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0章|「漫画」って何?「漫」って何?
私たちは、毎日のように「漫画」という言葉を使っています。
読む。買う。語る。笑う。泣く。
生活の中に、あまりにも自然に入り込んでいる存在です。
けれど、ふと立ち止まって考えると、不思議な言葉でもあります。
本なのか。
絵なのか。
物語なのか。
娯楽なのか。
どれも当てはまるようで、どれも完全ではありません。
そして、もう一つの疑問があります。
「漫」って、そもそも何なんだ?
この記事では、「漫画」という言葉を、漢字・歴史・文化の流れから、あらためて見つめ直していきます。
1章|「漫」という漢字がもつ、本来の意味
まず、「漫」という漢字から見ていきましょう。
「漫」には、古くから次のような意味がありました。
-
水が広がる
-
境界がない
-
とりとめがない
-
自由である
たとえば、
-
漫然(ぼんやり)
-
漫談(自由な話)
-
漫筆(気ままな文章)
などの言葉に使われています。
ここで大切なのは、「漫」はもともと、悪い意味の漢字ではなかったという点です。
いい加減、適当、だらしない。
そうしたイメージは後からついたもので、本来は、
「型に縛られない」
「流れるように広がる」
という意味合いが中心でした。
つまり、「漫」とは、自由さを表す漢字だったのです。
2章|「漫画」という言葉は、どう生まれたのか
「漫画」という言葉が広く知られるようになったきっかけの一つに、江戸時代の絵師・葛飾北斎の『北斎漫画』があります。
この「漫画」は、現代のストーリー漫画とはまったく違います。
内容は、
-
人物のしぐさ
-
動物の動き
-
風景の断片
-
日常の場面
などを、自由に描き集めたスケッチ集でした。
物語はありません。
起承転結もありません。
あるのは、「描きたいものを描いた記録」だけです。
当時の「漫画」とは、
👉 気ままに描いた絵の集まり
という意味だったのです。
また、江戸時代には、黄表紙や絵本などの庶民向け出版物が盛んでした。
その流れの中で、「堅苦しくない絵」を指す言葉として、「漫画」が使われるようになっていったと考えられています。
3章|物語としての漫画は、いつ生まれたのか
現代のように、長い物語を描く漫画は、最初から存在していたわけではありません。
明治から大正の時代
この時代の漫画の中心は、新聞や雑誌に載る風刺画でした。
政治や社会を皮肉ったり、時事問題を面白く描いたりするものが多く、漫画は「意見を伝える手段」でもありました。
戦後の大きな転換
戦後、日本の漫画は大きく変化します。
その中心にいたのが、手塚治虫です。
手塚は、漫画に
-
映画のような構図
-
視点の切り替え
-
長編ストーリー性
を取り入れました。
これによって、漫画は
「短い風刺画」から
「読む物語」
へと進化していきます。
ここで、現在につながる漫画表現の土台が整ったのです。
4章|絵巻物は漫画の祖先なのか?
「日本の漫画は、絵巻物が起源だ」
という話を聞いたことがある人も多いでしょう。
たしかに、絵巻物には、場面を連続させて物語を描くという特徴があります。
視線を移動させながら読む形式は、現在の漫画と共通する部分もあります。
そのため、「鳥獣戯画や絵巻物こそが漫画の原点だ」と説明されることもあります。
実際、こうした連続表現の伝統を、日本の漫画文化の源流の一つと見る考え方もあります。
しかし、2章・3章で見てきたように、現代の漫画は、
-
江戸時代の「漫画」という言葉の成立
-
明治以降の新聞・出版文化
-
戦後のストーリー漫画の発展
といった、複数の流れが重なって形成されてきました。
この流れの中に、絵巻物がそのまま直結しているかどうかについては、現在でも見解が分かれています。
なぜなら、両者にはいくつかの重要な違いがあるからです。
まず、制作目的が異なります。
絵巻物は、主に限られた層に向けて作られた作品であり、現代のような大衆娯楽とは性格が異なっていました。
次に、読まれ方も違います。
絵巻物は大量に流通するメディアではなく、現代漫画とは前提条件が大きく異なります。
さらに、社会的役割にも違いがあります。
漫画は出版産業と結びついた大衆文化として発展しましたが、絵巻物はそのような産業構造の中で成立したものではありませんでした。
このように、表現の一部に共通点はあるものの、
-
生まれた環境
-
支えた社会
-
担ってきた役割
には大きな違いがあります。
そのため、絵巻物を「漫画の直接の祖先」と断定することには、慎重な見方も多くあります。
より正確には、絵巻物は、
👉 連続表現という点で共通性を持つ、別系統の文化の一つ
と捉えるほうが、現在の研究状況に近いと言えるでしょう。
絵巻物は、あくまで「遠い親戚」のような存在です。
似ている部分はありますが、同じ道筋をたどって生まれたわけではありません。
この距離感を理解することが、日本の漫画史を正しく捉えるうえで重要なことと言えるでしょう。
5章|なぜ日本で漫画文化は根づいたのか
日本で漫画がここまで広がった理由には、いくつかの社会的背景があります。
まず、識字率の高さです。
江戸時代から、多くの庶民が文字を読むことができました。
次に、貸本屋や雑誌文化です。
安く本を読める環境が、早い段階から整っていました。
さらに、印刷技術の発達によって、大量出版が可能になりました。
そして、週刊・月刊の連載制度です。
「続きが気になる」という習慣が、自然に根づいていきました。
これらが重なり、漫画は特別な娯楽ではなく、日常文化になっていったのです。
6章|漫画・アニメ・イラストの違い
似ているようで、これらは別の表現です。
-
漫画:コマと物語で読むメディア
-
アニメ:動きと音で見るメディア
-
イラスト:一枚で完結する表現
漫画の特徴は、「読むこと」と「見ること」が同時に起きる点にあります。
だからこそ、漫画は「読む映像」とも言われます。
7章|現代における「漫画」の広がり
現在、漫画は娯楽の枠を超えています。
-
学習漫画
-
ビジネス漫画
-
医療・法律漫画
-
ルポ漫画
など、情報を伝える手段としても使われています。
また、海外では「MANGA」という言葉が、そのまま定着しています。
漫画は、日本発の世界共通文化になりました。
8章|使い方から見る「漫画」という言葉
日常では、こんな使い方もされます。
「この話、漫画みたいだな」
「展開が漫画すぎる」
「漫画的だよね」
ここでは、
-
非現実的
-
誇張されている
-
わかりやすい
といった意味が含まれています。
漫画は、現実を少し強調して見せる表現としても認識されているのです。
9章|まとめ|「漫」とは、縛られない心だった
最後に、整理しましょう。
「漫」= 自由・拡張・非固定
「画」= 表現
漫画とは、
縛られない発想を、絵と物語で形にした文化です。
江戸の落書きのようなスケッチから始まり、
戦後の物語化を経て、
いまや世界に広がる表現へと進化しました。
漫画は、単なる娯楽ではありません。
日本人の「自由に描き、自由に読む」精神が生んだ、文化の結晶なのです。
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