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✅1章|朱書きの意味と歴史
1-1|朱書きとは何か?公式用語と実務的な役割
「履歴書在中」「願書在中」など――封筒に赤や朱色の文字で中身を明記する行為を、**朱書き(しゅがき)**と呼びます。
『広辞苑 第七版』では「朱で書くこと、またはその文字そのもの」と定義されており、読み方は「しゅがき」「しゅしょ」の2通りが記載されています。ただし現代実務では、「しゅがき」の読みが定番です。
朱書きの目的は明快で、受取側(大学・企業・官公庁)が書類を即座に仕分けられるようにすること。たとえば就職活動では、一日に数百通届く封筒の中から「履歴書在中」のものだけを抜き出す必要があります。封を開けずとも中身がわかる朱書きは、仕分け作業の効率を飛躍的に高める機能を担っています。
また、朱書きには長い文化的背景があります。
古代中国では、勅書や重要命令を「朱筆」で書く慣習があり、日本でも奈良・平安期の写経や木簡、公文書で黒字に対する注記や命令の強調として朱が使われていたことが知られています。
江戸時代の古文書や図面でも、赤や朱での補足・修正・強調が当たり前のように行われており、これはまさに現代の朱書き文化の祖型といえます。
このような朱色の視認性と伝達力は、戦後になって再び制度の中で活かされます。1950年代以降、就職活動や官公庁の手続きが制度化・大量化されたのを機に、「履歴書在中」「願書在中」などの朱書きが全国的に定着。
今日では、大学の募集要項や自治体の採用案内に「朱書き必須」が明文化されていることも多く、単なるマナーではなく実務に即した文化として根付いています。
📌補足
郵便の世界にも朱記の文化があります。たとえば速達郵便では赤線、年賀はがきでは赤い「年賀」表示が求められ、郵便局が仕分けミスを防ぐための朱記として制度化されています。
ただし、これらはあくまで郵便側の識別を目的としたもの。一方、履歴書などの朱書きは受取側の仕分けを助けるものであり、両者の目的はまったく異なります。
1-2|読み方は「しゅがき」か「しゅしょ」?
「朱書き」は一般的には「しゅがき」と読みますが、書誌学や歴史資料の分野では「しゅしょ」と読む場面もあります。
たとえば文献学や古文書の読み下しなどで用例が残っています。主要な国語辞典では両方の読みを併記しており、正式文書や論文では注記が添えられることもあります。
ただし、就活や入試などの現代実務においては、迷わず「しゅがき」と読むのが自然です。ビジネスマナーや公的手続きでは、「しゅがき」の読みで統一されていると考えてよいでしょう。
1-3|朱書きの正しい手順と優先順位
朱書きには明確な記載ルールがあります。書く位置や筆記具を間違えるとマナー違反・返送リスクにもつながるため、以下のポイントを確認しておきましょう。
①文言を決める:「履歴書在中」「願書在中」など
→ 提出先の指示通りに記載するのが原則です。任意で書くものではありません。
②配置を守る:縦書き封筒は左下/横書き封筒は右下
→ 配置には注意が必要です。「朱書きは左下(縦書き)/右下(横書き)」が定番で、中央に書くのはNG。
中央配置は見た目のバランスは良いものの、大学や企業側の仕分け業務に支障が出ることがあります。書類の分類は、封筒の“左下”や“右下”を基準に行われることが多いためです。
③筆記具を選ぶ:赤ボールペン/朱スタンプが基本
→ にじみにくく、濃くはっきり見える油性赤ペンがおすすめ。
細すぎるサインペンや水性インクは避けましょう。
④四角で囲む必要があるか(提出先の案内に従う)
→ 「囲むように」と指定されている場合は必ず囲いましょう。指定がない場合は囲まなくてもOKですが、強調したいときに囲むのは好印象につながることも。一方、囲まないよう明示されている場合に囲ってしまうとマナー違反と取られる可能性もあります。
⑤作業効率化:事前印刷封筒でミス防止と時短を実現
-
企業・学校などで大量発送が必要な場合は、印刷会社による朱文言の赤インキ先刷り印刷が効果的。ミス防止と封入作業の時短が期待できます。
-
個人での利用なら、文具店や通販で購入できる「朱書き済封筒(印刷済)」を活用するとよいでしょう。
✅第2章|封筒の朱書き完全ルール【就活・大学・公務員対策】
2-1|履歴書/願書/卒業証明書在中…用途別 朱書き文言
就活や進学、公務員受験など用途に応じて、封筒に書く朱書きの文言は異なります。
代表的な例は以下のとおりです:
-
履歴書在中:就職活動や転職時に使用
-
応募書類在中:履歴書以外にも職務経歴書等をまとめて送るとき
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卒業証明書在中/成績証明書在中:大学・短大・専門学校等向け
-
願書在中:入学願書や公務員試験応募書類など
これらの文言は、中身を誤送や誤処理から守る目印としての機能を担い、提出側・受取側の双方にとって重要な識別ラベルです。
2-2|縦書き・横書きで異なる朱書きの位置
朱書きの位置は、読み取りや仕分け工程の効率を考えて封筒の書き方向によって変わります:
-
縦書き封筒 → 左下
-
横書き封筒 → 右下
この配置が就活・転職・大学願書等のマナーガイドで広く推奨されており【4–6章】、印刷の名入れ封筒も同様の配置仕様が一般的に使われています
中央位置は見た目が良くても、仕分け処理がしづらくなるため原則NGです。
2-3|囲む?囲まない?判断は「提出先の指定」で決まる
朱書きした文字を四角で囲むかどうかは、提出先の案内にしたがって判断するのが原則です。
たとえば大学や自治体などでは「囲むように」と記載されていることがあり、その場合は必ず四角で囲むようにします。
一方、企業宛の郵送書類では囲みなしが一般的とされるケースもあります。
もしも明確な記載がない場合は、囲まなくても失礼にはあたりません。
ただし、朱書きを強調したいときには、囲むことで視認性が高まり、丁寧な印象を与えることもあるため、ケースバイケースで使い分けてもよいでしょう。
2-4|朱書きに使える筆記具とは?印刷との違いも解説
朱書きに適した筆記具と色選びの要点は以下です:
-
赤インクはにじまず、視認性の高い油性ペンや朱スタンプが推奨されます。
-
水性ペンや薄い赤はマナー違反や見落とされる原因になるリスクがあります。
-
印刷会社では、**DICカラーガイドのNo.156(朱赤)**など、視認性と統一感のある色を指定して印刷封筒を仕立てることが一般的です。
2-5|速達で送るときの朱書きはどう書く?
