  • second chance(次の機会)

  • second in command(次席)

  • seconds(おかわり)

日本語で言えば second は「二番」よりも「次点」「次の手番」みたいな性格を帯びている。two と second の不一致は、ここに理由があります。


4. three と third は近い|ただし古形が化石化して不規則になった


では three と third はどうか。ここは two/second ほど断絶していません。
three と third は同じ語源圏にあり、仲間です。

ただし、third は古英語の段階で、すでに現在とは少し違う形(たとえば þridda のような形)として存在していました。
そのため、現代英語の「-th を付けて序数にする」ルールで機械的に作られたというよりも、むしろ **古い形がそのまま残ってしまった(化石化した)**と考える方が自然です。

つまり third は、規則に従うはずだったのに崩れたというより、もともと古い時代から“第三”を表す別形として使われ、それが固定されたタイプの単語なのです。


5. なぜ4以降は「-th付けとけばOK」になったのか?


ここでようやく核心に到達します。

英語の序数は、基本的に

数字+-th(古英語の序数化語尾)

で作れます。

  • fourth

  • fifth

  • sixth

  • seventh

この仕組みは、英語の歴史の中で「便利すぎるテンプレ」として強く定着しました。

ではなぜ、first/second/third はテンプレに吸収されなかったのか。理由はシンプルです。

1〜3は使用頻度が高すぎるから。

言語には「頻繁に使う言葉ほど古い形が残る」という性質があります。逆に、あまり使わない語は、便利な規則に合わせて統一されやすい。

その結果、英語では

  • 1〜3:古い例外が残った(first/second/third)

  • 4以降:-th で規則化された(fourth/fifth…)

という“混ざった体系”が出来上がりました。
なので「-th付けとけばいいや」に見えるのは、実は英語が長い時間をかけて“整理整頓した結果”なのです。


6. 使い方|序数は日付・順位・階数で必須になる


序数が実際どこで使われるか。

  • 日付:January first / the third of May

  • 順位:first place / second place

  • 階数:the fourth floor

  • 章:the fifth chapter

序数は、英語圏では「番号」ではなく「位置」を表す言い方として、とにかく登場頻度が高い。だからこそ、first/second/third のような古い言い方が“生き残ってしまった”とも言えます。


7. 例文|会話で自然に使える言い方


  • This is my first time.(初めてです)

  • He finished second.(彼は2位だった)

  • It’s the third button from the top.(上から3つ目のボタンです)

  • The fourth chapter is my favorite.(第4章が一番好き)

  • I’ll take seconds, please.(おかわりください)


まとめ|英語の序数は「歴史の化石」と「便利な規則」が混ざっている


英語の 1st〜3rd が特別に見えるのは当然です。なぜなら、英語の序数は「順番」と「数」を別のものとして発達させた歴史を持っているから。

first は one ではなく「先頭」の言葉。
second は two ではなく「次に続く」の言葉。
third は古い形が化石化して残った言葉。
そして 4以降は、-th という便利な仕組みによって規則化された世界。

だから英語の序数は、いわば「歴史の地層」そのものです。first/second/third だけ異物感があるのではなく、むしろそこに“英語の歴史がそのまま残っている”と思うと、少し面白く見えてきませんか。


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