赤口とは?なぜ“赤い口”なのか|語源・意味・時間帯の吉凶をやさしく解説【六曜】

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0章|導入──六曜で唯一“危険視される日”


カレンダーでも見かける「六曜(ろくよう)」。

  • 大安 → 吉とされる日

  • 仏滅 → 凶とされる日

と覚えている人が多いですが、その中に

赤口(しゃっこう)

という、ちょっと不気味な名前の日があります。

ほぼ一日が凶
午の刻(11時〜13時)だけ吉とされる

なぜそんな日ができたのか?
そしてなぜ「赤い口」なのか?

その背景には、人々が昔から恐れてきた
**“口から生まれる災い”**の信仰があると言われています。


1章|語源──“赤い舌”をもつ厄神が由来と言われる


赤口という言葉は、古くは

赤舌日(しゃくぜつにち

などとも呼ばれ、
中国の厄神 赤舌神(せきぜつしん) に由来するという説が一般的です。

赤い舌は

  • 争い

  • 口論

を象徴すると考えられてきました。

口がトラブルを招き、ケガや争いにつながる
→ この日は特に注意すべき

と信じられたことから

赤舌神が支配する日=赤口

と呼ばれるようになった、と伝えられています。

つまり赤口の「赤」は
めでたさの赤ではなく

**“血の赤=警戒”**を示す色。

「口は禍(わざわい)の元」という戒めが
そのまま日付の名前に刻まれているといえます。


2章|歴史──六曜は中国から伝来した暦注の一つ


六曜は、もともと中国で考案された
**吉凶を占う暦注(れきちゅう)**のひとつとされます。

その後、日本に伝来。
鎌倉〜室町期には記録が見られ、
江戸時代に広く普及したと考えられています。

明治以降、カレンダーに記載されるようになり、
今日でも日取りの指標として
多くの場面で参照されています。

その中でも赤口は

  • 争いごと

  • 刃物や火

  • 言い争い

に特に注意すべき日とされ、
凶日として扱われてきました。


3章|文化──“昼だけ吉”はなぜ?


赤口は

午の刻(11〜13時)だけ吉とされる

という独特のルールがあります。

これは

赤舌神がその時間帯は休む

信じられてきたためと伝えられています。
民俗信仰が生活に結びついた例のひとつです。

●昔から言われる注意点

  • 刃物・火事・事故に注意

  • 契約・交渉・言い争いは控えめに

  • 言動に慎みを

血を見る行為や口の災いに要注意な日

という解釈が定着しています。


4章|現代の意味──“慎重に動く日”という捉え方も


六曜は占いに近い考え方であり、
迷信だとする声もあります。

しかし

言葉を粗雑にするとトラブルが増える
注意すれば回避できる

という教訓として見るなら
現代にも通用する考えです。

「赤口だから何もできない」ではなく

心のブレーキを意識する日

として前向きに活かすのが良いかもしれません。


まとめ──「赤」は“注意の赤”

観点 内容
語源 厄神「赤舌神」が由来とされる
色の意味 血の赤=争い・ケガ・口災の警告
歴史 中国で生まれ、日本で日取り文化に定着
現代的解釈 言葉や行動に注意する日

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