履歴書や願書などを速達で郵送する場合、朱書きと速達マーク(赤線)を併用します。
それぞれの目的と書く位置が異なるため、正しく配置することが重要です。
✍ 朱書き
-
「履歴書在中」「願書在中」など
-
縦書き封筒なら左下/横書き封筒なら右下
📮 速達マーク(赤線)
-
郵便局が仕分けを識別するための目印
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縦書き封筒なら右上/横書き封筒なら右側に赤線を引く
💡 交差NG!
赤文字と赤線が重なると読みづらくなるため、それぞれの位置ルールを守り、交差しないよう配置しましょう。
🏣 郵便窓口の場合
窓口から差し出す際は、「速達でお願いします」と伝えると、局員が速達ラベルや赤線を自動で対応してくれます。
そのため、朱書きだけ書いておけば十分なケースもあります。
2-6|レターパックに朱書きする場合の正しい書き方
履歴書や願書の送付にレターパックを使う場合、「朱書きを忘れずに」と指示されるケースも少なくありません。一方で、レターパックには封筒のような明確な記入スペースがないため、「どこに書けばいいのか?」と迷う方も多いはずです。
✅基本ルールは「まず要項の指示に従う」
大学や自治体の要項に「朱書きの位置」が指定されていれば、それに従うのが最優先です。たとえば、備考欄に書くように指示されているケースもあれば、品名欄への記入を求める場合もあります。
🖊指示がない場合の安全な対応
-
空きスペース(備考欄や品名欄など)に「履歴書在中」「願書在中」などを赤ボールペンで記入
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にじみやすい油性朱インキは避け、赤系のボールペンが無難
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手書きが難しい場合、別紙に記載して同封するなども検討
🎯結論|混乱を避けるための表現ポイント
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「レターパックに朱書き禁止」は誤解。郵便局が公式に禁止しているわけではない
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ただし、位置は要項ごとに異なるため、事前確認が重要
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指示がない場合は、空きスペースに目立つよう丁寧に記入するのが一般的な対応です
2-7|教員・公務員試験での封筒記入指定に要注意
公務員試験や教員採用試験では、封筒サイズ(角形2号、長形3号など)・色(白無地)・朱書き位置・囲みの有無など、多くの指定があります。
これらの指定を誤ると封筒が形式不備として受理されないリスクもあるため、必ず募集要項を確認してください。
2-8|印刷会社による名入れ封筒+朱書き加工の利点と費用
大量の応募書類や通知を一括発送する必要がある企業・教育機関・自治体などでは、封筒に「履歴書在中」などの文言をあらかじめ印刷しておくことで、手書きによる作業負担や誤記を回避できます。
この「名入れ+朱書き印刷」は、個人向けというより法人・団体向けのサービスですが、以下のようなメリットがあります。
🟠 主な利点
-
書き間違いゼロ:人によるバラつき・記載漏れを防止
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視認性と印字品質の統一:赤インキでの明確な表示
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大量発送時の効率化:手書き作業が不要になり、封入・発送工程がスムーズに
💰 価格の目安(法人利用)
-
目安:1000枚以上の注文で、1枚あたり約10〜15円
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※用紙の種類・インキ色・レイアウト仕様により価格変動あり
✅第3章|朱書きで行う訂正の正攻法【二重線・訂正印】
3-1|朱書き訂正とは?書類上のルールを正しく理解する
これまでご紹介してきた「朱書き」は、封筒に「履歴書在中」「願書在中」などの文言を記し、内容物を外部に明示するための識別ラベルとして使われるものでした。
しかし、朱書きにはもうひとつ重要な役割があります。
それが、**書類の誤記を訂正する際に使う正式な方法――「朱書き訂正」**です。
朱書き訂正とは、赤色インクで誤記に二重線を引き、訂正印を添えて訂正の事実と責任を明確にする、正式な文書訂正の手法です。
履歴書や申請書、労働契約書など、訂正ミスが許されない重要書類において、文書の信頼性を保つための標準的な訂正手順として広く用いられています。
本章では、この「朱書き訂正」について、正しいルールや手順、やってはいけない例も交えながら、実務で役立つ知識として丁寧に解説していきます。
実際には自治体などの公文書運用で、朱線(二重線)を使った訂正—いわゆる「朱書き訂正」が正式に規定されています。たとえば、秦野市が定める「公文例規程」には、以下のように朱書き訂正について明文化されています:
