リサイクル紙って実際どうなの?
「エコには興味あるけど、リサイクル紙って実際どうなの?」
「再生紙ってなんかザラついてるし、品質が不安…」
「コストは?ほんとに安いの?」
そんな疑問を抱えている方、多いのではないでしょうか。
近年ではSDGsやESG経営など、企業や自治体の環境配慮が強く求められる時代になっています。そんな中、**リサイクル紙(再生紙)**の需要も確実に増えています。しかし、その実態を正しく理解している人は意外と少ないかもしれません。
今回は、新潟の印刷会社・新潟フレキソが、リサイクル紙の**「質」「コスト」「環境負荷」**について本音で解説!「結局どう選べばいいの?」という現場目線でお伝えします。
1. リサイクル紙の“質”は大丈夫?進化した現在の品質とは
一昔前のリサイクル紙といえば、グレーっぽくてインクがにじみやすく、ざらざらとした手触り…正直、あまり印象が良くありませんでした。
しかし!現在のリサイクル紙は、技術の進化により劇的に向上しています。
再生紙は、「古紙パルプ」を原料としており、回収された紙からインクや異物を取り除く「脱墨(だつぼく)」工程や、白さを出すための「漂白」技術がかなり洗練されています。これにより、コピー用紙やパンフレット、冊子用紙としても違和感なく使える品質が確保できるようになっているんです。
ただし、注意点もあります。例えば以下のようなケース:
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写真印刷やカラフルなデザインに使うと、やや沈んだ発色になることがある
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高級感や光沢感を重視する用途には、コート紙やバージンパルプの方が適している
このように、“何に使うか”で相性が変わるため、印刷用途に合わせた紙選びが重要です。名刺、DM、封筒、会社案内など、印刷物の種類ごとに最適な選択があります。
2. リサイクル紙って本当にコストが安いの?
「リサイクル=安い」というイメージをお持ちの方も多いですが、実際には必ずしもそうとは限りません。
なぜなら、リサイクル紙の製造には以下のような工程が追加されるからです:
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古紙の回収・運搬
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インク除去や洗浄などの処理
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分別・異物除去
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加工・漂白処理 など
これらの工程には手間とコストがかかるため、特に白色度が高い高品質なリサイクル紙は、バージンパルプの紙よりも高価になることもあるんです。
一方で、自治体の広報紙や大量配布用チラシ、学校関係の文集、社内報などでは、ある程度の品質でコストを抑えることが求められるため、再生紙がちょうどよいバランスを発揮します。
また、グリーン購入法適合の再生紙などを使うことで、補助金や助成金の対象になるケースもあるため、トータルで見ると“お得”になる場面もあります。
3. 環境への効果は?リサイクル紙の本当の価値
リサイクル紙がもたらす最大の恩恵は、環境への配慮です。再生紙を使用することで、
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森林資源の消費を減らす(=木の伐採を減らせる)
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製造時のエネルギー消費量を抑えられる
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焼却処分に比べてCO₂の排出を減らせる
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廃棄物を再利用することでゴミ削減に貢献
などの効果があります。
特に企業や行政の印刷物においては、再生紙を使用することがCSR(企業の社会的責任)や環境報告書でのアピール材料にもなります。
さらに、再生紙利用=SDGs貢献という観点でも注目されています。13番目の目標「気候変動に具体的な対策を」や、12番目の「つくる責任、つかう責任」にもつながるため、**印刷物を通じた環境配慮の“見える化”**ができるのです。
4. 結論:リサイクル紙は“選び方次第”で最強の選択肢!
リサイクル紙には確かに「質がやや落ちる」「コストが必ず安いわけではない」といったポイントもあります。
しかしそれ以上に、目的に応じて適切に選べば、コストと環境配慮のバランスを両立できる優秀な素材なのです。
たとえば:
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【広報紙・回覧板・社内報】⇒コスパとエコを重視して再生紙が◎
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【会社案内や商品パンフレット】⇒質重視ならコート紙や高白色再生紙
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【環境意識を示したい展示会資料】⇒エコマーク入りの再生紙でPR効果UP!
【コラム】FSC認証紙やエコマークってなに?印刷物にも“環境ラベル”がある!
リサイクル紙や環境対応紙の話になると、よく出てくるのが「FSC」や「エコマーク」。
「なんか聞いたことあるけど、正直よく分からない…」という方のために、印刷物にまつわる環境ラベルをサクッと解説します!
