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【第1章|お札の“透かし”ってなに?光にかざすと見える理由とは】
透かしは「紙の厚みの差」で生まれる不思議な模様
お札を光にかざすと、肖像画や模様がふんわりと浮かび上がる——それが「透かし」です。でもこの透かし、実は印刷ではなく、紙そのものに仕込まれていることをご存じでしょうか?
透かしは、お札に施される最も代表的な偽造防止技術のひとつ。よくある勘違いとして、「何か特別なインクで印刷されている」と思われがちですが、そうではありません。透かしの正体は、「紙の厚みの差」によって生まれる光の透過率の違いです。つまり、厚い部分は白っぽく、薄い部分は濃く見える。これをうまく設計して、肖像や模様が見えるようにしているのです。
「すき入れ透かし」と「すき合せ透かし」の違いとは?
お札の透かしには主に2種類あります。「すき入れ透かし」は、グラデーションのように絵柄を細かく再現するタイプ。「すき合せ透かし」は、紙の両面から模様を合わせて作る高度なもの。日本の紙幣にはこの両方が使われています。
たとえば中学生のお子さんが「これどうなってるの?」と聞いてきたとき、こう説明してみてください。「これはね、紙に魔法みたいな仕掛けをしてるんだよ。光でしか見えないけど、本物の印なんだよ」と。
紙に仕込まれた“見えない技術”が信頼を守る
お札の透かしは、**“紙の中に隠された秘密”**とも言えます。何気なく見ているけれど、じつは最先端の技術と伝統が融合している奥深い世界なんです。
【第2章|透かし入りのお札はこう作る!“すかし紙”の製造の裏側】
透かしは「紙づくり」の時点で仕込まれている
透かし入りのお札は、ただの紙に印刷しているわけではありません。紙そのものを作る段階で、すでに“透かし”が仕込まれているのです。この特殊な製造方法は「抄紙(しょうし)工程」と呼ばれ、国立印刷局の専用工場で行われています。
お札に使われるのは「三椏(みつまた)」などを原料にした特別な和紙。その原料を水に溶かし、銅網の上に流していく際に、**透かし模様が彫られた金属の型(透かし模様入りのワイヤー)**を当てます。すると、型が押し当てられた部分だけ、紙の厚さに差ができるんです。このわずかな厚みの違いこそが、あの“浮かび上がる模様”の正体。
透かしは“印刷”ではなく“立体構造”
つまり、お札の透かしは「あとから印刷する」のではなく、「最初から紙に模様を作り込む」もの。これこそが、偽造防止として非常に有効な理由です。家庭用プリンターやスキャナーでは絶対に再現できませんし、そもそもそのための設備すら簡単には手に入りません。
人の手で守られる精度と品質
抄紙工程はすべてが機械任せというわけではなく、職人の手による品質チェックが欠かせません。紙の厚みがほんの少しでもズレると、透かしの模様がきれいに見えなくなってしまうため、1枚1枚が精密に管理されています。
「紙の作り方ひとつで、ここまで緻密な技術が使われている」——これを知るだけで、お札への見方がきっと変わるはずです。
【第3章|なぜ透かしは偽造防止になる?印刷との決定的な違い】
透かしは“印刷ではなく紙の構造”だから真似できない
「印刷技術がここまで発達してるなら、透かしも真似できるんじゃないの?」
そんな疑問を持った方もいるかもしれません。しかし、透かしは画像や色ではなく、紙そのものの“厚みの差”で表現された模様です。印刷ではなく、紙の物理的構造でできているからこそ、スキャナーやプリンターでは再現が不可能なのです。
家庭用の機器でコピーすると、透かし部分が完全に消えてしまうか、不自然な“グレーのシミ”のようにしか出力されません。これが透かしの“見えないけど絶大な効果”です。
他の偽造防止技術と組み合わせた“多層防御”
透かしは、偽造防止の一つの要素に過ぎません。日本の紙幣にはこのほかに、マイクロ文字、ホログラム、角度で色が変わる特殊インキ、深凹版印刷など、さまざまな技術が組み合わされています。これらの技術を“積み重ねる”ことで、一枚のお札に多層構造の守りが施されているのです。
すき合せ透かしは世界屈指の高精度
特に日本で使われている「すき合せ透かし」は、紙の表と裏から模様を正確に合わせて作る極めて高度な技術です。左右反転の図柄がぴたりと重なるよう設計されており、ズレがあるとすぐに偽物とわかってしまいます。
透かしは、単なるデザインではなく、紙の中に組み込まれた“見えない盾”。その存在が、日本の紙幣を“世界一偽造が難しい通貨”たらしめているのです。