「訂正する字句が明らかに読むことができるようにその上に朱線(二本線)を引き、訂正する字句をその上段の余白に記入して、朱線上又は訂正した字句の脇に証印しなければならない。」
(秦野市 公文例規程 第3条4項)
これは、文書の透明性と正当性を担保するために行政文書でも標準的に求められる訂正方法であり、「ミスを隠す」のではなく「訂正の痕跡を残す」ことが目的です。
3-2|訂正方法の基本:二重線+訂正印がルール
訂正の正しい手順は以下の通りです:
-
誤った部分に赤(朱色)のペンで二重線を引く
-
近くに正しい語句や日付を追記
-
訂正箇所の脇に訂正印を押す(認印で可)
この3ステップが、もっとも一般的かつ安全な訂正方法です。
特に訂正印は必須です。誰が訂正したかが分からない状態では、文書の効力が失われる可能性があるためです。
3‑3|「黒で書いてしまった…」場合の正しいリカバリー法
うっかり黒ペンで訂正してしまった場合でも、過度に慌てる必要はありません。朱書きが推奨される場面であれば、以下の対応策で形式上の不備をカバーできます。
🔹 正しい対応方法
対応内容 | 効果 |
---|---|
誤記付近に**赤字で「訂正済」**と記載し、訂正印を追加で押す | 朱書きの代替として、訂正の意思と信頼性を明示できる |
**備考欄に「黒で訂正済」**と書く | 公式に認められているわけではないが、一部書類では実務的な柔軟対応として行われることもある(ただし、必ず提出先に確認の上で実施) |
📝 補足:
「朱書き訂正が前提の公的文書では、黒字による訂正は許容されないケースが多いため、提出先の要項に沿って事前確認することが不可欠です。
3-4|実際に使える訂正例文と書き方のコツ
以下は実際の訂正手順に沿った例です:
【例1】誤:「令和5年4月1日」 → 正:「令和6年4月1日」
→ 「5年」に赤二重線+「6年」記入+訂正印
【例2】誤:「山田太郎」 → 正:「山田花子」
→ 「太郎」に赤二重線+「花子」追記+訂正印
【例3】金額訂正:「¥100,000」 → 「¥120,000」
→ 100,000に赤線+「120,000」朱記+印
これらの訂正は、信頼性の高い公式文書として認められる最小限のルールを押さえた方法です。
✅章末まとめ
朱書き訂正は、「書き間違いを見せないように隠す」のではなく、訂正の事実と責任を明示するための正規手段です。
とくに官公庁や企業の提出書類では、二重線・訂正印・色・記載位置に明確なルールが存在します。これらに則って訂正された文書は、信頼性が高く、正式に受理されやすいというメリットがあります。
✅第4章|地図・図面・教科書での朱書き活用
これまでの章では、「履歴書在中」といった封筒の朱書きや、訂正のための朱線・訂正印といった文書上の朱書きルールを中心にご紹介してきました。
しかし朱書きは、ビジネス書類や郵送マナーだけでなく、地図・図面・教科書といった技術・教育の分野でも幅広く活用されています。
この章では、「赤で記す」「訂正・変更点を可視化する」といった朱書きの本質的な役割が、どのように図面や資料の中で機能しているのかを、実例とともに解説していきます。
4-1|「朱書きと地図」──“赤い線”が示す意味とは?
地図の分野でも「朱書き」は、変更点や重要な情報を目立たせる手段として活用されています。
特に、行政や学校、建設などの現場では、赤い線や赤字で加筆する=注意が必要な情報というルールが共通認識として根づいています。
🟥 代表的な朱書き活用例:
■ 「赤道(あかみち)」と呼ばれる道がある?
たとえば、役所で使われている地図――具体的には「公図(こうず)」や「地籍図(ちせきず)」と呼ばれる土地の権利関係を示す図面では、
里道(りどう)=昔の公道などを赤い線で示すのが慣例です。
この赤い線で描かれた道は「赤道(あかみち)」とも呼ばれ、
土地の所有権が民間にない“公の通路”であることを示す記号として機能します。
■ 道路台帳では「赤で追記」がルール
市区町村が管理する「道路台帳平面図」という図面では、
新しく整備された道路や、改修された場所を**赤文字や赤線で加筆(朱書き)**するのが基本ルールです。
こうすることで、過去の情報と最新情報を一つの図面で比較・確認できるようになっています。
■ 学校での「通学路朱書き」
小学校などで求められる「通学経路図」では、
児童の通学ルートを保護者が赤ペンで地図に書き込むことが一般的です。
この朱書きされたルートは、安全確認や通学指導の資料として学校や自治体が活用しています。
📝 まとめ:
地図上での朱書きは、情報を更新したり、重要箇所を明示したりするための手段です。
土地の権利、道路の管理、通学の安全など、私たちの生活にも関わる情報整理の方法として根付いています。
4-2|施工図への朱書きってなに?──建築の「赤ペンチェック」
建築や土木の現場でも、「朱書き=赤で加筆すること」は大活躍しています。
とくに図面に手書きで修正や補足を書き込むとき、赤ペンで追記するのが業界の基本ルールです。
その代表が「出来形図(できがたず)」と呼ばれるもの。
■ 出来形図(赤書き図)って?
