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0章|日付って、なんで統一されていないの?
カレンダーを見るたび、ふと思うことがあります。
一日=いちにち。
二日=ににち。
三日=さんにち。
……のはずなのに、現実は少し違う。
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1日:ついたち
-
2日:ふつか
-
3日:みっか
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4日:よっか
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5日:いつか
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8日:ようか
-
20日:はつか
-
月末:みそか(晦日)
しかも11日になると、急に「じゅういちにち」。
統一感がないように見える日付の読み方。
しかし実はこれ、「例外だらけ」なのではありません。
日付の読み方は、もともと異なる2種類の言葉が重なって残った結果なのです。
1章|日付の意味:日付は「数字」ではなく「暮らしの単位」
日付というのは、単なる数字ではありません。
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その月が始まった
-
今日は何日目か
-
行事まであと何日か
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月末で締める
こうした生活のリズムと結びついて、はじめて意味を持ちます。
つまり日付は、
数字を読むための言葉というより、暮らしの節目を呼ぶ言葉。
だからこそ、日本語では日付だけが、今も独特な読み方を保っているのです。
2章|日付には2系統ある:「にち」ルートと「か」ルート
漢語系:数字+日(にち)
現在の標準はこちらです。
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11日:じゅういちにち
-
22日:にじゅうににち
-
29日:にじゅうくにち
学校や役所、ビジネス文書ではほぼこの読み方が使われます。
和語系:古い数え方+「か」
一方、今も残っているのが次の読み方です。
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ふつか
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みっか
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よっか
-
いつか
-
ようか
-
とおか
-
はつか
-
みそか
これらはすべて、語尾が「か」で終わっています。
この「か」は、日数を数えるための語尾。
つまり日付読みの基本構造は、
(和語の数)+か
という形です。
3章|語源の核心:「ひ・ふ・み・よ・いつ」とは何か
ここが日付の読み方が一気につながるポイントです。
ふつか・みっか・よっか・いつかは、次の古い数え方から来ています。
-
ひ(1)
-
ふ(2)
-
み(3)
-
よ(4)
-
いつ(5)
たとえば、
-
ふた+か → ふたか → ふつか
-
み+か → みっか
-
よ+か → よっか
-
いつ+か → いつか
日付には、古代の和語の数字の姿がそのまま残っているのです。
4章|1日(ついたち)が別格な理由:「月立ち」
では、なぜ1日だけ「いちにち」ではなく、ついたちなのでしょうか。
これはもともと、
月立ち(つきたち)
と呼ばれていたことに由来するとされています。
「月が立つ日」=「月が始まる日」。
旧暦では、月の満ち欠けが暦の基準でした。
そのため1日は単なる“最初の日”ではなく、
月の始まりを告げる特別な節目だったのです。
これが音の変化で「ついたち」となり、
今も「朔日(ついたち)」という表記が残っています。
5章|11日以降はどう数えた?「十余り(とおあまり)」という発想
11日になると、日付は一気に漢語読みが増えます。
しかし、和語の世界に数え方がなかったわけではありません。
古い数え方として知られているのが、
十余り(とおあまり)
という発想です。
つまり、
-
11日:十日あまり一日
-
12日:十日あまり二日
という考え方。
古い数えの体系では、「十日を越えて余った分」を数え直す、
非常に合理的な仕組みが用いられていました。
日付は、
ついたち〜とおか(和語)
→ 十日あまり(11〜19)
という形で、連続した構造を持っていたと考えられます。
6章|20日(はつか)の正体:「はた(二十)」+「か」
20日だけが「にじゅうにち」ではなく、「はつか」と呼ばれる理由は、
古い日本語の数え方にあります。
一般に、「はつか」の「はつ」は、
「はた(二十)」が変化した形と説明されます。
そして語尾の「か」は、「ふつか」「みっか」と同じく、
日数を数えるための語尾です。
つまり構造としては、
はつ(20)+か(日)=はつか
という形になります。
二十日は、暦や生活の中でも区切りとして意識されやすい日です。
そのため、漢語の「にじゅうにち」に置き換わらず、
短く言いやすい和語の形が、そのまま残ったと考えられます。
ちなみに、年齢の「二十歳」を「はたち」と読むのも、同じ流れにあります。
「はた」は古い日本語で二十を表す言い方で、日付の「はつか」と近い語源を持つとされます。
日付だけでなく、年齢の表現にもこの数え方が今も残っていると考えると、「はつか」という読み方が特別に残った理由も、より自然に見えてきます。
7章|体系として見える「はつかあまり」という考え方
十余りの発想を20日に当てはめると、こう考えることもできます。
-
21日:はつかあまり一日
-
22日:はつかあまり二日
-
23日:はつかあまり三日
これは、実際の現代用法というより、和語の日付を理解するための体系的な考え方です。
現代では、
-
22日=にじゅうににち
が一般的ですが、この「余り」の発想を知ると、
日付の読み方は、
ばらばらに見えて、実は一つの論理でつながっていることが見えてきます。
8章|晦日(みそか)=「三十日」から「月末」へ意味が広がった言葉
月末を表す言葉として使われる「みそか(晦日)」。
語の成り立ちとしては、
「み(=三)」に由来する音、
「そ(十に関わる音要素)、
そして日数を表す語尾の「か」
が組み合わさったものと考えられています。
この言葉は、もともと
「三十日(30日)」を指す表現として用いられたと説明されます。
旧暦では、ひと月は 29日または30日で終わるのが基本でした。
ちなみに、旧暦は月の満ち欠けを基準にした暦のため、
構造上、31日の月は存在しません。
そのため「三十日」は、暦の上で
月の終わりを代表する日として意識されやすくなります。
やがて「みそか」は、
三十日そのもの
から
月の最後の日
を指す言葉へと、意味が広がっていきました。
その結果、実際の月の日数にかかわらず、
**月の最終日であれば「みそか」**と呼ばれるようになります。
たとえば、
-
30日で終わる月では 30日がみそか
-
31日で終わる月では 31日がみそか
-
2月は、平年では28日、うるう年では29日がみそか
という扱いになります。
この名残が、現在も
-
月末:みそか
-
年末:おおみそか
という形で生きています。
ちなみに、年齢の表現に使われる「三十路(みそじ)」も、この「みそ」と同じ流れにあります。
「みそ」は古い日本語で三十を表す言い方で、「二十歳(はたち)」と同様、
数字としての三十ではなく、人生の節目としての三十を示す言葉として残ったものです。
日付の「みそか」と並べて考えると、三十という数が、日本語の中で特別な区切りとして扱われてきたことが見えてきます。
「みそか」は、
数字としての三十日を表す言葉から、
“月が終わる日そのもの”を指す言葉へと意味を変えた例だと言えるでしょう。
9章|まとめ:日付は「日本語の古層」がそのまま残った場所
日付の読み方が独特なのは、例外が多いからではありません。
-
古い日本語(和語の日数)
-
新しい日本語(漢語の日付)
この2つが、暮らしの中で重なり合って残った結果です。
そして今も使われているのは、
-
月の始まり:ついたち
-
よく使う日付:ふつか・みっか・よっか・いつか
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区切り:とおか・はつか
-
月末:みそか
つまり、生活の中心にあった日付。
日付とは、
「数字を読む言葉」ではなく、
暮らしの節目を呼ぶ言葉なのです。
例文|日付の言い方(現代の使い分け)
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ついたちに神社へお参りする。
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ふつか続けて雪が降った。
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はつかに健康診断が入っている。
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みそかは年越しそばを食べる。
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