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0章|はじめに:全部「つくる」なのに、なぜ4つもあるのか?
「資料を作成する」
「試作品を作製する」
「動画を制作する」
「機械を製作する」
――どれも「つくる」なのに、漢字が全部違います。
正直なところ、
「どれでもよくない?」
「なんとなく雰囲気で使ってる」
「間違ってないか不安」
と思ったことがある人も多いはずです。
実際、社会人になってから
「ここ、“制作”じゃなくて“作成”じゃない?」
「それ、“製作”のほうが正しいよ」
と指摘されて、モヤッとした経験がある人もいるでしょう。
なぜ日本語には、「つくる」だけで4種類も言葉があるのでしょうか。
この記事では、
・意味の違い
・漢字の成り立ち
・歴史的背景
・実用的な使い分け
まで含めて、「一生迷わないレベル」で整理していきます。
1章|まず結論:4つの違いを一発で整理
最初に、結論からまとめます。
| 言葉 | 中心イメージ | 主な対象 |
|---|---|---|
| 作成 | 情報をまとめる | 書類・資料 |
| 作製 | 実物を作る(試作・少量寄り) | 物・模型 |
| 制作 | 表現する | 作品・映像 |
| 製作 | 工業的に作る | 製品・機械 |
ポイントは、「何をつくるか」です。
・情報か
・モノか
・表現か
・製品か
これだけで、ほぼ判断できます。
では、それぞれを詳しく見ていきましょう。
2章|「作成」=情報や書類を組み立てる
● 意味
「作成」は、主に文書・データ・計画などを整えてつくるときに使います。
つまり、「情報をまとめる行為」です。
● 漢字の意味
-
作:つくる
-
成:成り立たせる
「材料を集めて、形にする」イメージです。
● 使い方の例
・企画書を作成する
・報告書を作成する
・マニュアルを作成する
・データを作成する
ほぼすべて、デスクワーク系です。
● イメージ
作成=頭とパソコンでつくる
と考えると分かりやすいでしょう。
3章|「作製」=手を動かしてモノを作る
● 意味
「作製」は、実際に形のあるモノをつくるときに使います。
● 漢字の意味
-
製:仕立てる・加工する
「材料に手を加える」ニュアンスがあります。
● 使い方の例
・模型を作製する
・試作品を作製する
・装置を作製する
・看板を作製する
● イメージ
作製=工作・試作・手仕事
という感覚です。
「少量」「一点もの」「試しに作る」場面でよく使われます。
4章|「制作」=表現・創作の世界
● 意味
「制作」は、芸術・表現・コンテンツを生み出す行為に使われます。
● 漢字の意味
-
制:整える・コントロールする
単に作るだけでなく、「構想して形にする」意味があります。
● 使い方の例
・映画を制作する
・動画を制作する
・デザインを制作する
・番組を制作する
● イメージ
制作=クリエイティブ活動
です。
アイデア・感性・表現が重視される世界と結びついています。
5章|「製作」=産業・技術としてのものづくり
● 意味
「製作」は、工業的・専門的にモノをつくることを指します。
● 漢字の意味
-
製:加工・製造
-
作:つくる
「製品として作る」という意味合いが強い言葉です。
● 使い方の例
・機械を製作する
・設備を製作する
・金属部品を製作する
・船舶を製作する
● イメージ
製作=工場・メーカー・職人技
大量生産や専門技術と結びつきます。
コラム|「製作」と「作製」って、文字を入れ替えただけで同じじゃないの?
3章では「作製」を、5章では「製作」を、それぞれ使われやすい場面ごとに整理してきました。
実際、この整理は現場感覚としても、多くの場合に当てはまります。
……とはいえ、ここで多くの人が一度は、こう思うはずです。
「製作」と「作製って、文字を入れ替えただけで、ほぼ同じじゃないの?」
この疑問は、決して的外れではありません。
実際、国語辞典ではこの2つを**ほぼ同じ意味の言葉(同義語)**として扱っているものも多く、厳密な使い分けルールが定められているわけではありません。
つまり、辞書的には、
「製作」=「作製」=物をつくること
と考えても、大きな間違いではないのです。
では、なぜ私たちは、日常の中で「製作」と「作製」を使い分けているように感じるのでしょうか。
その理由は、意味の違いというよりも、**長年の使用の中で形づくられた“使われ方の傾向”や“慣習”**にあります。
たとえば、「機械製作」「映画製作」「装置製作」などのように、名詞として使われる場合には、「製作」が定着している例が多く見られます。
一方で、
・試作品を作製する
・実験装置を作製する
・部品を作製する
といったように、動詞として使う場合には、「作製する」も現在まで広く用いられています。
さらに、実際の用例を見ていくと、「作製」は、
・一点もの
・試作
・研究用途
・手作業に近い作業
と結びつきやすい傾向があり、「製作」は、
・設備
・製品
・量産
・産業用途
と結びつきやすい傾向があります。
そのため、現場では自然に、
作製=比較的小規模・試作寄り
製作=工業的・製品寄り
という、ゆるやかな使い分けが生まれてきました。
ただし、これはあくまで「傾向」にすぎません。
「ここから先は必ず製作」「ここからは必ず作製」と決まっているわけではなく、実際には両者が混ざって使われる場面も多くあります。
現在の日本語では、この2つは、
意味はほぼ同じで、
使い分けは慣習や文脈に委ねられている
という形で共存している言葉なのです。
だからこそ、「製作」と「作製」で迷ったときは、細かい規則を探すよりも、「この場面ではどちらが自然か」という感覚を大切にするほうが、実用的だと言えるでしょう。
6章|なぜ4つに分かれたのか?|近代化と言葉の分業
もともと日本語では、「作る」だけで十分でした。
しかし、明治以降、日本は急速に近代化します。
・工業化
・西洋技術の導入
・芸術文化の発展
・事務制度の整備
これにより、
事務
製造
芸術
産業
がはっきり分かれました。
それぞれの分野に合わせて、「つくる」も細分化されたのです。
つまり、
仕事の分業 → 言葉の分業
が起きた結果だと言えます。
7章|迷ったときの判断法|3秒で決まる使い分け
迷ったら、次の順で考えてください。
① 書類・データ? → 作成
② 手作りのモノ? → 作製
③ 表現・作品? → 制作
④ 製品・機械? → 製作
これだけで9割解決します。
8章|よくある間違い例
実際によくあるミスも見ておきましょう。
❌ 動画を作成する
→ ✅ 動画を制作する(表現物なので「制作」が自然)
❌ 機械を制作する
→ ✅ 機械を製作する(工業製品なので「製作」)
❌ 書類を制作する
→ ✅ 書類を作成する(事務文書なので「作成」)
❌ レポートを製作する
→ ✅ レポートを作成する/書く(文章なので「作成」)
このように、「何をつくっているのか」を意識すれば、自然な言葉はすぐに判断できます。
9章|文化としての「つくる」の細かさ
日本語は、「行為の違い」を細かく分ける言語です。
・焼く/煮る/炒める
・見る/観る/視る
・聞く/聴く
などもそうです。
「作成・作製・制作・製作」も同じで、
仕事の中身を言葉で正確に表す文化
が背景にあります。
これは、日本の職人文化や分業社会とも深く関係しています。
まとめ|4つの「つくる」は役割が違うだけ
最後に整理します。
・作成=情報をまとめる
・作製=実物を作る(試作・少量寄り)
・制作=表現を生み出す
・製作=製品を作る
すべて「つくる」ですが、
対象と目的が違うだけです。
これを理解しておけば、もう迷いません。
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