たとえば、家を建てるとき、最初は**「設計図(せっけいず)」=計画段階の図面**を使いますよね。
でも実際に工事が終わると、**「ここは少し位置をずらした」「予定より段差を小さくした」**など、
現場では微調整されることがよくあります。
そこで、完成したあとに“本当の仕上がり”を赤で書き足した図面をつくります。
これが「出来形図(できがたず)」「赤書き図(あかがきず)」と呼ばれるものです。
📝 ポイント:
・完成後の姿を記録する図面
・赤ペンで「修正点」や「実際の数値」を追記
・役所やお客さんへの提出資料として必要
■ デジタルでも「赤書き文化」が残ってる?
最近は紙の図面だけでなく、パソコン上の3D図面で建物を設計・管理する時代になっています。
このとき使われる技術が「BIM(ビム)=Building Information Modeling」。
BIMの世界でも、赤で訂正を加えることを「レッドライン(red-line)」と呼び、
クラウド上で共有・確認され、最終的な図面に反映される仕組みが使われています。
たとえば:
-
修正箇所を赤くマーキング
-
コメント付きで関係者に送信
-
みんなで確認してから正式データに反映!
🧱 まとめ:
施工図への朱書きは、「計画」と「実際の仕上がり」のズレを記録し、
あとで見直せるようにするための大切な“赤ペンメモ”です。
紙でもデジタルでも、「赤で残す」という文化はずっと続いていて、
いまや建築業界の“報告ルール”の一つになっています。
4-3|「朱書き教科書」とは?先生だけが使う特別な赤字入り教材
小学校・中学校の教育現場では、**先生専用の「朱書き教科書」**というものが使われています。
これは、児童生徒が使う通常の教科書に、赤い文字で授業のポイントや指導のヒントが書き加えられた特別版です。
たとえばこんな内容が赤字で記されています:
-
授業で黒板に書くべき要点
-
この単元にかける時間の目安
-
評価の観点(どこをチェックするか)
-
児童に投げかける質問例
つまり、先生が授業を組み立てるための「カンペ」付き教科書のようなものです。
🔖 どこで手に入るの?
光村図書や東京書籍などの大手教科書会社では、毎年の教科書改訂にあわせてこの朱書き版が作られ、学校や教育委員会を通じて配布・注文されます。
誤植や内容の訂正があった場合は、各社の公式サイトに訂正ページが用意され、ダウンロードして対応できるようになっています。
🧑🏫 まとめ:
「朱書き教科書」は、先生が授業を進めやすくするための**“赤ペン付きガイドブック”**。
児童・生徒が使う普通の教科書とは違い、授業設計に必要な情報が赤字でびっしり書き込まれた、教育現場の“裏方ツール”です。
4-4|デジタル時代にも受け継がれる「朱書き」の文化
紙に赤ペンで修正や指示を書き込む「朱書き」は、デジタル化が進んだ今でもその文化がしっかり引き継がれています。
たとえばPDFファイルで資料をやり取りする際、Adobe Acrobatなどのソフトには「赤ペン注釈ツール」があり、紙と同じように赤文字でのコメント・二重線・囲みなどを入れることができます。まさに“紙の朱書き”を画面上で再現できる機能です。
建設や設計の現場でもこの文化は健在です。
たとえば、**3Dモデルを使った建設設計ツール「Autodesk Navisworks」**では、図面や設計モデル上に赤線やコメントを付けて修正内容を共有する機能があります。これは「レッドライン」と呼ばれ、朱書きのデジタル版といえるものです。
また、FUKUIコンピュータの建設CADでは、設計図と実際の施工内容の違いを自動で赤文字表示する「赤書き機能」があり、修正箇所が一目でわかる工夫がされています。
🖥️ まとめ:
デジタルになっても「赤で書く」「見てすぐ分かる」「修正の痕跡を残す」という朱書きの本質はそのままです。
紙の文化を受け継ぎながら、ツールの進化によって朱書きはより効率的に──そして確実に──情報共有を支える手段として生き続けています。
✅章末まとめ
地図・図面・教科書――分野は違っても、共通しているのは「赤で目立たせて伝える」という工夫です。
朱書きは、ただの色ではありません。
変更点・重要箇所・指示内容をひと目で伝えるための**“視覚的ルール”**として、紙の時代からデジタルの現場にまで受け継がれています。
今後も、朱書きの役割は変わらず、「確実に伝える」ための道具として進化していくでしょう。
第5章|封筒の朱書きで失敗しないための注意点と対策
第1・2章で紹介した封筒の朱書き――この5章では再びそこに話を戻し、実際によくある失敗例と注意点を取り上げます。
朱書きの位置がズレていたり、囲みを忘れたり、インクがにじんだり──
些細なミスでも、書類の印象や受付対応に影響するケースは少なくありません。
ここでは、トラブルの具体例と、確実に避けるためのポイントをまとめて解説します。
5-1|囲み忘れ・位置ズレによるトラブル
朱書きで多いミスのひとつが、「囲みを忘れてしまった」「指定された位置からずれてしまった」というものです。
たとえば、大学の願書提出時や公務員試験の封筒では「左下に朱書きするように」と明示されていることがあり、誤った場所に書いたことで「受付保留」「確認連絡が必要になる」といった可能性は十分にあります。