● FSC認証紙とは?
**FSC(Forest Stewardship Council:森林管理協議会)**とは、適切に管理された森林から生産された木材や、その流通経路を認証する国際機関です。
FSC認証紙は、以下のような紙のこと:
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違法伐採でない森林から生産された原料を使用
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持続可能な森林経営の支援に貢献
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製造から販売までの流通経路が“見える化”されている
印刷物に「FSCマーク」を入れることで、企業や団体の環境配慮姿勢をわかりやすくアピールすることができます。
● エコマークとは?
エコマークは、日本の環境省系の第三者機関「日本環境協会」が認定する“環境配慮型商品”の証です。
再生紙の場合は、「古紙配合率が一定以上」「製造時の環境負荷が低い」など、複数の基準を満たす紙が対象になります。
このマークがついている紙を使うことで:
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公共調達(自治体や学校など)の要件をクリア
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CSRやSDGsへの取り組みを“可視化”
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グリーン購入法対応として安心
といったメリットがあります。
● 印刷物にマークは入れられるの?
はい、適正な条件を満たせば、FSCやエコマークのロゴを印刷物に入れることが可能です。
ただし、認証を受けた印刷会社での印刷や、デザイン上の制限(大きさ・色など)を守る必要があるため、事前に印刷会社に相談しましょう。
● 「エコを伝える」ツールとして使おう!
印刷物はただの紙ではありません。FSCやエコマークを活用すれば、企業の姿勢やブランド価値を、さりげなく・効果的に伝えることができます。
「環境に配慮しています」「社会的責任を意識しています」
そんなメッセージを、紙そのものが語ってくれる――それが環境ラベル付きの印刷物の魅力です。
【チェックリスト】リサイクル紙を使う前に確認すべき5つのポイント
チェック項目 | 内容 | 備考・ヒント |
---|---|---|
1. 印刷物の目的に合っているか? | 情報伝達用(チラシ・社内報など)か、高品質が必要(会社案内・写真入りパンフ)か | **用途によって最適な紙は異なる!**目的を明確に |
2. 色味・白さは十分か? | 白色度が高い再生紙か、ややグレーがかっていてもOKか | 白さにこだわるならサンプル確認をおすすめ |
3. 印刷の仕上がりに影響が出ないか? | フルカラーや写真印刷に適しているか | 再生紙は色の沈みが出やすいので要確認 |
4. 環境配慮をアピールしたい印刷物か? | CSR報告書、学校資料、自治体広報など | エコマークやグリーン購入法対応なら強みになる |
5. コストとのバランスが取れているか? | 単価だけでなく、印象・効果も含めて総合判断 | “安さ”より“伝わる価値”を重視するのも手! |
【おすすめリサイクル紙リスト】用途・特徴別まとめ
用途例 | 紙の種類 | 特徴・適性 | 備考 |
---|---|---|---|
広報誌、回覧板、社内報 | 再生上質紙 | 一般的なコピー用紙に近い質感。筆記性が高く、モノクロ印刷に最適。 | 文字中心の印刷物におすすめ |
チラシ・DM(簡易カラー印刷) | 再生中質紙 | 発色はやや控えめ。低コストで大量印刷に向く。 | イベント告知や地域回覧用に最適 |
商品カタログ、会社案内 | 再生コート紙(グロス/マット) | 光沢あり。写真やグラフィックがきれいに見える。 | 高品質&エコの両立にぴったり |
学校文集、子ども向け冊子 | 再生色上質紙 | パステルカラーで柔らかい印象。プリント教材や文集に人気。 | 教育・福祉分野で好評 |
CSRレポート、環境配慮冊子 | FSC認証紙・エコマーク認定紙 | 環境ラベル付きで、企業の姿勢をアピール可能。 | 環境方針やサステナビリティ報告書向き |
封筒・請求書など | 再生クラフト紙 | 丈夫でナチュラルな風合い。透け防止や地紋付きも対応可。 | 機能性重視の印刷におすすめ |
新潟でリサイクル紙の印刷なら、新潟フレキソへ!
「どの紙を使えばいいか分からない…」という方こそ、ぜひ私たち新潟フレキソにご相談ください。
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株式会社新潟フレキソは新潟の印刷会社です。お気軽にお問い合わせください。
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