初午(はつうま)とは?午の日って何?馬じゃないの?|由来・いなり寿司・2026年はいつ

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0章|導入──2月に突然現れる「初午」という謎ワード


2月になると、神社の掲示板や町内会の回覧板、スーパーの惣菜コーナーで、ふと目に入る言葉があります。
それが「初午(はつうま)」です。

節分ほど有名ではないのに、いなり寿司が並び、稲荷神社に人が集まり、「初午祭」と書かれたのぼりまで立つ。
でも正直、多くの人はこう思うはずです。

「初午って……何?」
「午の日って何?」
「午って馬じゃないの? なんで“馬”じゃなくて“午”?漢字ミスじゃないの?」

実は初午は、ただの行事名ではありません。
昔の暦の考え方と、稲荷信仰と、食文化が重なって、現代まで残っている日本の季節行事です。

今日はこの「初午」を、言葉の意味から、由来、歴史、文化、使い方まで、まるごとやさしく解説していきます。


1章|初午とは?読み方と意味(結論)


初午は「はつうま」と読みます。

意味はとてもシンプルで、

2月の最初の「午(うま)の日」

という意味です。

そしてこの日は、稲荷神社で「初午祭(はつうまさい)」が行われ、五穀豊穣・商売繁盛・家内安全などを祈る日として親しまれています。

ここでポイントになるのは、初午は「2月◯日」と固定された日ではなく、
暦の仕組みで毎年変わるということです。


2章|そもそも「午の日」って何?


初午の意味が分かったところで、次の壁が出てきます。

午の日って何?

十二支といえば、年賀状の干支を思い浮かべますよね。

子(ね)
丑(うし)
寅(とら)
卯(う)
辰(たつ)
巳(み)
午(うま)
未(ひつじ)
申(さる)
酉(とり)
戌(いぬ)
亥(い)

でも実はこの十二支、昔は「年」だけに使われていたわけではありません。
生活の中で、もっと細かく使われていました。

たとえば、

  • 年を表す十二支

  • 月を表す十二支

  • 日を表す十二支

  • 時刻を表す十二支

というように、暦や時間を区切る“記号”として使われていたのです。

つまり「午の日」とは、

十二支を日付に割り当てたとき、“午”に当たる日のこと

という意味になります。

十二支は12種類なので、午の日はおよそ12日ごとに巡ってきます。
現代人にとっては、「今日は木曜日」みたいな感覚に近かったのかもしれません。


3章|コラム:ちなみになぜ「2月最初の午の日」なの?1月じゃないの?


ここで、素朴な疑問が湧いてきます。

「初午」って“初”が付くくらいなら、
1月最初の午の日の方が初っぽくない?

――ですよね。感覚としては完全に正しいです。

でも初午が2月に置かれているのは、昔の暦の感覚では

春(立春)から新しい一年が始まる

という考え方が強かったからです。

立春はだいたい2月上旬。
つまり昔の感覚では、「2月=新しい季節の入口」。

さらに昔の生活は旧暦が中心で、旧暦の正月は今の暦だと1月下旬〜2月頃に当たることも多く、
現代のように「1月=絶対に年の始まり」とは限りませんでした。

そして決定的なのが、初午は単なる暦の遊びではなく、稲荷信仰の行事として広まったことです。
伝承では稲荷大神が降臨した日が「2月最初の午の日」とされ、そこから初午祭が全国に定着していきました。

だから初午の「初」は、

年の初というより、春の初

――そう考えると、初午が2月にあるのは案外しっくりくるのです。


4章|ていうか「午」って馬じゃないの?漢字の由来は?


初午に必ず出てくる疑問がもう一つあります。

「午(うま)」って言うなら、漢字も馬じゃないの?