ただし、“中央に書いたから返送された”という事例は公式には確認されていません。郵便局の取り扱い基準にもそのような規定はなく、あくまで提出先(大学・企業)の受付処理(郵便物の仕分け等)に支障が出る可能性がある、という注意点にとどまります。
したがって、封筒の朱書きは「求められた位置に、丁寧に、読みやすく」書くことが重要です。特に複数枚提出が必要な公的申請書類では、仕分け工程を考慮して配置する配慮が求められます。
5-2|にじみ・重ね書きによる読み取り不良
「目立たせたい」と思って蛍光マーカーの上から朱書きした結果、にじんで読めなくなってしまった──これはありがちなミスです。
水性ボールペンやゲルインクの赤色は、紙質によってはマーカー成分と反応してにじむ可能性があり、封筒のクラフト紙やリサイクル紙ではとくに発生しやすくなります。
印刷業界では、吸収の早い用紙には顔料インクではなく速乾性染料を使用するという常識があります。これを応用すれば、手書きの朱書きにも「紙に合った筆記具を選ぶ」ことが求められるということになります。
特におすすめなのは、油性の細字ボールペン(赤)や朱インクのスタンプです。マーカーや蛍光ペンは避け、発色が濃く滲みにくいものを1筆で書くことが基本です。
5-3|朱書き忘れチェックリスト
以下は、封筒や書類への朱書きを忘れないためのチェックリストです。郵送直前の確認にどうぞ。
-
□ 封筒に朱書きがあるか(履歴書在中/卒業証明書在中 など)
-
□ 配置場所は適切か(縦書き:左下、横書き:右下が目安)
-
□ 文字ははっきり見えるか(にじみやかすれがないか)
-
□ 囲みは必要か(指定があれば四角で囲む)
-
□ 封筒の色とペンの相性は問題ないか(クラフト紙に水性不可)
-
□ 特殊郵便(速達・簡易書留など)の朱書きも忘れていないか
✅まとめ
朱書きの基本を守るだけで、大きな信用損失や手戻りリスクを防ぐことができる──それがこの章の結論です。
印刷現場でも“最終段階こそ丁寧に”という言葉があるように、朱書きは「最後の仕上げ」でありながら「最初に見られる部分」です。
だからこそ、チェック・配置・筆記具にまで気を配ることが、評価アップと安心につながるのです。
✅第6章朱書きに関するよくある質問【完全ガイド】
封筒や履歴書など、朱書きについて「これで正しいのかな?」と迷うポイントは意外と多いものです。ここでは、気になる質問33項目をわかりやすく解説します。大切な書類を送る前に、ひとつずつ丁寧に確認しておきましょう。
Q1:封筒が縦書きのとき、朱書きはどこに書けばいいの?
左下が基本です。
封筒が横書きなら右下が一般的な位置です。重要なのは「宛名と混ざらず、ひと目でわかる場所」に書くこと。全体のバランスを見ながら、なるべく目立ちやすい位置に配置しましょう。
Q2:朱書きって、囲ったほうがいいの?
朱書きの文字を四角で囲むかどうかは、まず提出先の指示があるかどうかを確認するのが大切です。
たとえば大学や公的機関では、「朱書きは四角で囲むこと」と明記されているケースがあり、その場合は必ず従いましょう。
一方で、企業宛の書類では囲まないよう指示されることもあります。
特に指定がない場合は、囲まなくても問題はありませんが、囲んでおくとより目立ちやすく、丁寧な印象を与えることもあります。
ただし、囲むことでかえってマナー違反と見なされるケースもゼロではないため、最終的には案内文・募集要項の記載に従うのが最も安全です。
Q3:朱書きを2行に分けて書いてもいいの?
はい、封筒の大きさや朱書きの内容によっては2行に分けても大丈夫です。
ただし、文字の配置が斜めになったり詰まりすぎたりすると読みにくくなるため、なるべく整ったレイアウトになるように気をつけて書きましょう。
Q4:複数の封筒を使うとき、それぞれに朱書きは必要?
はい、それぞれの封筒に朱書きが必要です。
たとえば「履歴書」「卒業証明書」などを別々の封筒に分けるよう指示されている場合、それぞれの封筒に「〇〇在中」と明記しましょう。まとめて1つの大きな封筒に入れる場合は、外側にも中身をまとめた朱書きをすると親切です。
Q5:朱書きにはどんなペンを使うといいの?
おすすめは、油性の赤ボールペンか朱インクのスタンプです。
にじみにくく、濃くはっきりと書けるため、クラフト封筒のような茶色い紙でもよく目立ちます。水性ペンやゲルインクだとにじみやすいので注意してください。
Q6:ピンクやオレンジのペンでも朱書きになりますか?
見た目は似ていても、**朱書きとして正式に認められるのは「赤」または「朱」**の色です。
淡いピンクやオレンジは目立ちにくく、誤読や見落としの原因になるため避けましょう。
Q7:蛍光ペンやマーカーで朱書きしてもいい?
おすすめしません。
蛍光マーカーはにじみやすく、光の加減で色が飛びやすいため、読みづらくなることがあります。
朱書きは「読みやすく・はっきりと」が大切なので、赤ペンやスタンプなど明確な線が引けるものを使いましょう。
Q8:履歴書と卒業証明書を一緒に封筒に入れるとき、朱書きはどう書く?
封筒には両方の書類名を記載してかまいません。
たとえば「履歴書・卒業証明書在中」と書けば、受け取った側が中身をすぐに把握できます。複数の書類を送る場合は、なるべく具体的に書いておくと親切です。
Q9:返信用封筒にも朱書きは必要ですか?