【第4章|透かし入りの紙幣は世界標準?他国の紙幣事情と比較】
ユーロもドルも人民元も──透かしは世界共通の技術
透かしは日本だけの技術ではなく、世界中の通貨で標準的に使われている偽造防止技術です。たとえば、ユーロ紙幣には橋や建築物を描いた透かしが、米ドルには大統領の肖像が、人民元には毛沢東の肖像がそれぞれ仕込まれています。
どの国も、透かしによって本物であることの証明と、偽造の抑止を狙っており、紙幣設計においては欠かせない要素となっています。
日本の“すき合せ透かし”は世界トップレベル
中でも日本の透かし技術は非常に高精度。とくに「すき合せ透かし」は、紙の両面から模様をぴったり合わせる高度な技術で、日本が世界に誇るセキュリティ設計のひとつです。
このような精密な透かし技術により、日本のお札は「世界一偽造が難しい通貨」と言われることもあります。透かしは、美しさと機能性を兼ね備えた**“見えない誇り”**とも言える存在です。
お札は“美術品”でもある──各国の表現の違い
透かしのあり方は、国によって表現や美意識にも違いがあります。西洋では写実的な肖像画、日本では浮世絵風や細密画の美学が反映されており、通貨そのものが文化を映す鏡のような存在になっています。
世界の紙幣を見比べてみると、透かしの技術だけでなく、デザインや素材の違いも楽しめるでしょう。紙幣はアートであり、国家の顔でもあるのです。
【第5章|実は身近にもある?紙幣以外に使われる“透かし技術”】
パスポート・証明書・商品券にも使われている!
透かしはお札に限られた技術ではありません。実は私たちの身の回りにも、透かし入りの印刷物がたくさん存在しています。代表的な例がパスポート。写真ページやビザページなどに透かしが施されており、改ざんや偽造を防いでいます。
さらに、住民票・戸籍謄本などの公的証明書、百貨店や金融機関が発行する商品券やギフト券、さらには高額チケットや卒業証書にも使われています。これらはすべて、「本物であること」を証明するために透かしが活躍しているのです。
印刷会社でも使われる“透かし風デザイン”とは?
印刷現場では、本物の透かし技術は使えなくても、透かし風のデザインや加工で信頼性や高級感を演出することがあります。たとえば、金券・会員証・株主優待券などに「偽造されにくい見た目」を持たせる際、透明インクなどで疑似的な透かし表現を行うのです。
これは「見た目の効果」によるブランディングや顧客安心感を高めるための工夫であり、印刷技術の応用力が問われる場面でもあります。
親子で楽しめる!透かし探しは自由研究にも最適
透かしは、子どもにとってもおもしろい観察対象です。「家にある紙を光にかざしてみよう」というだけで、パスポート・お札・商品券などにある**“隠れた模様”を発見するワクワク体験**ができます。
学校の自由研究としてもぴったりで、「どの紙に透かしがあるのか」「どう見えるのか」「なぜ必要なのか」などを調べれば、印刷・偽造防止・素材の勉強にもつながります。
透かしは、まさに**暮らしに溶け込んだ“見えないセキュリティ”**なのです。
【まとめ|透かしは“紙の魔法”──日本の技術力と印刷の奥深さ】
透かしは“見えないけれど最強の防御”
透かしとは、印刷された模様ではなく、紙そのものに込められた“厚みの差”で成り立つ偽造防止技術です。そのため、プリンターやスキャナーでは再現できず、視認性と防犯性を兼ね備えた存在として、世界中の紙幣に採用されています。
透かしは「紙の中に仕込まれた見えない技術」であり、まさに**お札における“最初の盾”**です。
日本の透かし技術は世界でも評価されている
日本の紙幣は、すき入れ・すき合せ透かしをはじめとした高度な技術により、「世界一偽造が難しい通貨」とも評されるほどです。見えない部分に全力を注ぐ日本のものづくり精神が、この技術にも色濃く表れています。
透かしは「セキュリティ」だけでなく、「美術性」や「ブランド価値」も支える要素として、グローバルに注目されています。
透かしを知ると“印刷の見方”が変わる
透かしの仕組みを知ると、お札を見る目が変わります。さらに、パスポートや商品券、証明書など、生活のあらゆる場所に透かしが存在していることにも気づけるでしょう。
印刷物とは単なる情報伝達手段ではなく、信頼と安心を“紙”という素材で支える文化と技術の結晶なのです。
透かしは、その象徴ともいえる存在です。
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