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0章|導入──2月に突然現れる「初午」という謎ワード
2月になると、神社の掲示板や町内会の回覧板、スーパーの惣菜コーナーで、ふと目に入る言葉があります。
それが「初午(はつうま)」です。
節分ほど有名ではないのに、いなり寿司が並び、稲荷神社に人が集まり、「初午祭」と書かれたのぼりまで立つ。
でも正直、多くの人はこう思うはずです。
「初午って……何?」
「午の日って何?」
「午って馬じゃないの? なんで“馬”じゃなくて“午”?漢字ミスじゃないの?」
実は初午は、ただの行事名ではありません。
昔の暦の考え方と、稲荷信仰と、食文化が重なって、現代まで残っている日本の季節行事です。
今日はこの「初午」を、言葉の意味から、由来、歴史、文化、使い方まで、まるごとやさしく解説していきます。
1章|初午とは?読み方と意味(結論)
初午は「はつうま」と読みます。
意味はとてもシンプルで、
2月の最初の「午(うま)の日」
という意味です。
そしてこの日は、稲荷神社で「初午祭(はつうまさい)」が行われ、五穀豊穣・商売繁盛・家内安全などを祈る日として親しまれています。
ここでポイントになるのは、初午は「2月◯日」と固定された日ではなく、
暦の仕組みで毎年変わるということです。
2章|そもそも「午の日」って何?
初午の意味が分かったところで、次の壁が出てきます。
午の日って何?
十二支といえば、年賀状の干支を思い浮かべますよね。
子(ね)
丑(うし)
寅(とら)
卯(う)
辰(たつ)
巳(み)
午(うま)
未(ひつじ)
申(さる)
酉(とり)
戌(いぬ)
亥(い)
でも実はこの十二支、昔は「年」だけに使われていたわけではありません。
生活の中で、もっと細かく使われていました。
たとえば、
-
年を表す十二支
-
月を表す十二支
-
日を表す十二支
-
時刻を表す十二支
というように、暦や時間を区切る“記号”として使われていたのです。
つまり「午の日」とは、
十二支を日付に割り当てたとき、“午”に当たる日のこと
という意味になります。
十二支は12種類なので、午の日はおよそ12日ごとに巡ってきます。
現代人にとっては、「今日は木曜日」みたいな感覚に近かったのかもしれません。
3章|コラム:ちなみになぜ「2月最初の午の日」なの?1月じゃないの?
ここで、素朴な疑問が湧いてきます。
「初午」って“初”が付くくらいなら、
1月最初の午の日の方が初っぽくない?
――ですよね。感覚としては完全に正しいです。
でも初午が2月に置かれているのは、昔の暦の感覚では
春(立春)から新しい一年が始まる
という考え方が強かったからです。
立春はだいたい2月上旬。
つまり昔の感覚では、「2月=新しい季節の入口」。
さらに昔の生活は旧暦が中心で、旧暦の正月は今の暦だと1月下旬〜2月頃に当たることも多く、
現代のように「1月=絶対に年の始まり」とは限りませんでした。
そして決定的なのが、初午は単なる暦の遊びではなく、稲荷信仰の行事として広まったことです。
伝承では稲荷大神が降臨した日が「2月最初の午の日」とされ、そこから初午祭が全国に定着していきました。
だから初午の「初」は、
年の初というより、春の初
――そう考えると、初午が2月にあるのは案外しっくりくるのです。
4章|ていうか「午」って馬じゃないの?漢字の由来は?
初午に必ず出てくる疑問がもう一つあります。
「午(うま)」って言うなら、漢字も馬じゃないの?