基本的に、返信用封筒(自分が受け取る側の封筒)には朱書きは不要です。
ただし、願書の提出などで「返信用封筒在中」と親封筒の外側に書くように指示されているケースがあります。そのような場合は、親封筒の方に朱書きをしてください。
また、返信用封筒に速達などを指定している場合は、「速達」と朱書きする必要が出てくることもあります。
一番大事なのは、指示や提出要項にきちんと従うことです。
🔸レターパックやデジタル編集など、書き方に関する気になる質問たち(Q10〜Q13)
Q10:レターパックに朱書きを書くとき、どこに書けばいい?
レターパックを使うときは、「履歴書在中」「願書在中」といった朱書きを備考欄や品名欄、または宛名ラベルの下の余白に書くのが一般的です。
このとき注意したいのは、バーコードや宛名欄に文字がかからないようにすること。レターパックは郵便局で機械処理(OCR)されるため、枠内に書き込んでしまうと読み取りエラーを起こすおそれがあります。
そしてもうひとつ大事なのは、送付先や試験要項などに記載位置の指示がある場合は、必ずその指示に従うこと。最近では、備考欄に書くよう指定されるケースも増えています。
Q11:朱書きって印刷でも大丈夫?手書きじゃなきゃダメ?
基本的に、朱書きは印刷でも問題ありません。ただし「はっきりと赤色・朱色であること」が大前提です。
あまりに淡い赤やピンクに近い色だと、相手に伝わりづらくなるため注意が必要です。
プリンターを使う場合は、印刷設定でしっかり「赤」や「朱色」を選び、濃い発色で出力されるか確認すると安心です。
Q12:WordやExcelで朱書き訂正をしたいのですが、どうすればいい?
WordやExcelでも、朱書き訂正のスタイル(訂正前の文字に線を引き、訂正後を赤字で記載)をある程度再現できます。ただし、打ち消し線の色は自動的に「黒」で表示されるため、完全な朱書き再現とはなりません。
🔸 Wordで朱書き訂正を再現する方法
-
訂正前の文字:黒色のまま → 打ち消し線(取り消し線)を付ける
-
訂正後の文字:赤色で新たに入力する
操作手順:
-
訂正前の文字を選択
→ ホームタブ → フォント色は「黒(既定)」のまま
→ 取り消し線(abcに横線)をオン -
続けて訂正後の文字を「赤色」で入力
📝例:12345 → 67890(※「12345」は打ち消し線+黒、「67890」は赤)
🔸 Excelでの操作方法
Excelでも再現は可能ですが、少し手間がかかります:
-
該当のセルを右クリック →「セルの書式設定」
-
「フォント」タブ →文字飾り「取り消し線」にチェック
-
文字色を黒のまま
-
訂正後の文字は別セルまたは追記で赤字にする
💡補足:
Excelは文字列の一部にだけ色や線をつけるのが難しいため、細かい朱書き訂正にはWordが向いています。
Q13:朱書きのスタンプやテンプレートってあるの?
はい、あります。文具店や通販サイト(Amazonなど)では、「履歴書在中」「願書在中」などの朱書きスタンプが市販されています。
スタンプを使えば、文字がきれいに整い、時間短縮にもつながります。
また、自作テンプレートを作成して印刷する方法も有効です。
封筒サイズに合わせてレイアウトを調整すれば、誰でも簡単にきれいな朱書きが可能になります。
🔸朱書きのちょっとした迷いや不安に答える質問(Q14〜Q20)
Q14:黒ペンで朱書きしてしまいました…。どうしたらいい?
基本は、新しい封筒に書き直すのが安全です。
上から赤でなぞる方法もありますが、提出先によっては修正を認めないこともあります。
不安なときは、案内文を確認するか、事前に問い合わせましょう。
Q15:「在中」は絶対に朱書きじゃないとダメ?
法的な義務ではありませんが、特に就職活動や公的機関への提出書類では、朱書きがマナーとされている場面が多いです。
指定がなければ黒で書いても受理される場合もありますが、「きちんと感」を伝える意味でも、赤や朱で書いておくと安心です。
Q16:茶封筒でも朱書きは読めますか?
はい、読めます。ただし茶封筒は色が濃いため、薄い赤だと見えづらくなることも。
油性の赤ボールペンや、発色の良い朱インクのスタンプを使えば、しっかりと見えるようになります。
封筒の材質(クラフト紙など)によってはにじみやすいこともあるので、書く前に軽く試し書きしてみると安心ですよ。
Q17:消せるペン(フリクションなど)で朱書きしてもいい?
消せるペンでの朱書きは避けた方がよいです。
というのも、フリクションなどのインクは熱で色が消えるため、コピー機の熱や夏場の高温で文字が消えてしまうリスクがあります。
公的書類では「改ざんの疑い」につながることもあるため、使用はNGと考えてください。
Q18:願書が複数枚あるとき、封筒には何て書けばいい?
複数の願書や関連書類(受験票など)を一緒に送る場合は、「願書・受験票在中」など、すべての内容を簡潔に記載すると分かりやすいです。
もし別々の封筒に入れて送るなら、それぞれに中身が何かを明記する必要があります。
提出先の指示がある場合は、それに従いましょう。
Q19:「履歴書在中」って書いたけど、志望動機書や職務経歴書も同封してる…。どう書くべき?