結論から言うとこうです。

  • 午(うま)=十二支の7番目の“記号”

  • それに対応する動物が

つまり、

午(記号)→ 馬(動物が割り当てられている)

という関係です。

「午」という漢字そのものは、馬の象形文字ではありません。
馬の漢字はもちろん「馬」。

じゃあなぜ「午」を「うま」と読むのか。
ここには十二支の成り立ちが関係しています。

一般的には、十二支はもともと

  • 方角

  • 時刻

  • 暦の循環

などを示す仕組みだったと説明されます。

それだけだと覚えにくいので、後から覚えやすいように動物が割り当てられた。
そうして午に馬が対応し、午を「うま」と読む文化が定着した――という流れです。


5章|「午前」「午後」「正午」の“午”も同じだった


さらにこの話は、私たちの普段の言葉にもつながります。

午前。午後。正午。

これらに入っている「午」も、十二支の午です。

昔の時刻制度では、一日を十二支で区切っていました。
その中で「午の刻」は、今でいう昼の時間帯(だいたい正午前後)を指します。

だから、

  • 正午=ちょうど“午”の時間

  • 午前=“午”より前

  • 午後=“午”より後

となります。

初午が難しく見えるのは、私たちが“日の十二支”を使わなくなったから。
でも“時刻の十二支”は、言葉として今でも残っているんですね。


6章|【2026年】の初午はいつ?


では、2026年の初午はいつでしょうか。

✅**2026年の初午は、2月1日(日)**です。

初午は「2月最初の午の日」なので日付は毎年変わります。
2月の中で最初にやってくる午の日。
それが初午です。


7章|初午の由来:稲荷信仰の“記念日”


初午が稲荷神社と深く結びつく理由は、由来にあります。

伝えられているのは、

稲荷大神が降臨した日が「2月最初の午の日」だった

という伝承です。

この“初午の日”が稲荷信仰の節目となり、全国の稲荷神社でも初午を大切にする文化が広がっていきました。

初午は単なる暦上の名称ではなく、
稲荷信仰における特別な日として意味を持つようになったのです。


8章|初午の歴史:農の祈りが、町の運を背負う行事へ


稲荷という名前に「稲」が入っている通り、稲荷信仰の中心には農の願いがあります。

五穀豊穣。
豊作祈願。

ところが稲荷信仰の面白さは、それが都市部にも広がり、やがて

  • 商売繁盛

  • 家内安全

  • 金運

  • 開運

といった“暮らしの願い”全体を背負う存在になっていったことです。

農村だけの祈りが、町の祈りになった。
初午が現代まで残っているのは、まさにこの変化があったからかもしれません。


9章|初午の文化:いなり寿司を食べるのはなぜ?


初午といえば、いなり寿司。
これはもうセットと言っていいほど定番です。

理由は、稲荷信仰の象徴に「狐」がいるから。

狐は稲荷大神の使いとして語られる存在。
そして油揚げは「狐の好物」というイメージが広く知られています。

だから

稲荷(狐)
→ 油揚げ
→ いなり寿司

という文化的なつながりができ、初午の行事食として根付いていきました。

地域によっては、初午団子など別の食文化が残っているところもあります。
いずれにせよ、初午は「食」という形で暮らしに残り続けている行事なのです。


10章|使い方と例文:初午は季節の会話に強い


初午は、日常会話でも文章でも自然に使えます。

会話例

  • 「今年の初午、稲荷神社行く?」

  • 「初午だから、いなり寿司買って帰ろう」

  • 「初午って毎年日付が違うんだね」

文章例

  • 「初午にあわせ、初午祭を執り行います。」

  • 「初午の参拝を終えると、ようやく一年が動き出した気がする。」

  • 「初午は、暦と信仰が暮らしの中に残った行事である。」


まとめ|初午は「暦の記号」が文化として残ったもの


初午(はつうま)とは、2月の最初の午の日
午の日とは、十二支を日付に割り当てる仕組みの中で“午”に当たる日です。

「午」は馬そのものの漢字ではなく、十二支の記号。
ただし動物として馬が対応するため、午=馬として理解されてきました。

そして午は、午前・午後・正午の「午」にもつながっています。
初午とはつまり、“古い暦の感覚”が信仰や食文化と重なって今も残っている行事なのです。

2026年の初午は 2月1日(日)
もし2月にいなり寿司を見かけたら、そこには「午の日」という暦の物語が、今も静かに続いているのかもしれません。


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