結論から言うとこうです。
-
午(うま)=十二支の7番目の“記号”
-
それに対応する動物が 馬
つまり、
午(記号)→ 馬(動物が割り当てられている)
という関係です。
「午」という漢字そのものは、馬の象形文字ではありません。
馬の漢字はもちろん「馬」。
じゃあなぜ「午」を「うま」と読むのか。
ここには十二支の成り立ちが関係しています。
一般的には、十二支はもともと
-
方角
-
時刻
-
暦の循環
などを示す仕組みだったと説明されます。
それだけだと覚えにくいので、後から覚えやすいように動物が割り当てられた。
そうして午に馬が対応し、午を「うま」と読む文化が定着した――という流れです。
5章|「午前」「午後」「正午」の“午”も同じだった
さらにこの話は、私たちの普段の言葉にもつながります。
午前。午後。正午。
これらに入っている「午」も、十二支の午です。
昔の時刻制度では、一日を十二支で区切っていました。
その中で「午の刻」は、今でいう昼の時間帯(だいたい正午前後)を指します。
だから、
-
正午=ちょうど“午”の時間
-
午前=“午”より前
-
午後=“午”より後
となります。
初午が難しく見えるのは、私たちが“日の十二支”を使わなくなったから。
でも“時刻の十二支”は、言葉として今でも残っているんですね。
6章|【2026年】の初午はいつ?
では、2026年の初午はいつでしょうか。
✅**2026年の初午は、2月1日(日)**です。
初午は「2月最初の午の日」なので日付は毎年変わります。
2月の中で最初にやってくる午の日。
それが初午です。
7章|初午の由来:稲荷信仰の“記念日”
初午が稲荷神社と深く結びつく理由は、由来にあります。
伝えられているのは、
稲荷大神が降臨した日が「2月最初の午の日」だった
という伝承です。
この“初午の日”が稲荷信仰の節目となり、全国の稲荷神社でも初午を大切にする文化が広がっていきました。
初午は単なる暦上の名称ではなく、
稲荷信仰における特別な日として意味を持つようになったのです。
8章|初午の歴史:農の祈りが、町の運を背負う行事へ
稲荷という名前に「稲」が入っている通り、稲荷信仰の中心には農の願いがあります。
五穀豊穣。
豊作祈願。
ところが稲荷信仰の面白さは、それが都市部にも広がり、やがて
-
商売繁盛
-
家内安全
-
金運
-
開運
といった“暮らしの願い”全体を背負う存在になっていったことです。
農村だけの祈りが、町の祈りになった。
初午が現代まで残っているのは、まさにこの変化があったからかもしれません。
9章|初午の文化:いなり寿司を食べるのはなぜ?
初午といえば、いなり寿司。
これはもうセットと言っていいほど定番です。
理由は、稲荷信仰の象徴に「狐」がいるから。
狐は稲荷大神の使いとして語られる存在。
そして油揚げは「狐の好物」というイメージが広く知られています。
だから
稲荷(狐)
→ 油揚げ
→ いなり寿司
という文化的なつながりができ、初午の行事食として根付いていきました。
地域によっては、初午団子など別の食文化が残っているところもあります。
いずれにせよ、初午は「食」という形で暮らしに残り続けている行事なのです。
10章|使い方と例文:初午は季節の会話に強い
初午は、日常会話でも文章でも自然に使えます。
会話例
-
「今年の初午、稲荷神社行く?」
-
「初午だから、いなり寿司買って帰ろう」
-
「初午って毎年日付が違うんだね」
文章例
-
「初午にあわせ、初午祭を執り行います。」
-
「初午の参拝を終えると、ようやく一年が動き出した気がする。」
-
「初午は、暦と信仰が暮らしの中に残った行事である。」
まとめ|初午は「暦の記号」が文化として残ったもの
初午(はつうま)とは、2月の最初の午の日。
午の日とは、十二支を日付に割り当てる仕組みの中で“午”に当たる日です。
「午」は馬そのものの漢字ではなく、十二支の記号。
ただし動物として馬が対応するため、午=馬として理解されてきました。
そして午は、午前・午後・正午の「午」にもつながっています。
初午とはつまり、“古い暦の感覚”が信仰や食文化と重なって今も残っている行事なのです。
2026年の初午は 2月1日(日)。
もし2月にいなり寿司を見かけたら、そこには「午の日」という暦の物語が、今も静かに続いているのかもしれません。
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