このような場合は、「履歴書・応募書類在中」や「エントリー書類在中」といった、全体をまとめて示す言い方が無難です。
特に指示がない場合で応募書類の中身が複数あるときは、それが一目で分かるような表現にしておくと、受け取った側も助かります。
Q20:朱書きって英語ではなんて言うの?
朱書きにピッタリ当てはまる英単語はありませんが、文脈に応じて以下のような表現が使われます:
-
郵送物の場合 → “marked in red” や “written in red on the envelope”
-
訂正や注記の場合 → “red-ink note” や “red correction mark”
朱書きは日本独自の文化に近いため、正確に伝えたいときは少し説明的に書く方が適切です。
🔸書き間違い・ミス対応・仕上げで迷いやすい疑問(Q21〜Q25)
Q21:朱書きって、いつごろからある文化なの?
実は「朱で大事なところを書く」という文化は、平安時代や鎌倉時代の写本の時代からありました。
現代のように封筒に「在中」と書くスタイルは、明治時代に郵便制度が整備された頃から広まったとされています。
朱書きは、日本の文書文化の中で長く使われてきた“重要な情報を目立たせる”ための知恵なのです。
Q22:「朱書き」と「赤書き」って違うの?
はい、微妙に役割が違います。
「朱書き」は、封筒や図面などに外向きの情報を赤く目立たせる記載のこと。
一方「赤書き」は、校正や修正、添削などの内部向けチェックに使う赤ペンの記入を指します。
印刷現場ではこの2つを区別するのが常識で、目的に応じて使い分けが大切です。
Q23:手書きとスタンプ、どちらの朱書きがいいの?
どちらでも問題ありませんが、使い分けには少しコツがあります。
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スタンプ:均一で見やすく、たくさん書くときにも便利です。
-
手書き:温かみがあり、誠意が伝わるという声もあります。
提出先に指定がある場合はそれに従い、ない場合は「自分が丁寧に書ける方」「見やすい方」で選びましょう。
Q24:朱書きが薄くなって見えづらいときは?
朱書きが薄い・かすれてしまった場合は、上からもう一度なぞって書き直すのが基本です。
フェルトペンやサインペンで追記してもOKですが、インクがにじみやすい紙(クラフト紙など)では、速乾性の油性ペンを使うと安心です。
あらかじめ目立つ色で、はっきりと読めるように仕上げましょう。
Q25:郵送前の最終チェック、何を確認すればいい?
以下の4つは、どんな書類でも郵送前に必ずチェックしておきたいポイントです:
-
封筒サイズが合っているか?(履歴書なら角形2号が基本)
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宛名・朱書きの内容に誤りはないか?
-
切手代は足りているか?
-
中身がすべて入っているか? のり付けは済んでいるか?
どれも小さなことですが、うっかり忘れると大きな手戻りにつながるので、送る前に一度深呼吸して、ゆっくり確認してみてくださいね。
🔸ちょっとした疑問もここで解決(Q26〜Q33)
Q26:消しゴムや修正テープで朱書きを直しても大丈夫?
これは NG です。
たとえ小さなミスでも、消したり修正テープを使ったりすると「改ざん」扱いになるおそれがあります。
正しくは、誤字の上に赤ペンで横線を引き、訂正印を押すのが基本。
封筒や書類の表面であれば、新しく書き直すのが一番安全です。
Q27:朱書きで使う訂正線の正しい書き方は?
訂正が必要な文字の中央にまっすぐ2本の横線(二重線)を引き、そばに訂正印を押すのが一般的です。
とくに公的な書類では、この方法が正式な訂正ルールとされている場合が多いため、消しゴムや修正テープはNGとされています。
また、日付を訂正する場合は、右上に訂正した日付を添えるのがマナーです。
提出先によって細かな指定が異なることもあるので、案内文や指示をよく確認して対応しましょう。
Q28:履歴書と卒業証明書、封筒は分けるべき?
ほとんどの場合は、1つの封筒にまとめて送って問題ありません。
ただし、大学や自治体などで「個別封筒での提出」を求めているケースもあります。
必ず提出要項を読み、個別に封入する場合はそれぞれの封筒に朱書きを忘れずに。
Q29:朱書きをうっかり忘れた…どうなるの?
郵便局の配達には支障はありませんが、提出先(大学・企業など)で不備と判断される可能性があります。
とくに公務員試験や就職書類の提出では、朱書きの有無が「ルールを守っているか」を見るポイントになることも。
不安な場合は、提出前に再チェックをおすすめします。
Q30:企業によって朱書きの書き方が違うのはなぜ?
これは、各企業や大学の受付処理の流れが違うからです。
たとえば、書類を機械で仕分けしているところもあれば、人の手で分類しているところもあり、その工程に最適な書き方を指定しているのです。
したがって、朱書きの方法は必ず案内文や募集要項に従うことが重要です。
Q31:朱書きしないと郵便局で断られることはある?
いいえ、基本的に朱書きの有無で郵便が拒否されることはありません。
朱書きはあくまで“受け取る側”のための表示なので、郵便局側には必須ではないのです。
ただし、速達・簡易書留などは別途ラベル処理や朱書きが必要になるケースもあるため、その点は注意が必要です。
Q32:履歴書を送るときの封筒サイズと朱書き位置は?
標準的には「角形2号封筒(A4サイズが折らずに入る)」がベストです。
朱書きの位置は、封筒の向きによって変わります:
-
縦書き封筒 → 左下に
-
横書き封筒 → 右下に
そして、文字ははっきりと読める赤インクで丁寧に書きましょう。
Q33:光村図書の“朱書き”ってなに?
これは、光村図書などの教科書会社が発行している「教師用の指導資料」のことを指します。
国語の教科書などで、重要語句や読解ポイントに赤い印(朱書き)が入っている状態のものです。
あくまで“先生が授業で使うもの”であり、生徒用の教科書とは別物です。
✅第7章|【印刷会社の提案】朱書きを“自動化”する3つの方法 ◎
これまで見てきたように、朱書きは「丁寧に、正しい場所に、わかりやすく書くこと」が大切です。とくに履歴書や願書を送る個人の方にとっては、細かいミスが不安材料になりがちですよね。
ですが、もしこれが大学や自治体、人事部門などで数十~数百通の封筒を扱う業務となると、話はまた少し変わってきます。
「一通ずつ朱書きするのは手間がかかる…」
「位置がずれたり、書き忘れたりするのが心配…」
そんなときに役立つのが、**印刷会社が提供する“朱書きの自動化サービス”**です。
ここでは、大量処理や正確さが求められる現場で実際に活用されている、自動化の方法を3つご紹介します。これから業務用の朱書きを検討している方や、印刷外注をお考えの方にも参考になる内容です。
7-1|バリアブル印刷 × 朱書きテンプレート
「履歴書在中」「卒業証明書在中」「速達」など、封筒に記載する朱書き文言はある程度パターン化されています。
このような定型文にぴったり合うのが、**バリアブル印刷(可変印刷)**です。
あらかじめ決められた位置に、赤い文字で「願書」「在中」などを印刷しておけば、手書きの手間もミスもなくなります。
📌 特徴:
-
スタンプや手書きよりも正確で均一
-
朱色の色味・フォントも印刷会社が調整可能
-
一通ずつ違う文言にも対応(例:名前+在中)
この方法は、大学の入試事務局や自治体の採用部門など、「大量に正確な封筒を用意したい」場面でとくに役立ちます。
7-2|宛名+朱書き+部署名を一括印刷|可変データ封筒
「中身に応じて朱書きを変える」「部署ごとに送る」「受験番号も入れたい」…そういった場合に有効なのが、可変データ封筒です。
たとえば、「〇〇部人事課宛・履歴書在中・受験番号入り」といった内容を、Excelなどの一覧表から一括印刷できます。
📌 現場の運用例:
-
可変データ(宛名・部署名・朱書き文言など)をCSVで管理
-
封筒テンプレートに割り当てて印刷会社が一括出力
-
封筒の紙質やサイズに応じてレイアウトを調整
これにより、封入ミス・記載忘れ・誤送信といったヒューマンエラーを防ぎつつ、印象もきちんと整った封筒を用意することができます。
7-3|スタンプ代替|既製封筒の印刷対応
「朱書きだけお願いしたい」というご依頼にも対応できます。
たとえば、既製の角2封筒に「履歴書在中」だけを印刷で追加するというもの。スタンプ感覚で使えるのに、仕上がりはプロ品質です。
📌 メリット:
-
自社でスタンプを押す手間が省ける
-
にじみ・ズレの心配がない
-
既製封筒に社名なども一緒に印刷できる
少ロットでも対応可能な印刷会社もあるため、「自分で押すのが不安」「品質を安定させたい」という方にはおすすめです。
💡おわりに
朱書きはあくまで「情報をわかりやすく伝えるための表示」です。
手書きで心を込めることも大切ですが、正確さと効率が求められる現場では“自動化”も選択肢の一つになります。
もし朱書きに関する印刷や業務効率化を検討されている方は、ぜひ印刷会社へ相談してみてください。封筒一つでも、プロの工夫でぐっと作業が楽になりますよ。
✅ラストガイド|正しい朱書きで、あなたの印象はもっと伝わる。
履歴書、願書、郵送書類、公的申請書——
どんな場面でも、封筒にひとこと添えられた朱書きは、受け取る相手の目にまっ先に飛び込みます。
「丁寧だな」「きちんと読んでくれているな」
そんな好印象を届けることもできれば、逆に、書き忘れや書き方のミスで「おや?」と立ち止まらせてしまうこともあるのが、この“封筒の顔”の役割です。
朱書きは、ただのマナーではなく、相手にとって必要な情報をすばやく伝えるための実用的な仕組み。
一人ひとりが正しいルールで使うことで、書類のスムーズな受け渡しや、無用なトラブルの回避にもつながります。
📌 このブログのポイント3行まとめ
・朱書きには「色・位置・囲み方」など意外と多くのルールがあります
・提出先や目的に応じて、文言・レイアウトを変えるのがスマートな使い方です
・自信がないときは、提出要項や過去の例を確認するのが確実です。迷ったら遠慮なく問い合わせるのも立派な準備の一つです。
たったひとこと、でもされどひとこと。
今日から、あなたの封筒に書くその「在中」や「願書」の朱書きが、相手に伝わる大切なメッセージになりますように。
そして、これから書類を送るあなたにとって、朱書きが安心と信頼のきっかけになりますように。
\株式会社新潟フレキソは新潟県新潟市の印刷会社です。/
あらゆる要望に想像力と創造力でお応えします!
封筒印刷のことならお気軽にお問い合わせください。
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